- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093862059
感想・レビュー・書評
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苦しくてかわいらしいお話でした。
中村佑介さんのかわいい装画なのに、中身は苦しくて苦しくて悲しい。
幸福と不幸がマーブル模様のように混じり合った印象です。
目次の次の見開きの驚きから始まります。
その驚きを引きずりながらマーブルの中を進んでいきます。
彼は彼女に出会ってよかったのでしょうか?
それが私にはわかりません。
ですが、私はこの本に出会えて良かったです。
もう二度と読むことはないかもしれませんが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やばいやばいと思ってた展開どおりになるから読んでてつらい。ジュリアが最後まで幸せになれないのが苦しかった…。結局切れない「親」とあまりにシビアな現実、生々しいからつらい。しかし石田さんは男女の恋愛=セックス、って思考のようで読む本に欠かさずあってうんざり。
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石田衣良さん、初読み本です
何かで見かけて読んでみたくて、ほんとうに何年も前に図書館で見つけて読んだ本
生きてさえいれば、って思うことが多い私だけどこんなにも不幸って続くものなのかと。後半になるにつれて悲しい気持ちになっていきました。不幸とか絶望のなかにもどこか光がみえるようなそんな物語はよく読むけど、これは無いから辛いですね -
著者の作品は、初めて読みました。最初に結末があって、その結末にどのように至るのかという流れ。読んでいて、物悲しさだけが残った感じです。悲しい結末のラブストーリーと言ってしまったら、ダメでしょうかねえ。
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話の落ちが分かっていてそこに向かってストーリーが展開されているためやや興ざめではある。しかしこの世代の若者独特の虚無感や孤独は共感できた。現代格差社会に切り込んだなかなか考えさせられる作品。
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格差社会の恋愛のお話。
ある程度柔軟にならないと、生きてはいけなかった
若者のお話。
親がお金持ち男性のほうがもっと大人であってほしかった。 -
ロミオとジュリエットを彷彿させる作品でした。
生まれた環境の違い、幸福と不幸とは何なのか等、考えさせられる作品でした。
「どの家庭の幸福と不幸の量は決まっている」というような文に、なるほどと思いました。 -
生まれながら、極端に経済格差のある澄雄くんと樹里亜さんの悲恋の物語。よくあるストーリーで二人を引き裂く悲運が続く中、唯一残された死の幸せを選ぶ結末。それぞれの家庭や舞台地の描写は、いかにも今風。最後に二人でひたすら真っ直ぐ進む場面は儚くてグッとくる!