ぼく、ネコの父さんになる (てんとう虫ブックス 16)

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092305168

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  • 頑張っているマルティン
    ちゃんと周りに人がいて
    だんだん上手くいってる
    ママも頑張ってる
    先が楽しみなお話

  • パウゼヴァングは素晴らしい作家だな、と改めて思った。
    物語自体もいいが、いつも徹底的に弱者の側に立ち、温かく励ましつつも厳しい現実をなかったことにはしない。
    これもシングルマザーの息子(9歳)が主人公だが、母は貧しいウェイトレス、少年も学校では勉強ができず、ほかもぱっとせず、教師にもクラスメイトにも相手にされない。そんな少年が雌猫と子猫に自己を投影し、自分が「父さんになる」と決意する。
    他の登場人物も身寄りのない年寄り、外国人労働者と、社会の底辺で生きる人たち。
    少年がスペイン人労働者(まだドイツにトルコ人労働者が来る前の話)と友情を結ぶくだりがとてもいい。
    母も、老人も外国人に偏見を持っていたが、少年の行動で変わっていく。
    しかし、おばはレイシストのまま、どんなにスペイン人が親切にしようと、差別意識を捨てることはない。
    実際、そうだろうな、と思う。どうしても意識を変えられない(変えない)人はかならずいる。
    原題は”Und dann kommt Emilio”で、その意味は最後にわかる。いいタイトル。少年の希望が伝わってくる。
    パウゼヴァングはもっともっと読まれるべき作家だと思う。

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