ルーシー変奏曲 (SUPER!YA)

  • 小学館
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092905771

作品紹介・あらすじ

美しくも切ない天才ピアニストの物語

天才ピアニストとして英才教育を受け幼少期から活躍していたルーシー。世界的なピアノコンテストに出るために、世界各地を回っていました。あるコンクールの当日、祖母の死を知り、ショックで会場から逃げ出してしまいました。そのことをきっかけに、ピアノをやめてしまいます。ルーシーのピアノにすべてをかけていた祖父の怒りをかい、家族ともうまくいかなくなってしまいました。しかし、ルーシーの後継者として育てられている弟のピアノ教師と交流することで、自分にとってのピアノは、なんだったのか考え始めます。自己発見と成長の感動物語。

【編集担当からのおすすめ情報】
作者のサラ・ザールは、2007年デビュー作品で全米図書賞を受賞して以来、YA話題作を発表し続け、すべての作品で、その年のベストブックに選ばれる定評のある作家です。また、数々の文学賞を受賞しています。本作品は、今年の春に発売され、この夏の各誌ベストブックに選ばれました。ニューヨークタイムズでは、「エレガントで感動的な小説」と絶賛されています。
ピアノを題材にしたこの本では、本文中で、ヴィヴァルディ、ショパン、ブラームス、ガーシュインなど、さまざまな作曲家の曲がとりあげられ、物語に彩りをそえています。ぜひ一緒に音楽も聴いてみてください。

感想・レビュー・書評

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  • 16歳ルーシーの、音楽を通した成長物語。
    大人らしい対応をする子どもらしくないところもあれば、友達とはしゃいだり恋をするといった年相応もしくは子どもっぽいところもあるルーシー。
    そんなルーシーを変えたのは、ピアノ講師ウィル。ピアノを弾く理由、自分がまだ知らない音楽の世界、そして恋。それらを知り、考え、悩み、そこから成長できたのは、良くも悪くもウィルの存在が大きい。
    やはり、楽器経験のある人にぜひ読んでほしい。楽器の演奏に必要なのは技術だけでなく、人生の中で経験するさまざまな出来事によって得る感情だろうと思っている。それを感じる作品。年齢問わず読める。

  • 祖母の死をきっかけにピアノをやめてしまった天才少女の心の葛藤と成長が描かれている。YA王道小説。

  • 若いころからピアニストとして脚光を浴びてきたルーシーはあることを境にピアノをやめてしまう。何度も挫折を味わいながらも少しずつ成長し、自分の道を見つけていく感動物語。 情報コース2年

  • 家族ぐるみで音楽やってる人ならではの苦しみだよな~~~・・・

  • よかった。思春期の女の子が悩みながら自分を発見していく過程がよく描かれている。好きなこと、好きじゃないこと、やりたいこと、やりたくないことを整理するって大事だ。大人の微妙な狡さやわかりにくい家族の愛情の描き方もよかった。

  • ③内容
    ・対象: 高、YA
    ・特色&ジャンル ピアニストの少女の成長物語
    ・時代 原題
    ・舞台 サンフランシスコ 
    ・主人公 ルーシー・ベック=モロー16歳 
    サンフランシスコで二番目にいい私立高校のスピア・アカデミー校に通う。2年生の最終学期から復学

    ④キーワード
    ・オススメ  特殊な才能を持つ少女のプレッシャー、挫折、恋、成長

    ⑤コメント
    ・著者情報 Sara Zarr サラ・ザールは2007年『Story of a girl』でデビュー アメリカで多くの女の子に人気の作家

    ・出版情報

    ・翻訳の場合は原題
    『The Lucy Variations』

    ・背景
    ドイツからのアメリカへ移民した祖父母。祖父からピアノを弾くことをつきつけられた母、そしてその娘ルーシー。彼女には才能があり、幼少期からコンクール、演奏会などをこなしてきた。しかし祖母の臨終と重なったプラハのコンクール会場で、突然舞台から去ってしまう。
    現在は弟のガスがピアノを弾いている。彼のピアノの教師が急死、その替わりに選ばれたのはかつてピアニストのウィルだった。彼はそれまでの先生とは変わっていた。ドイツのビルギット大伯母さんの葬儀のため、祖父と葉はは感謝祭の前後にドイツへいくことになる。
    ピアノをやめたルーシーは、自分の気持ちがわからずに悩んでいた。

    第一組曲 テンポ・ルバート(自由なテンポで)
    第二組曲 カデンツァ(自由な独奏部)
    第三組曲 コン・ブリオ(生き生きと)
    コン・フォーコ(情熱を持って)
    第四組曲 ダ・カーポ(初めから)

    祖父 厳格な祖父P85「二度とピアノを弾かないと決めたんだな、ルーシー。明日になったら気が変わったなどと言うでないぞ」
    祖母 P170「ダス・ヴィルド・ツィヒ・フィンデン」なにもかもうまくいく~おばあちゃんがいつもいっていた言葉

     
    父 フランス系 「サ・パス・ウー・サ・キャッス!」(いちかばちかやってみろ)
    母 キャサリン
    弟 ギュスタフ 10歳

    マーティン 料理担当 おばあちゃんと仲が良かった

    ウィル・R・デヴィ
    アリューナ

    レイナ 親友
    カルソン 友人 台湾人

    テムニコワ先生 レッスン中に亡くなったガスのピアノの先生

    ガーシュウィン
    メンデルスゾーン ピアノ協奏曲第2番

    ヴィバルディ 冬
    ブラームスのソナタ
    フィリップ・グラス メタモルフォセス1番
    https://www.youtube.com/watch?v=_hMw1C6fPt8

    P206
    「ぼくは自分がなにをやりたいのか迷ったとき、まず、自分がやりたくないことはなんなのか、じっくり考えて除外していくんだ。そして残ったものを見直す」

  • いくつか宙ぶらりんになっている糸があって、その辺が気になる人と、気にならない人にわかれそう。わたしはちょっと気になってしまった。冒頭で亡くなるピアノの先生のエピソードはいったい何のために入っていたんだろう、とか、大叔母(だっけ?)の葬儀のためドイツにいって帰ってきた祖父と母の変化はいったい何がきっかけで起きたのだろう、とか。
    自分のなかにある特別さ(これはピアノに限らないし、才能とも限らない)を引き受けて生きていく決心をする、っていうのは、けっこう大変なことで、そこらへんの葛藤はうまく描かれていると思いました。

  • 面白かった~

    16歳の女の子のピアノと家族と恋と友情

    ルーシーの気持ちが丁寧でリアルで面白かった

    自分のやりたいことをやっていいって素晴らしい
    夢をあきらめるってつらい
    大人ってきたない(笑)
    弟かわいい

  • 読んで良かった。少しだけ泣いた。

  • ルーシーはピアノの英才教育を受けていた。祖父や母のいうことに従って、数々のコンクールでいい成績をあげてきたが、ある日コンクールの舞台から突然降りてしまう。激怒した祖父は2度とピアノを弾くなと言い、ルーシーもピアノから遠ざかっていたが、弟のガスのために来た新しいピアノの先生が、ルーシーの心の奥にある、音楽を愛する気持ちを揺さぶるのだった。

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