下町ロケット ヤタガラス

著者 :
  • 小学館
4.23
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本棚登録 : 2615
感想 : 314
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093865234

作品紹介・あらすじ

『下町ロケット ゴースト』に続編登場!

2018年10月放映、ドラマ「下町ロケット」(TBS日曜劇場)新シリーズの原作小説『下町ロケット ゴースト』の続編が、早くも登場!

社長・佃航平の閃きにより、トランスミッションの開発に乗り出した佃製作所。果たしてその挑戦はうまくいくのか――。
ベンチャー企業「ギアゴースト」や、ライバル企業「ダイダロス」との“戦い”の行方は――。
帝国重工の財前道生が立ち上げた新たなプロジェクトとは一体――。
そして、実家の危機に直面した番頭・殿村直弘のその後は――。

大きな挫折を経験した者たちの熱き思いとプライドが大激突!
準天頂衛星「ヤタガラス」が導く、「宇宙」から「大地」へと連なる壮大な物語の結末や如何に!?
待望の国民的人気シリーズ第4弾!!

感想・レビュー・書評

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  • 勧善懲悪の話でスッキリした。争いの激しい社会に出ると他人を蹴落としてまで這いあがろうという考え方になりがちになるのではないかと思った。だが、人と人との関わりでできている社会においては、自分が成功することももちろん追い求めていいとは思うが、周囲の人を大切に、協力していく方が最終的には上手く行くと思う。周りの人からのしんらいがあってこそ、成功が後からついてくると思う。

  • 「下請代金の減額」、「買い叩き」などあまりにも露骨な帝国重工の下請法違反、ギアゴーストの不完全な技術、その両社を佃製作所が救う。終盤、財前からの「世の中のために、救えるものがあれば手を差しのべる」というライバル会社を救うことにつながる決裁伺いに対し、藤間社長から意見を求められた水原本部長の「こんなことには私は反対ですが、財前が是非にというので、魔が差しました」には気持ちよく笑うことができた。

  • そろそろ展開は食傷気味になってきたかなあ。

  • 本作は、佃製作所の新たな挑戦を描いた物語です。
    佃製作所は、宇宙ロケットの技術開発で培った技術を活かし、農業用トラクターの無人化を目指します。そのために必要なのが、衛星測位システムを利用した自動運転技術です。帝国重工の財前道生とタッグを組み、準天頂衛星「ヤタガラス」を活用した自動運転技術の開発に着手する。しかし、いつも通り、帝国重工内部での権力争いや、ライバル企業の妨害など、さまざまな困難が立ちはだかります。
    それでも、佃製作所は技術力を信じ、仲間を信じて、開発を進めていきます。そして、ついに無人トラクターの開発に成功し、日本の農業を大きく変えていくのです。
    ただ、本作では相手がいつもの大企業ではなく、中小企業だというのも熱いポイントの一つです。

  • 『下町ロケット ゴースト』に続く佃製作所の物語。
    ストーリー展開は、佃品質ならぬ池井戸潤品質で、楽しく読み進められた。
    本作で扱われている無人農業ロボットは、実際にこれから登場するであろう製品で、そういった意味でも興味深い。

  • 一応出ているのはここまで、
    続きを読んでみたいのよね~
    何気に仕事の天才の島津ちゃんの活躍を
    まだまだ見ていたいから。

    大事なのは復讐でも、権威でもないの。
    そこにある製品をいかにして必要な人に
    届けるのか。

    その方向が他者に向かず
    自分本位な連中はみな身を滅ぼしました。

    その最たる存在が的場でしょう。
    あまりにもやつは狡猾でありすぎましたね。
    やたら評価ありきだと道を踏み外すのです。

    誰だって評価はされたいでしょう。
    ほら、承認欲求もありますしね。

    佃の決断、すごかったな。
    だけれどもその選択肢がベストだったんよ。

  • ドラマも観てましたが、シリーズの中でも特に良作だと思いました。
    人の繋がりや会社のしがらみ、競合とのせめぎ合いを池井戸先生は本当にわかりやすく、感情が入り込むように書いてくれている。気持ちが良い。最後は泣けたなぁ。誰がための仕事なのか、努力なのか、プライドってものは自分の中だけでで収めておく分には立派だけれど、表面化するとただの傲慢になってしまう。
    自分に恥じる事のないような仕事人でありたいと思える作品でした。

  • もう4年も前にドラマも作られたみたいで、テレビを見ない私は周回遅れもいいとこですが。今、下町ロケットの4冊目読みました。
    無人農業用トラクター開発に関わる本書ヤタガラス。痛快、ほぼ一気読みでした。勧善懲悪のストーリーとわかっているのにドキドキ、ハラハラさせられます。畑さんが人が良すぎるように思えますが、こういう信念、人としての正しさは感動的です。物語だけでなく実際の世界でも、こういういい人たちが報われる世の中だといいなあと思います。このシリーズはハッピーエンドになることが分かってるので、安心して読めますね。

  • シリーズ四作目。
    三作目からの続きになります。
    無人トラクターの開発に関する物語で、いつものように佃製作所は様々な妨害に窮地の連続となりますが、「この国の農業の危機を救う」というミッションのもと、真摯な開発を続けます。
    やっぱりミッションって大事!
    自分たちの仕事も何のためにやるのか、みんなで共有していくの大事だなぁと改めて考えさせられました。
    最後の佃社長の決断に社員も応えるとこなんか最高にいい会社だなぁと思います。
    ウチも頑張ろ!
    オススメです♪

  • 初池井戸。手違いで、まさかのヤタガラスから。
    ロケットは無事打ち終わっており、その衛星を使った、誤差の少ないGPSを用いた、無人農機具を作る話。下町の気概、大企業のイザコザ…噂に違わぬ池井戸らしさ満載でした。
    でも、工学に詳しくない私はトランスミッションが何かもわからず…企業もややこしい…
    ただ、展開が早く次々ページをめくれた。

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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