ミノタウロスの皿: 藤子・F・不二雄[異色短編集] 1 (1) (小学館文庫 ふA 1)

  • 小学館 (1995年7月15日発売)
4.11
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091920614

感想・レビュー・書評

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  • 不気味な雰囲気漂う作品でした。
    ドラえもんを優しいけど優しいだけじゃない作品と言うならば、これはその優しさも削ぎ落とされて見ないように避けてる面をユーモアたっぷりに突きつけてくる

    ほんとにおすすめです

  • 大人向けの、今いる世界からズレてしまったような、不思議な感覚になる作品集。少し怖い作品もある。それでも、何の非もない人物が不幸になるような作品はないところに、F先生の人柄が現れていると思う。

    「劇画オバQ」を読むと、一瞬でも子供の頃の夢を思い出す正ちゃんと、終始現実的で正ちゃんを連れ戻す奥さんとの対比が切ない…
    (私は主婦なので)奥さんは夢を見ることも許されないのか…と思ったけど、恐ろしいことに気づいた。
    「まびき」「T・Mは絶対に」「ゴロリ転がる木の根っこ」に共通する女の夢。それは夫が死ぬこと。経済的な心配なく、ろくでなしの夫だけが消えること、それが妻の最大の夢なのか…?と思った。思いたくないけど。まあ、夫がハズレだったら、夢見る気持ちは分かる。

    あと「ヒョンヒョロ」はなかなか怖い。常識的な判断が通じない恐怖。

  • 何十年も前に文化相対主義の考え方をここまで鮮烈に描いた表題作『ミノタウロスの皿』はさることながら、『ヒョンヒョロ』や『コロリころげた木の根っ子』のような脇を固める作品も風化することを知らない。

  • 劇画オバQが切なくて泣いた。(オバQ読んだことないのに)
    最後、一人寂しく飛び去っていくQちゃんの後ろ姿が胸に痛い。

  • どれも印象深いけれど「間引き」「ミノタウロスの皿」は印象的です。

  • 大好きなのは、「自分会議」と「劇画・オバQ」
    ▼オヤジ・ロック
     タイムパラドック。セールスマンが妙に優秀なところが面白い。
    ▼じじぬき
     偏屈なじいさんの死んだ後。嫌なシュミレーション。
    ▼自分会議
     ショッキングな結末。
    ▼間引き
     リアル。腹が減ってくる。
    ▼3万3千平米
     ハッピーエンド。突然あんなの来たら怪しまないほうがおかしい。
    ▼劇画・オバQ 
     もの哀しい。まんがにリアルを持ち込むとこうなるという見本。当時は実験的で斬新だったのだろう。
    ▼ドジ田ドジ郎の幸運
     めでたしめでたし。ドラえもんの秘密道具にありそう。
    ▼T・Mは絶対に
     そりゃそうだ。すねに傷のない人なんていない。
    ▼ミノタウロスの皿
     言葉の意味の通じないもどかしさ。
    ▼一千年後の再会
     手塚治虫チック。ロマンチック。
    ▼ヒョンヒョロ
     子供向け。独裁スイッチの元ネタか。
    ▼わが子スーパーマン
     ウルトラスーパーデラックスマンの子供版。
     無垢な心は、時に残虐だ。
    ▼コロリころげた木の根っ子
     薄ら寒い話。

  • やっぱり面白い。自分会議、間引きコロリころげた木の根っ子特に好き。

  • これはズバリ、良いでしょう、と花輪君も言うに違いない。いやなんか名前違うか。
    表題のミノタウロスの話、この話がオリジナルかどうかは知らんけど、話の持ってき方とかやっぱ違うわー。ていうか最初の2話からグイグイ来るし。オヤジロックの最後とか。タイムマシンを紹介するときの間とか。微妙なコマ割りとか。
    などと言っていると胡散臭いというか小賢しい感じになるからまぁ読んどけと言いたい。

  • 「劇画・オバQ」を読みたいために購入。
    標題の作品ほか、良質な短編がザクザク入っていました。
    一つひとつのテーマは重く、ドラえもんやオバQがこういったすごい短編も書ける人だったんだと、藤子不二雄の偉大さを再確認しました。

  • この年になって「劇画オバQ」読むと染みるな・・・。

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