モディリアーニにお願い 1 (ビッグ コミックス) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
4.09
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本棚登録 : 151
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091878946

作品紹介・あらすじ

全部手描きの、心揺さぶられる美大物語。

東北にある、バカでも入れる小さな美大。
山の中にあって女子がほとんどの学校である。
壁画の千葉と、日本画の本吉と、洋画の藤本は、
同学年の気の合う仲間。
冬の寒さも、制作の厳しさも、学生の楽しさも、
将来への不安も分かち合いながら、共に過ごしている。
真剣に創作をしながら。

感想・レビュー・書評

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  • 1-5巻読了。東北の山の中の美大につどう三人の男子。天才の本吉、真面目な藤本、勢いの千葉。のんびりとバカなこといって学生生活をすごしてるかと思いきや、それぞれの専攻で、考え、悩み、触発され、ひらめき、のめりこみ、自分の道をつかんでいく、「ハチクロ」とはがらっと違う、芸大生青春ストーリー。真摯に向き合ってくれる教師や先輩たちもいい味だしてる。/途中、本をとじて、宮沢賢治の「やまなし」を一気に読んた。/そして、ここに出てくる美術とは、という言葉にいくつも打たれた/何をしたってもう古い だから俺は古いことをやる 古いことの中に「誰もやらなかったこと」を見つけられたら 古いことは新しくなる/信じていたのだ 自分が正しいと思うことが世の中にとってもそうであって 自分が信じることを友達も絶対に信じてくれるのだと/音楽じゃなく 言葉でもなく 気持ちも空気も体温も味も今を今を全部叩き込んで 撃ち抜きたいんだ 美術ってそういうものだろう/世の中には残念だけど絵とか音楽とか必要ない人がいて でも必要でないと生きていけない人もいる 人生にはたまにとんでもないつらいことがあって そういう時そこには1人でしかいけない そこに入れるのが絵とか音楽とか 小説でも映画でも舞台でもなんでも人の手で作ったものだけだ 作れ、手を動かせ 1秒でも長く1秒でも速く/あと、吉野さんが千葉妹に語ってたのがいいなあ、と思った。大事なのはこころ 誰かに花冠をあげたいと思ったらあげなきゃいけない けどその時に作り始めようとしても間に合わない だからいつも花冠をつくりつづけなければならない、と。//4集で燃え殻さんの話出てきて、え、え、て思ったら巻末に文章が寄稿されてて、そういえば「ボクたちはみんな大人になれなかった」の文庫本の巻末、マンガだったなと思い開いたら相澤さんだった。最初に読んだ時より内容にしっくり来た。

  • ■読書録No.012

  • あ…好きかも…

  • 相澤いくえさんの作品『モディリアーニにお願い 』の1巻を読んでみた。 主人公たちや女性キャスターが可愛い。(特に彫刻の川下さんとうるしの先生)そして、面白い、美術のことも少しずつ興味が湧いてくる。2巻も気になる。

  • ツイッターの「キリンさん漫画」で相澤いくえさんを知り、漫画を購入しました。

    読んでいる中で、これはきっと相澤さんが何度も何度も自分の中で考えてきたことが現れている言葉なんだろうなあと分かるくらい、言葉が実直で胸に響きました。

    私も美大という同じ境遇に身を置いていて、他人を妬む心や自分の作品に対する思いなどで頭がゴチャゴチャになることが多々あるので、キャラたちのまっすぐな言葉が本当に、透き通ってキラキラしていて心を揺さぶられました。

    ご自身の考えをこんなに素直に言葉化できる人は、そういないと思います。とても良い漫画でした。

  • 出来過ぎのストーリーかもしれない。
    けど、この中にはものを作ることの素晴らしさと高揚感が詰まっている。まだ悩みがない時のまっすぐさが。
    それを思い出すために読むんだ。

  • 制作に恋に将来の不安。泥臭く頑張る3人の美大生の物語です。舞台が東北の美大ということで芸工大かと思いきや、メディアテークで卒制展をやってるので生文大っぽいです。絵柄と物語の雰囲気が合っていて、近年増えつつある萌え系美術漫画とは異なるこの作品ならではの魅力があります。彼らの卒業を見届けたいです。

  • 〇美大生の本気、ひたむきな大学生活に思わずうるっと
    東北の小さな美大に通う、千葉・本吉・藤本。
    クラスに3人しかいない男子が、美術と本気で向き合い大学生活を苦しみながらも謳歌する物語。

    1話。千葉は泣く川下さんを見て、気づくシーン。
    「頑張り続けるのはつらい」「頑張らないと、評価してくれた川下さんに失礼だ」
    「みんな頑張ったんだ。頑張ったから結果が出たんだ。」
    「努力の仕方が分からないなんて言い訳だ。」「結果が出るまで頑張るだけだ。」
    作者が頑張らなかったら、こんな言葉は主人公に吐かせられない。
    きっと努力の人なんだろうな。

    表紙の軽いタッチ・明るい色に対し、中の絵は気迫や悲壮感、焦りが伝わってくるコマが多いから、笑顔のシーンがとてもよく映える。手書きなのでお世辞にもキレイとは言えないが、それでも思いは伝わってくる。

    モディリアーニとは、イタリアの画家であり彫刻家で、パリ派の一人に数えられるという。
    死後、作品の注目を浴びたモディリアーニ。
    西洋美術史には不得手なのでなぜモディリアーニにお願いするのかは正確に推測できないが、パリの芸術家たちがモンパルナス地区にいたことから、大学生だった自分や自分たちと何かモディリアーニの姿を重ね合わせたのだろうか。
    将来、自分は死ぬ前に、モディリアーニのような才能を輝かせられるだろうか。
    どこか不器用だけど、ひたむきな彼らの姿に何度か、うるっときてしまう。

    作者はモディリアーニに、何をお願いし、何を叶えられたのだろう。
    千葉たちの今後が気になり、2巻からも目が離せない。

  • まわりで評判がよかったので購入。

    とてもよかった。

    まだ何者でもない自分が、何者かになれるのかどうか…夢を叶えられるのかどうか…という不安を抱えながらそれでも楽しく日々を過ごしている様子がみていて楽しい。これって美術大学に限らず、学生一般若者一般に共通することだよね。だから美術に縁のない人でも共感できるのかも。

    ひとつだけ、女性キャラの判別がつきずらかったのがちょっと気になったかな。

    あと、二宮敦人さんの『最後の秘境 東京藝大』をあわせて読むといろいろと楽しいかも。

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著者プロフィール

大学在学中に小学館ビックコミックスでデビュー。『モディリアーニにお願い』(小学館)(4巻、以下続刊)、「月刊マンガタウン」で「珈琲と猫の隠れ家」を連載中。


「2019年 『妄想とツッコミでよむ万葉集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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