冬に子供が生まれる

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 635
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093867078

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わったあと、なんとも感想を言えない、そんな気持ちになりました。
    スッキリしない、というか。
    ファンタジー?ミステリー??
    小説の中の話だから、ファンタジーであろうとなんであろうと、気にしなくていいのですが。
    子供たちの不思議な体験やそれを取り巻く親や関係者、その遺族たちの絡み合った感じ、なかなかに不思議な話。でも読んでよかったとは思います。

  • うーーーーん、直木賞というので読んでみたが、なんだかよくわからない内容だった。
    中盤までは読んでいて重く暗い感じで、後半はけっこう読めたけど・・・うーーーーんとしか言えない。

  • 「今年の冬 彼女はお前の子供を産む」こんなショートメールをある男が受け取ったところから話は始まる。
    彼女とは誰なのか、ある男とは誰なのか、
    それは後程つまびらかにされるとしても、この物語を語っているのは誰なのか? 彼らの関係者であることはわかるのだが、第三者が語るというのはなんか現実味がないというか、つかみどころがないというか、心許ないのである。
    「私」とは?
    まあこれも後程明らかにされる。
    小学校時代からの幼馴染少年と後から加わる、少年と小女のつながり話が中心になって、ある二つの出来事が合わさって話が展開されていく。
    幼馴染の少年二人の名前を「丸田くん」と言いこれがキーワードにもなっているし、ややこしい。

    佐藤正午は昔から全部読んでいるけど、だんだん難解になっていくなぁ。
    今作も何が言いたかったのかなぁ。感じ取れなくてすみません。

  • 丸田くんが「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」という身に覚えのないメールを受け取ったところから物語は始まる。そこからたくさんの不思議な出来事が展開されていく。それが断片的に語られていき、その中に記憶の曖昧さ、不可思議さがある。小学生の丸田くんが同級生と体験したUFO騒動とそれを体験したことによって生じたその後の人生の変化。どこへ向かっているのかわからないまま、でも読者を置き去りにはしていない配慮のようなものが感じられる。7年ぶりに読めた著者の作品だけれどとても満足感の高い一冊。

  • 今年の冬、彼女はおまえの子供を産む

    スマホに届いたメッセージ。
    丸田君には、まったく身におぼえがない。

    2人の丸田君のあだ名は、マルユウとマルセイ。
    読み終えたいま、頭の中を整理して
    再度、ページをペラペラとめくり確かめてみる。
    やはり、ハッキリとしたことは見つけられなかった。
    そこは曖昧でいいのかな。
    変な言い方だが、曖昧が気持ちいい。

    12章 その夏、
    湊先生のエピソードがしっくりくる。
    P364
    〈凡人も、非凡な人間も、すべての人間が悲しかった〉
    メモを見た先生。
    〈なぜこれだけなんだ〉

    そうなのだ。
    私もこのひとことを言いたい。
    (マルセイ、どうして)

    すべて分かったと言わなくていい。
    読み方は自由なんだ。
    そういう安心感がある。
    やはりいいな、佐藤正午さん。
    今作も、待っていた甲斐があった。

  • 何回か読んでもよく分からなかった。マルセイとマフユウが入れ替わった?SF?子どもは誰の子?N先生?宇宙人?スッキリせずに終わった。

  • 奇妙な話だなあ、うーん、これって面白いのか?と思いながら寝る前に毎晩少しずつ読んでいた。けれど終盤にかけてどんどん面白くなっていくのはさすがだね。
    最後がとても良くて感動したよ。ここでぐっと評価が上がった。どうして人生こうなってしまったのだろう?という思いって、ある程度歳をとったら出てくるもんなんだよね。後悔とは少し違うようなあの感情。何なのだろうね...

  • つくづく思うのは、
    佐藤正午さん(と矢作俊彦さん)の作品は、35歳過ぎてから読むと、心に沁みるのです…と言うのは、個人の感想です。
    とはいえ、やはり上手い!

  • CL 2024.2.19-2024.2.21
    最後まで読んでもスッキリした解決はない。語り手の湊先生と同じでわたしたち読者ははっきりしたことはわからないけど、なんとも奇妙な味わいの作品だった。
    ずっと、何があったのか?マルユウとマルセイの関係は?佐渡は知っているのか?等々いろいろ考えながら読んで、でもミステリのように真実が披露されるわけでもない。
    ただふたりに関わった人たちの心情が細やかに語られていて、心に沁み入ってくるものがある。

  • 結局何が言いたかったのか 何の話なのか
    最後まで頑張って読んだけどUFOがどうとか…
    理解の範疇を超えていた
    一人称もコロコロ変わるし時間もやたら前後するし
    とにかく読みづらかった

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著者プロフィール

1955年長崎県佐世保市生まれ。『永遠の1/2』ですばる文学賞、『鳩の撃退法』で山田風太郎賞受賞。おもな著作に『リボルバー』『Y』『ジャンプ』など。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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