- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093865685
作品紹介・あらすじ
容疑者だって死なせない。信州刑事、誕生。
「山はおれたちが護らなければならない聖域だ」
長野県警山岳遭難救助隊に所属する桑崎祐二は、鹿島槍北壁からの下山途中、谷あいに倒れている人物を発見する。すでに死亡していたその女性の首には、索条痕と吉川線があり、他殺死体だと認められた。しかし桑崎らをヘリコプターに収容する直前、雪崩が発生し、死体は飲み込まれてしまう。
桑崎は、死体を発見する前日、同じ場所で不審な三人組を目撃していた。さらに、三月の気温の上がる時期にも関わらず、死体は完全凍結していた。三人組と女性との関係は? なぜ死体は凍ったまま発見されたのか。
吹雪の北アルプスでの壮絶な捜索行。その果てに明かされた真実とは──。
山岳小説と警察小説の面白さを融合した著者新境地のミステリー!
感想・レビュー・書評
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山好きゆえに、長野県警山岳遭難救助隊となった、桑崎。
後輩のトレーニング中に、不審なパーティを見かけて……。
筆者お得意の、山を舞台にした物語。
今回も、山の魅力と、自然の怖さがたっぷり。
山で他殺体を発見したために、山岳遭難救助隊でありながら、捜査一課の捜査に参加する、桑崎たち。
山岳小説と警察小説、両方の魅力を併せ持った話。
ミステリ的には、核となった事件まわりが、ちょっと不自然に感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
山岳、警察、ミステリ、冒険と様々な角度から楽しめるよく練り込まれたとても良い作品でした。
推理小説としてのホワイダニットよりタイトル通り山岳救助隊として刑事事件に巻き込まれていく中での様々なストーリーが面白かった。 -
ミステリーのプロットは今一つだったが、山岳遭難救助や長野県警というローカル警察というリソース不足の中での捜査過程が丹念に描かれていてとても良い出来で十分楽しめた。
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山登りの経験や知識があればもっと楽しめたのかもしれませんが、何も分からずに読んでも山の厳しさが伝わってきました。警察小説としても面白く読みました。
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タイトル通り山岳救助隊が事件に遭遇し捜査する話。
雪山の臨場感はさすがだが、その分事件の顛末が二の次になってしまった感。
[図書館・初読・3月19日読了] -
長野県の山岳遭難救助隊の桑崎が発見した死体は遭難者か?他殺死体か?
鹿島槍ヶ岳周辺の急峻な山の中で繰り広げられる物語。
自分も登った事のある五竜岳から八峰キレットの岩稜を思い出しながら読み進めました。
迫力ある展開ながら、被害者が誰なのかなかなか複雑で、結局何のためにそこまで複雑な事件が起きたのか分からなくなってしまった。 -
知っている山の名前が出てきて、情景が浮かび楽しく読んだ。
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二転三転の展開。自然と救助の厳しさ。面白い。
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R2/12/29