- Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091850409
作品紹介・あらすじ
マンガに関わる人々の超骨太人間ドラマ!
「マンガ」は、漫画家だけのものじゃない。
編集者、営業、宣伝、製版、印刷、デザイナー、取次、書店員…。
数えきれないマンガの裏方たちのリレーで、読者の手に届くもの。
そう、裏方の熱き想いがあるからこそ「マンガは売れる」んです!
マンガに関わる一人ひとりの人間ドラマをぐいっと描く本作、
全ての仕事人へのエール漫画です!!!
【編集担当からのおすすめ情報】
このマンガ『重版出来!』は、多くの取材を重ねて作っています。
取材のたびに、マンガに関わる誰もが愛情を持って働いていることを
痛感します。その熱を著者の松田さんが吸収して描かれる本作、
担当は毎回毎回そのドラマに泣かされています!
「マンガという商品はどうやって作られるのか?」に興味がある方も、
ぜひぜひお読みください!!
感想・レビュー・書評
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主人公の心ちゃんの真っ直ぐな生き方に励まされます!「いろいろあるけど、どこかに自分のことを待っている人がいるから仕事がんばろう」と思えました。
印刷会社や、書店など、出版にまつわる人々のことも描かれていて、出版物に興味がある方にも、おすすめのマンガです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書店を舞台にした作品、出版社の編集者を描いた作品、マンガ家を主役にした作品は色々あるけど、書店×出版社×マンガ家の現場をバランスよく描いた作品ってなかなかないと思う。元書店員としては当然食いつきましたとも。
主人公は新米編集者、大学では女子柔道に没頭していたバリバリ体育会系の黒沢心。一見ゴツめで、面接時には「小熊」とあだ名されてた逞しい女子。こういう熱血系キャラって、まぁありがちな感じがするけど、ちょっと斜め上をいってるというか…その熱さが鬱陶しくならず、場面によってはすごく新鮮に感じる時がある。そこが松田奈緒子さんらしいかも。逞しいけど愛嬌があって、意外と着ている服がかわいいところもまたよい。彼女を始め、クセのある濃~いキャラ達が次々登場。キャラといえば、心が所属する青年マンガ誌「バイブス」の先輩編集者、五百旗頭(いおきべ)さん。彼は松田さんの作品「少女漫画」にも編集者として登場していたので、再会が嬉しかったわ。
作品を生み出し、本として形にし、売り出す…。その過程過程のシビアさをかなりリアルに表現し、その都度「売れる」ことの重要さについて考えさせられる。マンガ雑誌単体での黒字部署は殆どなく、単行本の売り上げとの収支で利益を出している現実。
「雑誌がなくなるってことは多くの人の人生が変わるってことだ。」
五百旗頭さんが発したこのセリフの重さを、誰よりも松田さん本人が身に沁みて感じているのではないだろうか。「少女漫画」のあとがきでも、惜しまれて惜しまれて休刊となったとあるマンガ誌のことに触れていた。そして、私が松田さんを知るきっかけとなった雑誌も、それとは別の、残念ながら短い命で休刊となった少女漫画誌であった。休刊となったときの無念さは読者とて同じである。
売れる本を世に出す。そして、全力で売る。
そのための努力というものは、本当に地道なものである。書店と出版社との連携。先を読みながら発注数を決め、コーナーを作り、手書きPOPを作成し…。そんな現場を離れて幾年がたつだろう。このマンガを読んで、あの日々が昨日のように甦り、一つの作品を売るために奔走するたくさんの人々の懸命さに、目頭が熱くなった。
彼らの熱さが、励みとなります。一読者となった今は「重版出来!」の言葉が飛び交う現場に少しでも貢献したい。本に詰まったたくさんの「想い」を、書店の店頭で感じたい。
出版不況といわれて久しいけど、こういうパワーみなぎる作品に出会うと、まだまだこの業界も捨てたもんじゃないなと思います。どんどん読むぞ、買うぞ!って気にさせられます。続刊が本当に楽しみ!!心ちゃん、どんどん暴れて、この業界でも「一本」見せてください!! -
お仕事漫画。説教くさくないところと、主人公が熱く働いているところがいい。
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漫画ってこうやって世の中に生み出されるのね。安野モヨコさんの「働きマン」とかぶる部分もありつつ、、
コグマちゃんは真っ直ぐで熱い良い子だな。
絵柄がとっつきにくいけど、社長のエピソードはじんときますね。 -
めっちゃいい!
主人公の心ちゃんの真っ直ぐさも
出版社や書店で働く方々の熱さも素敵。
本好きだから、
一冊の本が出来上がるまでに
たくさんの人がいろんな形で関わって
読者まで届いているのだなと実感できるところがたまらない。
さらに本が好きになるし、
これからもあり続けてほしいと思う。
たんぽぽのところは
ぐっとくるものがあった! -
本がどうやってできるか分かるので、本好きならおもしろく読める。
絵柄で読まず嫌いしてたけど、読んでみたらおもしろかった。 -
本を売ろうとする出版社の人達、書店の人達の熱い想いが伝わって来る。
一冊の本を売り出すことの大変さを感じた。
面白くても売れない本は沢山あって、売れるものと売れないものの差って何だろうと改めて不思議に思った。-
「売れないものの差」
それが判れば、皆売れる本を書く(書けるとは限らないでしょうけど)?
売れても忘れられてしまう人も居るし、、、難しい...「売れないものの差」
それが判れば、皆売れる本を書く(書けるとは限らないでしょうけど)?
売れても忘れられてしまう人も居るし、、、難しいですね。
そして本屋さんが、本の洪水に負けないで、良いと思う本を選んでくださるよう希ってます。。。2014/05/16
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内輪ネタなので世間的にどの位ウケてるのかわからないけど、曲がりなりにもその内輪にいる身としては、面白かった。
もちろん「体育会系の主人公が思いっきり文化系の世界に飛び込んできた」っていう面白味もあるのだけど、自分の仕事を客観視できるのが良い。
本に携わる仕事、というとどうしても編集者にスポットライトが当たりがちなんだけど(そして実際社内における権力も強いのだけど)、今回は営業メインの話。
もちろん営業の努力なくしてひとりでに売れてくれる、手のかからない本もあると思います。けど、そうでない本をどうやって1冊でも多く売るか。それを考えるのが営業の仕事です。
地味ではあるし、この漫画みたいにトントン拍子に上手くいくことは少ないけど、この仕事の「やりがい」は理解してもらえるとは思う。
ただ、まだまだ自分には努力が足らんと思い知らされます。ムム! -
【重版出来―じゅうはんしゅったい】
出版業界の全員が幸せになれる魔法の言葉![笑]
書籍そのものの魅力はもちろんだけど、その本を見出す人、
よりいい本へと共同作業で作っていく編集さん、
いろんな人に魅力を伝えて協力者を探す営業力、
本への情熱を読者に伝えようとがんばってくれる書店員さん。
本が好きな人たちの苦悩と喜びが詰まっていて、
興味深くておもしろかった。
同じものを作る側の人でも立場が違えば見据えるところも
目指さなきゃいけないところも違ってくる。
根底にある想いは同じでも答えは1つじゃない分難しい。
仕事に対して誠意も熱意もある人だけで仕事ができるなんて
当たり前のことが奇跡のように難しく、成り難い。
熱意のバトンが繋がっていく瞬間が見れて
がんばろうという気持ちが湧いてくる。
主人公の心ちゃんの強さと熱意、真っ直ぐさがステキ!!!