残酷な神が支配する (8) (小学館文庫 はA 38)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091916181

作品紹介・あらすじ

ジェルミへの愛を伝えたイアンと、イアンを愛していると言いながらも、彼の思いを拒絶するジェルミ。イアンは再びジェルミにグレッグとの関係を語らせるが、マージョリーの自殺未遂により出口すら見えなくなってゆく。

感想・レビュー・書評

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  • 再読

  • 寝る前に読むもんじゃない。
    夢の中でもぐるぐる回った。

  • マージョリーの自殺未遂やエリックとバレンタインの過去、あまりにも誰もが病んでいる・・・

  • かわいそうなクレア

  • イアンとジェルミが崖っぷちから下を覗き込んでいる。そこには偶像が蠢いていて、その囁きに翻弄され、お互い満身創痍になりながら今にも落っこちそうなのを耐えている。
    森、というより谷底なイメージ。

    ジェルミがイアンに対する「愛情」を素直に受け入れることができたけれど、それはまた始まりであり、イアンの中の独占欲、支配欲が囁きにとともに疼き出す・・・。

    最初から最後のページまで手に汗握る、これほどまで胸の焦りが収まらない漫画を読んだことがない。
    後、2巻か・・・。

  • 衝撃的だけども素晴らしい。

  • 心理学のカウンセリング読本かと思うほど
    登場人物それぞれ心に問題を抱え
    語る・語る・語る・・・
    ちょっと食傷気味
    男同士にベッドシーンも趣味じゃない

  •  母が再婚した男から性的虐待を受ける主人公。そして、その義理の兄。結局は主人公だけでなく、兄を含めた二人の成長の物語だったように思う。が、考えさせられる。もーさまの作品はいつもそうだ。読んだ時にもそれなりに受け止めているんだけど、時間がたってふいに自分の中に流れ込んでくるように「意味」がわかる。
     なので、これもきっと10年ぐらい(<おい)して、ある朝ふいに「あああ」って思うのだろう。
     解説の中で「トーマの心臓」になぞらえてるものがあった。それも複数。でも私は「訪問者」を考えていた。雪の上をたどって神様が罰を与えにくる。そのモチーフが頭の中をぐるぐるしていた。
     罪、罰、犠牲、人はどうして、そんなものを必要としてしまうのだろうか?
     そして物語は、真のカタルシスもなく終る。そして、そのことこそが萩尾望都の言わんとするところを示しているのではないだろうか。つまり、痛みは消え失せることはないから、人はそれを抱えて生きていかなければならないと。
     萩尾望都が読める今、生きててよかった。

  • 怒涛の会話量。癒すために傷を抉り出し、いざ傷が晒されるともてあまし、結果ジェルミを追い込むイアン。ジェルミは自分の心の闇にのまれ、破壊されたがる。そしてマージョリーの危篤…。だれに答えが出せるんだろう?この漫画は、終わるのだろうか…

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著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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