人間交差点(ヒューマンスクランブル) (1) (小学館文庫 ひA 1)
- 小学館 (1994年11月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091920119
作品紹介・あらすじ
愛と憎しみ、喜びと哀しみが織りなす無限の人間ドラマを描く珠玉の名作
▼第1話/ガラスの靴ははかない▼第2話/海の時間▼第3話/教官の雨▼第4話/ひび割れた土▼第5話/砂上の設計▼第6話/谷口五郎の退官▼第7話/黒の牧歌▼第8話/暗い傾斜 ●あらすじ/殺した男の子供を、刑務所で出産した受刑囚・松沢良子。だがそれは、殺してもなお、消しがたい恨みをぶつけるためだけに産んだ子供だった。その心をいち早く見抜いた所内医・早川は、子供を松沢の手の届かないところへ隔離する。月日が流れ、松沢の出所日が間近に迫ったある日、退官していた早川が松沢のところを訪れる(第1話)。▼海辺の宿で働く一人の女。そこで、初めて客と夜をともにする。だが、その客はただの客ではなかった。彼は、彼女が昔愛した男。この男を忘れるために、彼女はこの町に来たのだった。女を思い出さない男に、翌朝、女は男との細い絆をたどり、男に問いかける(第2話)。▼女子少年院の教官・野崎洋平には、気がかりな少女がいる。その少女の名前は菊島あけみ。彼に、月に一度は手紙を出すと約束して、1年前に仮退院した少女だ。だが、その便りも途絶えて、すでに3か月。また、元の生活に戻ってしまっているのではと危惧しつつ、野崎は歓楽街を訪ねてまわる(第3話)。
感想・レビュー・書評
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一話一話の話の重さが半端ない…(>_<)
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各話とても深い話。
しんみりくる話もあれば、後味が悪く気持ちが沈んでしまう話もあった。
みんないろんな思いを持ってたり、過去を背負ってたりしてるんだな・・・
【お気に入り】「教官の雨」、「黒の牧歌」 -
表面に近い浅い内面での格闘によって
心の奥にある深い内面の発見が起こる
こうした様々なプロセスを切り取って物語になっている
心の解放ストーリー
誰の心もその奥底に本質として急がない豊かな優しさを秘めている
あらゆる部分を含めた上で人間は「人」が大好きな生き物なのだ
人生は経験を積んで行く内にその優しさが浮き上がってくる仕組みになっている
ふとした弾みに
相対性の隙間に疑いが起こり不安と恐怖が張り付く
そこに発生する依存心が物質至上主義を作り上げる
この落とし穴が体験のためのステージとなる
不安と恐怖が張り付くと
遊ぶと言うことが随分と重たい仕事になってしまうが
その障害物を除け・乗り越え・溶かすことで達成感を感じ・・・
自分の存在と全体との関係を一つずつ確認し続ける
この漫画もこの世のカラクリを確認してホッとすることが
人生だと言っているような気がする -
網走などを舞台とした作品です。
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3巻まで読んだよ。
殺し、窃盗、などなど。ダークな話でだいぶ落ち込みます。 -
絵を毛嫌いせずに読んで。
と先輩に突然貸し出された漫画。
愛憎のドロドロで殺したり殺されたり、
なんだか暗いトーンだったのですが
これは何か私に対するメッセージ・・・?と
コンランモードでした。
事情を聞いてみたら、彼女におすすめされて
ピンとこなかったから私にも読ませてみたらしいです。
深読みして損しました。 -
地味だが、根強いファンの居る、大人の漫画。珠玉の短編集。