いっしょにいるよ―子どもと裁判に出た犬 フランとハッシュの物語

著者 :
  • 小学館
4.43
  • (4)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 36
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092272651

作品紹介・あらすじ

傷ついた子どもたちに寄り添う付添犬の物語 2020年8月、性虐待被害を受けた幼い子どもが、裁判で証言をする際の精神的負担を和らげるために「付添犬」を伴って出廷するという画期的な取り組みがなされました。その出来事は、盲導犬をのぞき、犬が法廷に立った日本初のケースとして、さまざまな新聞・テレビでも取り上げられました。「付添犬」とは、虐待や性被害によって傷ついた子どもたちのストレスや不安を軽減するため、児童相談所などの面会やセラピー、子どもに関する裁判などに付き添う犬のことです。子どもたちと関わってきた弁護士・医師・獣医師などの大人たちがなんとかして子どもたちを助けたいと、手を取り合い、悪戦苦闘しながらこの「付添犬」制度を立ち上げる実話をもとにした感動ストーリーです。 【編集担当からのおすすめ情報】 誰のことも信じられなくなった傷ついた子どもたちに「ひとりじゃないよ」と犬を通じて手をさしのべ続けた大人たち、そして、その手をつかんだ子どもたちさらにその子たちに寄り添った犬たちの汗と涙がつまっている物語です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 海外ではコートハウス・ドッグとよばれる
    この制度が 子供たちを守ってくれる
    セラピー・ドッグの力を知ることが出来ました

    子供たちの権利として
    しっかり認められるべきですね

    対象年齢は 小学校4~6年くらいの
    児童書ですが とても有意義に読めました

  • この本を呼んで付添犬って初めて知りました

    辛い思いをした子どもたちが、裁判などのために
    また辛い時のことを思い出して、話をしなきゃならない時に付添犬が子どもたちの側で心のサポートを

    すごく素敵な話

    子どもが親に虐待されてても、大好きな親がすることだから
    自分が悪いと思ってしまう心理は、ツラい

    付添犬が認められるまで、辛いことを思い出し、心が解離してしまったり気を失ったりしてしまう子どもたちがいて
    裁判が勝手に進められ、子どもたちの気持ちが何も伝わらない判決とかがあったとのことには驚いた

    これからも、付添犬が増えていくといいな

  • 虐待を受けていた子供たちが、自分の受けていた被害を他人に話す、つまり裁判に臨むのはとてつもなく精神的な負担が大きい。
    そんなとき、子供たちにただ寄り添いそばにいてくれる"付添犬"の存在が、子供たちの支え、勇気になる。
    日本ではまだまだ認知度が低いが、海外ではこうしたコートハウスドッグがかなり活躍しているそうだ。
    経験したことはないけれど、大人だってきっと裁判で上手く話すのは難しいと思えるのに、ましてや心に傷を負った子供がすらすら話せるわけがない。
    この本のなかに出てくる子供も、かえって「自分が悪い子だから」と自分を責めてしまって、両親を訴えることができないでいる。読んでいて、何度も涙が出そうになった。
    一人でも多くの子供が救われることを願う…そもそも虐待のない世界になって欲しいと思う。
    児童書だけど、大人こそ読むべき本ではないだろうか。

  • DVなど辛い目にあった子どもたちは、裁判や司法面接の場で大人たちに囲まれて更に証言をしなければならない。心が砕けそうな思いをする彼らに寄り添い、和らぎをもたらす存在が「付添犬」である。日本でまだ6頭しかいない付添犬の誕生の物語。
    こんな世界があることを初めて知った。より多くの人たちに読んでほしい。

全4件中 1 - 4件を表示

涌井学の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×