うちへかえろう

著者 :
  • 小学館
2.94
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本棚登録 : 51
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862080

作品紹介・あらすじ

35才、ひとり暮らし、派遣社員の私は、クレジットカード利用者リストのなかに、十数年来消息を絶っていた姉の名前をみつける。姉は私の恋人を寝取って、そのまま行方をくらませていた。家族の物語が、ゆるゆると動き出す。希薄であるがゆえに求めてしまう、人との繋がり。太宰賞作家が描くふしぎな温もりの「家族ごっこ」小説。

感想・レビュー・書評

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  • 孤独がテーマかと思いきや、読み進めると家族の再生がテーマだった。
    当時は行き違ったりお互い同士尖りあっていても、時が経てばふとしたところで通じ合うことができるんだろうな、家族に限らず。

  • 独りを選んだ自由さと寂しさ、どちらかといえば孤独感の方が強く描かれている。
    かつて男を巡って仲違いしてた姉の居場所を知り、少しずつ連絡を取り合ううちに、家族が再会していく。
    壊れたものを補修する手前で物語は終わっているので、少し希望があるような終わりかただったが、全体的に何ともいえない物悲しさがある。

  • 私の大好きないくえみ綾さんの漫画のような雰囲気のする一冊でした。
    しかし続きが気にならなかったので途中のまましばらく放置してしまった・・・
    嫌いじゃないし終わり方もまあ前向きな感じで不満はないけど、どこが良かったと聞かれると答えに困るような。

  • こういう雰囲気の本、好き。

    好きだけど、違う作家さんでも似たような雰囲気すぎて、読んだそばから忘れていく・・・
    忘れていくんだけど、つまらなかったからとかでは決してなく。






    気に入っていつものようにチェックし、癒されていたブログが、実は元恋人が書いているものだった。という部分。
    『何度も何度も彼の写真を見直した。こんなふうに笑う人だったんだ、と思ったら、ふいに涙がこぼれた。』のところが、この本の中で一番すきだったところ。

  • 図書館で装丁にうっとりして借りてみたらよかった!
    柴崎友香さんや津村記久子さんと少し重なる雰囲気。
    両名とも大好きなので、ツボだった。
    装丁は今年(自分が読んだ)のベスト3に入る愛らしさ。

  • 家族の再生、なのか?
    あまり再生出来ていない気もするが。
    両親サイドからの視点で読んでみたい。

  • いまの年齢とかからかな。すんなり理解できる、気持ちが多かったです。わたしがぼんやり、考えていたこと、文章になると、こんなかんじになるなあ。。と思いました。

    子供が大人に、親がゆったり落ち着いて。そんなときに、家族の形は、またかわる、という気づきが、うれしかった。再生のお話でした。

  • 35歳、独身の派遣OLが主人公のお話。

    偶然、出奔した姉の所在を発見して再会。
    その辺に少し面白みがあるものの、
    殆どの話は日常を切り取った感じで私は好み。

    再会してお互いの老け込みを感じ、
    話をしてお互い食事をするのは大抵1人って
    いうのがわかったり、なんだかそれって
    寂しいじゃんって心がざわざわーってした。
    でも主人公はなんか達観してて焦りや悲しみ
    寂しさは感じさせないけど。

    日常切り取り作品なので、華々しいハッピーエンドは
    ないけど、最後にみんなで楽しい年末を過ごして
    いるのは好ましかった。

  • 20100617

  • 暗いですね。でも救いはある。
    主人公の精神的成長は良かったが、姉、母、父の気持ちは分かりずらい。
    破滅的な家庭で育った姉妹の関係が淡々としています。
    正直借りて読むので十分かな。

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