- Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091896575
作品紹介・あらすじ
『タンポポ鉄道』実写映画化に大きな波乱!
「週刊バイブス」の人気連載『タンポポ鉄道』が実写映画化。
原作者の八丹もお墨付きの面白い脚本が完成し、主要キャストが続々決定。
しかし作品の肝である役を演じる大御所俳優の所属事務所が
脚本の改定、キャラクターの大幅変更を求めてきた!
誰のための映像化なのか、なんのための映像化なのか…。
映画会社のプロデューサー、監督、脚本家、
興都館の映像メディア部・小野田。
作品を巡る彼らの闘いの末に出来上がった映画は…!?
【編集担当からのおすすめ情報】
『タンポポ鉄道』は、連載誌の休刊を乗り越えて
書店員や営業担当の尽力もあってヒット作になった作品。
皆の熱を背負い、漫画家がコツコツと描き続けた本作が
ついに映画になった--
関係者全員の作品と向き合う真剣さに胸熱です!
他、「書体」を作る職人のエピソードも必読!
感想・レビュー・書評
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毎度、出版関係の様々な仕事にスポットを当ててくれるが、今回はまたどのエピソードもツボでありました。
まず、フォント!長年、出版社によって使われる書体が微妙に異なるのは何故だろうと思っていたが…その疑問が解決され、目からウロコ!フォントについてはもっと詳しく知りたいと思った。
そして、「タンポポ鉄道」映画化を巡るドラマ。心が震えました。本作映像化の際の実体験もきっと投影されていると思うが、これまでの沢山のマンガ作品の映像化の裏側で、こんなにも色々な人々の苦労があって成立している…。何となく頭ではわかっていたけど、こうやってその過程を作品として読んでみると、映像化って本当にすごいことなんだなぁと今更ながら思う。プロデューサーや出版社の映像メディア部の奔走っぷりには頭が下がる。クライマックスでは涙が止まらなかった。ホントに今回は、目からウロコが落ちたり涙が溢れたりと、目が忙しいったら。
この「重版出来!」のモノローグ、大好きです。心に深く刻まれるものばかり。真摯に仕事されている皆さんの姿勢に学ぶこと、今回も沢山ありました!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フォントとか、インタビューとか、映像化とか。出版社さんはあちこちの業界を走り回って大忙しなのだなぁ。おつかれさまです。
三蔵山先生の芸術祭文化賞の話は、ドラマの最終回でしたっけ。
高畑先生がツッコミ役だったりボケ役だったり(笑)
絵的に分かりづらいところがいくつかあって残念な件。 -
常に賛否両論(そして大抵の場合において多数派を占めるのは”否”)を巻き起こす、漫画の映像化。その裏方に今回はスポットが当てられています。その前に、フォントにまつわるエトセトラも描かれているけど、本巻に通底するのは”作家の作品に対する愛着”って感じでしょうか。前半も後半も、その熱い想いがたっぷり伝わってきて、久しぶりにこちらも燃えてくる内容でした。面白かったです。
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全力でブーメランを投げたことがない人生だった。そんな俺にもこのマンガは大切なことを教えてくれるんだぜ?懐深いぜ。
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小説を原作とする映画を、幾つも見たことがある。
イメージ通りだったという人は、
ほとんどいないのではないだろうか。
たぶん各々が各々の登場人物を思い浮かべ、
舞台となる街や風景を想像している。
時に作者の意図通り、時に作者の意図から離れ、
読者はある意味、自由に世界を作り出す。
作者の創る世界と読者の作り出す世界、
それは同じものを元とした異なるものかもしれない。
読者の作る世界は、読者のものだとも言える。
だから映像として見せられると驚かされる。
えっ、こんな物語だったの。
こんな色合いが広がっていたの。
主人公はこんな人なの。
作者の創った世界、読者の作る世界、
そして映像として描かれる世界。
その3つがケンカする場合もあるし、
うまいこと調和する場合もある。
さて、これが漫画となると少し話が違ってくる。
絵として提示された世界があるから、
作者の世界と読者の世界は、
かなりの部分を同じくしている。
そこに映画が来る。
絵として表現されたものに、
さらに映像とした世界が作られる。
難しい。
形が似ているかどうか。
と、
醸し出す雰囲気が同じ匂いかどうかは違う。
それを理解して、表現するのは難しい。
コアな人物の醸し出すものが変わってしまうと、
物語自体が変わってしまうことにもなる。
だから漫画を原作とした映画は難しい。
でもその試みが成功した時の喜びも大きい。 -
フォントの話に本当に驚いた。一冊に本を作るのに、本当に計り知れない人々が関わっていいることを改めて感じさせられた。また、タンポポ鉄道の映像化にはそれぞれの作り手の思いが詰まっていて、ジーンと来た。この巻は特に、ものを作ることへの愛が詰まっていると思う。
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今回はまずフォントの話から。
いろいろな字体が使われるように
なってきたとはいえ
まだ手書きの吹き出しにも
作者の個性が残るのが漫画。
大手出版社や新聞社は
独自のフォントを持っている…
くぅ〜なんかカッチョイイ!
後半は漫画原作の映画の話。
最近、多いですもんね。
心ちゃん担当の漫画じゃなくて
『たんぽぽ鉄道』なんだけど
読んでいて現実のように
「やめて〜世界観を壊さないで〜」
と思うような展開でした。
もちろん、ちゃんと着地しますが。 -
フォントのお話。普段、あまり意識せずに見ているけれど、確かに書体から伝わってくる情報は多いと思う。こだわりの世界が面白かった。あとは漫画の映画化。裏話が興味深い。
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編集指南書。これを参考書としてハンターハンターを読むのである。
主人公の心がオリンピックを本気で目指してた柔道の子という圧倒的なキャラづけ、それゆえ「社内で有名な子」になる設定。何者でもない私はどうにもできない苦しさを前に辟易とするばかりなのでした。
編集者への憧れを膨らませる。私がやりたかったの営業だなと思った。消費者と近い立場で、購入までどうつなげるか戦略を練っていく小泉さんのところかっこよかったな。1番好きなところかも!!