弾正星

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 169
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863766

感想・レビュー・書評

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  • 松永久秀とその弟の話。面白かった。

  • 松永弾正久秀のお話。織田信長が一目置くようなとんでもない人物です。大仏を焼き払い、将軍を殺し、最後は爆死。この本を読むまでは、実は私は全く知らなかった人物でした。性格は好きになれないけど、戦国の世を見通す先見の明は尊敬に値するところあり。

  • 戦国の梟雄・松永久秀を花村満月が魅力的に描く。

  • 歴史の脇役も大したものだ。

  • 歴史小説では常に悪役の松永久秀が主人公.だからピカレスク独特の鋭さが存分に味わえる.ほとんどが関西弁での弾正と義弟の会話で進行する.でもこの人こんなにすごかったんだね.

  • そもそも従来の価値観なんか欠如してた。
    常識見識類の定義すら疑っていた。
    疑いつつも迎合し、己の流儀に照らしては収めていく。
    その手段をして、人が悪と呼んだのが松永久秀。
    将軍殺して、主家筋も謀略弑逆の末に枯らした。最後には大仏殿に火を放った。
    他人からすると権謀術数巡らす悪党でも、久秀本人にとってみれば何気もない事の繰り返し。

    ただ信長登場でそれが通用しなくなった。
    自分と同類の登場に我慢ならん(笑)。
    ならば最後まで"己の流儀"≒“粋”を貫きたかっただけの事。

    松永久秀と、その稀代の悪党と共に生きた弟・蘭十郎の物語。
    異色"戦国ピカレスク"はピカレスクの王道"花村萬月ピカレスク"に染まってた。
    暴力とエロスはこうでないとね。(暴力薄めだけど)
    そっちは好きだけど時代小説知らない。
    そういう人にこそ読んで欲しい。

著者プロフィール

1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『ブルース』『笑う山崎』『二進法の犬』「武蔵」シリーズ、『浄夜』『ワルツ』『裂』『弾正星』『信長私記』『太閤私記』『対になる人』など。

「2021年 『夜半獣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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