Age.35 (小学館文庫 さA 28)

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  • Amazon.co.jp ・本 (483ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091920980

感想・レビュー・書評

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  • 「情が伴わないうちは浮気の数にも入らない」「ウソにウソを積み重ねてゆく。それが今の俺の精一杯の誠意なんだ。」ってオイ!主人公・英志の心の声がクズすぎて…読んでてほんとないわ〜!って胸くそ悪かった。

    20年ほど前、主人公・中井貴一、妻・田中美佐子、愛人・瀬戸朝香でドラマ化されていたのをぼんやりと覚えていて、自分も35歳を超えて、ふと読みたくなった。

    あらすじとしては、よき夫でよきパパなサラリーマンに若くて美人な愛人がいて、別れようと思ったけど彼女に子どもができて… といベッタベタのトレンディドラマ。

    なんだけど、夫の不誠実で偽善者な情けなさがあまりにあまりで、愛人の潔さ、何より妻の芯の強さ、気骨が際立つ。

    夫は愛人にハマって子どもまで作ってるにも関わらず、
    浮気を疑われて問い詰められて→誤魔化す→会社の子だと嘘つく→一度だけだと言うのに対し
    妻は関係破綻後の恋愛を「いつからだ?」と問いただされて「たぶん私が生まれたときから」と答える。
    そもそも、自分のこと棚に上げて、そんなこと聞ける夫の神経がもう、幼稚すぎて、妻と人間の格が違いすぎ。

    現実ではなかなかこうはいかないけど、浮気されたらこうでありたいなぁ。

    男の願望を詰め込んだラストにも全く納得いかない。鼻で笑ってお断り!って言って欲しかった…

    まあ何にせよ、読めば読むほど、ドラマのキャスティングはハマり役だったんだなぁ、としみじみ。(それが演技力ってものかもしれないけどね)

著者プロフィール

1957年徳島県生まれ。お茶の水女子大学卒。79年漫画家デビュー。『東京ラブストーリー』『あすなろ白書』『同窓生 人は、三度、恋をする』『恋する母たち』など、著書多数。エッセイ集として『恋愛論』『大人の恋力』『そうだ、やっぱり愛なんだ』『老いては夫を従え』など多数。2016年、25年後の物語として描かれた『東京ラブストーリー  After 25 years』で柴門ふみブーム再燃。夫は弘兼憲史氏。

「2020年 『オトナのたしなみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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