光の箱 (フラワーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 223
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091670939

作品紹介・あらすじ

先の見えない世界で、光を照らす場所がある

Twitterで話題を読んだ「制服ぬすまれた」の作者・衿沢世衣子が贈る
ミステリック・オムニバスが登場!

生と死の狭間に立つコンビニエンスストア。
その明かりに引き寄せられる人々が最後に買い求めるものは何なのか。
そして、そこで働く青年二人の秘密とは――

【編集担当からのおすすめ情報】
日常に潜む光と闇を、独特の筆致で描き出す衿沢世衣子先生。
誰もが日常的に立ち寄るコンビニエンスストアを舞台に、ミステリアスな人間ドラマが繰り広げられます。
猫好きな方も必見!

感想・レビュー・書評

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  • 深夜のコンビニに訪れる訳ありな人々の共通点は? コミック『光の箱』 | ananニュース – マガジンハウス
    https://ananweb.jp/news/310440/

    光の箱 | 衿沢世衣子 | 【試し読みあり】 – 小学館コミック
    https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091670939

  • 本書についての予備知識もなく衝動買いしたのですが、すごくよかったです!
    舞台は深夜のコンビニ。1,2話は、ブラック会社で働く疲れきったOL、優柔不断で何かを決めるのがとても苦手な男性…自分を見失った登場人物達がそれぞれ自分を取り戻し…なストーリーかと思いきや、なんかちょっと違うぞ、という予感。
    3話から、ちょっと謎めいていたコンビニ店員の正体が明らかになっていく。と同時に、このコンビニがどういう位置付けなのかも。どういう人々がどういう理由でそのコンビニを訪れるのかも。シュールなんだけどどこかコミカルで、「闇」が猫の姿となった、一つ目のヤミネコがかわいい!
    話が進むほどにヘヴィーな展開になっていくけど、闇にのまれそうな登場人物達が何とか前を向く過程がお見事。衿沢さんの、人との心の距離の描き方がすごく丁度よくて、こちらも救われる。
    表紙をはがしたら、コンビニのレシート!よくよく見ると、それぞれのエピソードで登場人物達が買った物だわ。細かいところまで抜かりない。そういうところも好きです!

  • 生の死の間にあるコンビニエンスストアで起こる出来事と従業員たちのお話。SFの趣がある、不思議で少し優しい素敵な短編集だった。

    コンビニって不思議な場所だ。
    身近にあって、誰にでも等しく、無機質さを持ちながらも、ずっと私たちを受け入れてくれている。

    特に夜、眠れなくて何か食べたくなった時、誰かに会いたくなった時、迎え入れてくれるのはコンビニだ。
    そんな、コンビニの誰にでも等しい無慈悲さと包容力みたいなものが感じられる雰囲気が良かった。

    村田沙耶香さんの「コンビニ人間」と共にコンビニの書籍コーナーにそっと置いておいてほしい作品だなと思う。

  • 生と死の間にあるコンビニの話。続編もありそうな。

  • 生死のはざまをさまよう人が最後に立ち寄るコンビニの話。ふわっと荒唐無稽に描いているようで、死の無慈悲さも感じる。ヤミネコかわいい。面白かった。

  • 観念的な話かと思いきや、スコシフシギ系のお仕事ものだった!たのし。おもしろし。

  • 『制服ぬすまれた』にはまって2作目購入。

    この『光の箱』は深夜のコンビニを訪れる人たちを見てどんな仕事してる人だろう、とかどんな人なんだろう、とか人間観察での妄想を存分に膨らませたような物語に感じた。

    いわゆる生死の狭間の空間にあるコンビニでの奇妙な日常を描いた作品。

    不気味だし’死’との距離も近いんだけど、冷たくはなくて妙にのどかで優しい空気。

    というか現代社会はストレスやらハラスメントやら通常状態が生死スレスレな訳で、このコンビニのように一歩間違えたら闇、という感覚はあながち遠いものではないのではないか。


    1刷
    2021.3.16

  • 事故で死ぬ運命を逃れるため、暗闇の中にある不思議なコンビニで働くことになった青年。お客は人でない常連と、生と死の狭間の人々。彼が同僚やお客との交流を描いたおはなし。第1~6(最終)話収録。
    店長だけ心の内が見えないけれど、どの登場人物も良かった。3話以降がより面白く、6話がお気に入り。

  • 三途の川と思しき場所に存在するコンビニを舞台にしたオムニバス。
    コンビニを訪れるのは生と死の間をさまよっている人と人ではない者。店長とバイトの1人は人ではなく、もう1人のバイトは死ぬ直前に店長と契約して人と魔の間になった人間。
    コンビニを訪れる様々な人や魔とのエピソードを一話完結で描く。
    エピソード3のバイトのコクラ君の話が気に入った。
    もし続編が出るならば本屋さんのほうの話も読みたい。

    遠藤淑子先生の作品が好きな人は気に入りそう。

  • 生と死の間にあるコンビニ。魔と半分魔化した人間が店員となり、死にかけた人や魔が買い物に来て、三途の川を渡ったり、元の世界へ戻っていったりする。体の一部に「ま」というひらがなが刻印されるの、シリアスさに比してキュート。死ぬ3秒前に、死か労働かを選択させるのは究極の選択。皆様々な事情を抱えつつ、魔となることを選び、暮らし、また生きていく。地味だけどじんわりいい作品だった。

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著者プロフィール

1978年10月13日、東京生まれ。高校卒業後、ロンドン芸術大学キャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツに留学。そこで近況などを描いたフリーペーパーを日本の友人に送っていたが、その友人の薦めにより『コミックH』に投稿、2000年「カナの夏」でデビュー。『おかえりピアニカ』『向こう町ガール八景』『シンプル ノット ローファー』『ちづかマップ』『SatoShio』『ツヅキくんと犬部のこと』『新月を左に旋回』『うちのクラスの女子がヤバい』など著書多数。

「2018年 『ベランダは難攻不落のラ・フランス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

衿沢世衣子の作品

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