ジゼル

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 514
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864794

感想・レビュー・書評

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  • バレエ好きでないとおもしろくないかなあ。パピヨン監督も綺麗事みたいに終わってるし。

  • 秋吉理香子の中で一番人気(しかも男女問わず)

    [NDC] 913.6
    [情報入手先]
    [テーマ] 令和3年度備前地区/ミステリー小説

  • 東京グランドバレエ団に所属するバレリーナ達の憧れや嫉妬が巻き起こした事件のお話。過去の殺人事件に関わっていた人物達を次々と呪いのような不幸が襲い、その真相を探る若きバレリーナ。お話はバレエ演目「ジゼル」の話と共に進んでいく…

    面白くないことはないんだけど、登場人物の名前や話し方、バレエ団内での過ごし方になんともいえない恥ずかしさを感じていまいちお話に入り込めず。こんな歯の浮いたような同期のイケメンいるか?とか、先輩たちを差し置いてここまでこの子達ばかりが抜擢されるか?とか。

    バレエ鑑賞は苦手だったけど「ジゼル」はもう一度見てみたくなったかな。

  • 漫画『ダンス・ダンス・ダンスール』が好きで、作中に出てくるバレエ演目『ジゼル』に興味を持ち、本書を手にした。
    ミステリ部分よりもバレエの世界観が綺麗に描写されていること、舞台を作り込んでいく工程も丁寧に記載されていることが大変魅力的であった。
    最後オチが少し弱い感じはしたものの、しっかりと終わり好印象である。

    次作も是非読みたい。

  • 配役を巡って嫉妬や焦りが渦巻いていく様子も生々しく、一つの作品を作り上げるためにレッスンは勿論、細かい振り付けに神経を行き届かせ、役の解釈を深く掘り下げて仲間と共有したりと、中々知ることのできないバレエの裏側が面白く引き込まれました。
    亡霊騒ぎに端を発した騒動も上手く絡めてありましたが、ラストはもう少し、スッキリ感があっても良かったのでは。

  • バレエに全く興味のない私でしたが、少し読んでから、急に知りたくなって、今の日本にどんなバレリーナがいるのか、ジゼルはどんな踊りなのか動画を見てしまいました。

    それくらい、分かりすく、魅力的に描かれていたように感じます。

    実際の動画を見てから、また本を読み進めると、フワッと軽やかに舞う姿や、指先まで意識して綺麗に演じている繊細さまで、頭に浮かんできました。

    そういえば、事件の話だった、犯人誰だっけ?というくらい、バレリーナ同士の嫉妬や、切磋琢磨する姿、意識の高さなどに夢中になってました。
    逆にいうと、少しミステリー感は弱かったかなと思いますが。

    私は、バレエの魅力を知れたので満足です。

  • 2020.10.09スタート
    2020.10.16読了
    2020年の㉔
    ★★★★☆
    バレエの世界をよく知らない人たちにも読んでほしい。美しく華麗で優しい愛の物語だけじゃないバレエの世界というものを。妬み嫉み恐れという負の要素も含めてこそのバレエの世界を。あからさまに意地悪な事もしないし、性根が腐ってる悪い人もいないのに…やるせない。誰かが笑えば誰かが泣く。だから特にこの世界は辛いよね…。ま、バレリーナだけじゃないけどね。

  • バレエの「ジゼル」は可憐な少女の話ってことしか知らない状態だったが、装丁の綺麗さに惹かれて手に取ってみた本。

    章ごとに、ジゼルのストーリーも進んでいって面白かった。愛憎渦巻くドラマチックな結論があるのかなって思っていたが、大したことなくてちょっと残念。サイコキャラが登場しなかったからか。でもジゼルのバレエ観たくなった。

  • バレエに疎い私でもサクサクと読み進めることができました。テンポ感がよく、300ページ以上ありましたが、一気に読んでしまいました。

    『ジゼル』をテーマにした作品。読む前も後もその考えは変わらないのですが、ニュアンスが変わりました。
    例えば、本作品の第1幕で嶺衣奈が死んでしまう。→『ジゼル』のジゼルが第1幕で死んでしまうこと。
    また、最後の最後で明かされた、真由美お姉ちゃんの為に花音が真相に近づいていった。→『ジゼル』の復讐の女王ミルタ。
    花音の「蝶野だけが命を落とさずに済んだのは、もしかしたら姉が護ったからではないだろうか____裏切られてもなお、ジゼルがアルブレヒトを、ミルタの呪いから護り抜いたように___。」という言葉で、本書のストーリーと『ジゼル』は、『ジゼル』を踊る、だけではなく、本書の構成までも『ジゼル』と繋がっているんだと痛感しました。
    また、この作品のテーマだと感じた、「愛憎」についても、作品のストーリーと『ジゼル」が繋がっている気がしました。『ジゼル』では、第1幕では愛。第2幕では憎。でも最終的に愛。本作品にもよく表れていて、例えばカルテットの4人の葛藤。信頼している仲間だからこそ、大役が決まって嬉しいし。応援したい。だけれど、嫉妬がない訳でもない。悔しい。なんで。 この感情はどれも正しく、"仲間"だからこそ芽生えるものでしょう。この、"愛"と"憎"がストーリーと『ジゼル』との最大の共通点ではないのでしょうか。

    一時は絢子が?有紀子が?蘭丸が?と誰も信じれぬ思いで読んでいましたが、最後まで読んで、素敵だったなあ、と感じました。
    3人が死んでしまっているこの作品。でも、読み終わった後にこんなに幸せな気持ちになれる作品。それって、今後も大事にしていくべき作品なのではないでしょうか。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ロヨラ・メリーマウント大学院で映画・TV製作の修士号を取得。2008年、短編「雪の花」で第3回「Yahoo!JAPAN文学賞」を受賞、翌年、同作を含む短編集『雪の花』で作家デビューを果たした。ダークミステリー『暗黒女子』は話題となり、映画化もされた。他の作品に『絶対正義』『サイレンス』『ジゼル』『眠れる美女』『婚活中毒』『灼熱』などがある。

「2021年 『息子のボーイフレンド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

秋吉理香子の作品

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