トヨトミの世襲

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093867009

感想・レビュー・書評

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  • 小説のかたちをとればなんでもありなのか、大丈夫なのかな。

  • いい意味で 裏切ら
    想像を超えた内容だった

    マクドナルドで読んでいたが
    危なく 泣きそうになった

  • 昨今の自動車業界がよくわかる一冊。登場人物も肉付けがしっかりされていて、でも良い人にももちろん悪い面もあり... まぁ、豊臣統一さんは徹底的にダメ人間に描かれていますが。世襲がどうなるかと思ったけれど、希望の持てる終わり方でよかった。でもトヨタには頑張って日本経済を牽引してもらいたいなぁ。

  • 某企業見方が変わりそうだ。

  • フィクションと書かれているが本当にフィクションなんだろうか?と思う内容と、自動車業界で働いている人は興味深い内容だった。また、織田電子については全ての働いている人に考えさせられる内容で、今日から自分も働き方を考えうと思う一冊でした。

  • 梶山三郎氏の書かれた、名称は変えていますが「トヨタ自動車」を題材にしたビジネス小説です。シリーズもので、これが3部作の完結編とのことです。

    題材となったトヨタは長年社長を勤めてきた直系の方が引退されて、噂では彼のご子息と仲の良い人が新社長に収まった様です。章男氏が社長になる前にも、一時期トヨタ家以外の人が社長を勤めましたが、今度はどうなるのでしょうか。

    以下は気になったポイントです。

    ・コロナで事業拡大を控える会社があるが、わしに言わせれば何もわかっていない、こういう時に事業を広げれば設備投資は安くあがる。アホな経営者のせいで傾いた会社から優秀な人材が出てくるから採用も大助かり、どんな時でも使わないといけない金がある、カットしたらいけない金がある。それは設備投資と採用である(p32)

    ・EVのキモはバッテリーというがそうではない、モータである。世界中の車が織田電子のモータを積むようになる(p32)

    ・日本ではEVで使う電力は火力発電で作られているのだから、クルマをEVに変えたところでCO2は出るしEVの製造過程でもCO2は出る。しかし「EV=環境は優しい』というのが世界の潮流である以上、少なくとも環境に配慮しているという体裁は整えられる(p115)

    ・今のトヨトミ車のラインナップは、スポーツカーや若者向けのセダンばかりになった、会社は与野の垢の変化がまるで見えていないのではないか(p119)

    ・運輸業界にEVの巨大な潜在需要がある、それはトラクションモータである。トラクションモータとは、モータとそれを制御する半導体と減速機が一体となったもので、EVのキモ中のキモである(p122)

    ・車の性能について満たすべき基準値は明確に示されているが、それを実証するためにどのような実験をするか、どの様なデータを提出すればいいのか、ということまでは示されていない。中国向けにつくられた車を日本スペックに変えるには、細かな設計変更を無数に重ねなければならない(p123)

    ・自動車販売の主戦場は日本ではなく海外である、格安のEVが当たり前となれば、トヨトミ自動車の30兆円近くの売り上げは、3分の1近くになってしまう可能性がある(p139)

    ・これまで車は、エンジン、モータ、パワーステアリングなど、各機能をECU(電子制御ユニット)に組み込んだソフトウエアで制御してきた、しかしEVでは、スタートフォンのように、各種のECUの統合した、一つの脳が車の全てを制御するのが主流となっている。この車載OSが車の動きの制御や乗り心地、快適さまで決定する、そしてOSは、スマホのようにオンラインでアップデートされていく(p199)

    ・コロナ禍で起こった需要の変動に、自動車メーカもサプライチェーンも対応できていない状況が続いていた、しかしそれは悪いことばかりでなかった。あらゆる品種が品薄となり、納車までに時間がかかり、値引きをせずに定価で車を売れるようになった、トヨトミ自動車はその恩恵を最大限に受けていた。中古車価格も値上がりしていた、コロナ禍はトヨトミにとって、たいしたダメージにならなかったばかりか、これまでのように「大量に作って大量に売る」のではなく「車を作らないことで儲かるという発見さえもたらした(p255)

    2024年3月31日読了
    2024年4月25日作成

  • 2024年4月5日読了。トヨトミ本家の血を引く息子・翔太への世襲に向け準備を進める統一と、後継者問題に揺れる「織田電子」の内情とは。尾張発の日本を代表する企業「トヨトミ自動車」の興亡を描くサーガ完結編。まあ1作目、2作目に比べると準備・取材期間も短かったのか、著者自身の考えも変わったのか、本作が一番フィクション味が強く著者の抱くロマンが溢れ出している印象を受ける。「織田電子」の話は興味深いが、トヨトミ自動車と全然関係ない話をさんざんされた上に「世襲」のキーワードでとってつけたように話をまとめられたような気もする。今勢力のある組織は、当然いずれも過去に強烈な成功体験があるわけだが、それを否定して新しい価値観・戦略を樹立しなければ衰退は必然である、ということなんだと思う。「創業家」だって天皇家じゃあるまいし、後生大事に拝み続けるようなもんじゃないだろう。しかし「第二のシリコンバレー」のコンセプトはさびしい、「親殺し」というくらいなんだからシリコンバレーを過去の遺物に追いやるような大きな野望は抱けないものか。

  • シリーズを経るたびにトーンダウンしていくなぁ、これ。作者もトヨタが好きで好きでたまらないから書くんだろうけど世襲をくどくやりすぎのようだし、記者は警告受けてたのに最後はあれどこ行ったの?豊臣の対抗馬が今回登場し、その名も織田。まぁ嫌いじゃないがこれまた無理があり過ぎた。3作まで来ると作者も飽きてきたのか繊細さがなくなってどばーって勢いに任せて雑に仕上げたように感じた。なんでもやっぱり最初のが一番面白い。

  • 2024.4.4

  • シリーズ3作目

    サクサクって楽しく読めるけど、だんだんとつまらなくなってく&相当フィクション入ってね?というのは、やむを得ないか?
    今回は二デックの永守の話もだいぶ多い上に、倒れるとこまで行ってるし、トヨトミ昭夫の子どもの話って、ぉこまでホント?

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著者プロフィール

経済記者、覆面作家

「2016年 『トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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