- Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091892263
作品紹介・あらすじ
追う最強妻VS愛情から逃げる夫、行く末は
結婚して間もなくふらっと出ていってしまった旦那さんに代わり、依頼を受けている金正便利店のありごけ。しかし記憶喪失の上、旦那が好きすぎて口を開けば旦那のことばかり。依頼者たちは、怒ったり、戸惑ったり―しかしまっすぐな気持ちと言葉で、依頼者たちの心を動かしていく。そして、やっと帰ってきた夫・ミチオ。新婚夫婦の穏やかな時間が訪れる…かと思いきや、それぞれの“過去”がふたりの間に立ちはだかり……?旦那しか見えない最強妻VS.愛情に向き合えないモテ夫、噛み合ない夫婦の物語、完結!
【編集担当からのおすすめ情報】
ありごけとは、旦那がありつつ後家になってしまった女のこと。優しくて頼りになるしモテまくるけど、理由も告げずにふらっと出ていってしまう旦那・ミチオくん。「あんたさえおったら、他のことなんてどうでもええ」そう言い切る“ありごけ”こと、いちこ。お互いに重い過去を抱え、「夫婦」というカタチでいるふたり。猪突猛進、異常なまでに揺るがない旦那絶対主義のいちこの想いは、逃げるミチオを変えることができるのか?
お人好しが過ぎてドラァグクイーンになっちゃった男の悲哀を描く読切『ドラァグ豆腐』も収録!
感想・レビュー・書評
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今、読み終わって感じた事を素直に言葉とするなら、「すっげえ漫画、読んじまったなぁ」であろう
この『ありごけ』って漫画をストレートに表現するなら、剥き出し、だ
夫婦の仲、男と女の関係、親子の絆、どれもかれも、まとめてひっくるめて、見栄えの良い皮を力づくで剥いで、ありのままを読み手に見せつけてくる感じ
うん、他の読み手に伝わらないのは百も承知。けど、この震えは偽りようもない
二巻完結だからこそ、余計に、そんな感じがするのだと思う
さすがに、『オニマダラ』ほどではないのだけど、「まさか」の連続で、体力のない読み手だと途中で息切れしそうになるかも。ただ、最後まで、このペースに置いていかれなかったら、面白さにグッとヤられる事が出来る
とにもかくにも、こうもラヴに生き、自分のキモチを隠しもせず、誤魔化しもせず、自制もしないで、惚れている男にぶつけるヒロインもいない
こんな女に惚れられたら、逃げようとするだけ無駄だ。惚れられた責任を男らしく取って、しっかり添い遂げるべきだろうな、ミチオさんは
ハッピーエンド、と言っていいのか、は微妙。しかし、あるべきとこに落ちついている。二人を繋ぐものは、愛なのか、同情なのか、それとも・・・
巻末の『ドラァグ豆腐』、これは『ありごけ』に輪をかけて混沌
ある意味、漆原ミチって漫画家が、どんな作品を描く人間か、それを思い知るにはピッタリなのではないか
くだらない、と一蹴されるかもしれない、けれど、そのカオスさにこそ、言葉に出来ない真理が宿る
この台詞を引用に選んだのは、愛だなぁ、と唸ってしまったので。正直なとこ、ミキオが逃げっちゃった気持ちも理解できる。こうも、度量のデカいとこ魅せられたら、ちっぽけな自分も嫌になる。けど、いちこさんは、彼の狭量なトコも含めて惚れてるんだろうなァ詳細をみるコメント0件をすべて表示