「年収6割でも週休4日」という生き方

  • 小学館
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093878746

感想・レビュー・書評

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  • タイトルでちょっと損をしている気がします。「楽して儲けよう」的な話ではなく、これから経済が縮小していくことを見越して、収入が6割になっても生きていける暮らし方をしてみよう、という本です。
    家庭菜園で半自給自足をしたり、モノを買うことを減らして修理して使ったり。著者のアシスト社長 ビル・トッテン氏も実践しているそんなダウンシフターズな暮らし方、これからもっと普及していくのでしょうか。
    同様の暮らし方として『減速して生きる』という本もあります。

  • 社長である著者が事業に失敗したらリストラしないけど従業員の給料は減らしますよ、という本
    給料を減らすのであれば、勤務時間も減らすべきだなど納得できる点もあります

    ただ、第2章の経済に対する意見については、一部の極端な意見を取り上げ、それに対する反論をする形でまったく意味がない
    また、これを根拠としていると思うのだが、1章ではこのまま行けばほぼ間違いなく日本の経済は半減するという話をしていて、著しく説得力に欠ける内容になっている

    そもそもタイトルから、社員側の「給料が減っても余裕のある人生を」的な本をイメージしていたので、全然違った

  • 日本に帰化したアメリカ人の経営者の哲学。
    と、現代社会批判。
    ちょっと偏ってるというか極端に走っているような気がしなくもないけれど、大体頷ける。
    終身雇用を維持するためには経済危機が起きた時にどうするか、というある意味で先見の明がある考え方だと思う。
    スローライフ、リサイクル、脱大量消費、などがキーワードかな。

  • ある経営者の思想を本にしたものだが、普通の社長と違うところは、アメリカ人が日本に帰化していること、日本人よりも日本のことが詳しいことか。
    後半はタイトルとはあまり関係ない世界経済、金融世界のレクチャーになったりしている。
    それはそれで勉強になった。

  • なかなか真似することは難しいだろうが、こういう生き方も有りなのかとは思う。
    トービン税は良さそうに思えるが、個人向けでは取引手数料に消費税がかかっているので、仕組みとしては似たようなことは行われている。法人はどうなんですかね。
    一点、貿易決済以外の為替取引を悪者にしているが、流動性の確保にはそれなりに役立っている。レバレッジが高すぎることが問題なのではなかろうか。

  • 「成長 (Growth)」ということばは「永遠」を意味しない。それは必ず終わりが来るものだ。
    著者は日本もアメリカも、それを前提にした上での生活を考えるべき時代に来ているのではないかと問う。
    少なくとも日本において、今後の経済が縮小する要因は4つあるという。
    1:エネルギー問題 化石燃料はとうに需要が供給を上回っており、代替エネルギーを積極的に考えるべき時代なのに、日本ではそれが明確になっていない。(この本の出版は2009年なので原発に関することはさほど書かれていないけれど、今ならばそれが第一義に来るだろう)
    2:環境問題 地球温暖化は国を超えて考えなければならないことだけれど、前項の化石燃料とも密接に関わることであり、当然日本でも化石燃料からの転化が要求される。でもやはり前項に示したように具体的な策は講じられていない。
    3:金融問題 リーマン・ショックに見られるような、投資のための投資が行われているゲーム性の高い金融市場では、当然リスクも生じやすい。
    4:グローバル経済 グローバル経済は大量需要/消費が大前提、そのためにはエネルギーが必要だが、そこには環境問題が立ちはだかり、それらが金融問題でのリスクにもつながる。安定した市場ではない。
    等々…
    でも、経済が縮小したら人間は不幸になるのだろうか?
    それはない、というのが著者の進める新しい暮らし方だ。
    衣食住をできるだけ自分で行うこと、そしてそこから生まれる新しい自然や人との関係性を大事にすること。
    大量生産と消費がもたらしたものは、結局不要物と廃棄物だけではないのか。少量生産少量廃棄、そして人の手と目を通したものを購入する。これが新しい「豊かさ」だと著者は言い、そして実践する。
    現在の経済を著者は「カジノ」だという。何もかもに何らかの価値をつけ、そこに仮想の市場をつくり、実態のない価値を売買するだけで動いている、と。
    例えば外国通貨の総取引量は、実質的な貿易額の100倍もある。
    つまり99%は単に為替の差額で儲けるための取引ということになる。
    これが需要と供給の総量に基づいた健全な経済の展開なのだろうかと著者は問う。
    必要なものを必要な人に提供するという実態からかけ離れたところで収入を得るよりも、そこで得られるはずの価値を自分の手や身体で創り出していくこと。それがこれからの人の暮らしではないか。
    これが書かれた2009年から、日本では震災によって、よりいっそう今までの経済のありよう、そしてそれを支えていた価値を疑問視する目が増えたと思う。
    誰もが農園を持って野菜をつくり、自然に還る暮らしができるとは思えないけれど、考え方にはとても共感できるものがあった

  • 求めてたものと少し違った。

  • うーむ

    成功後のリタイア時には良いのでしょう

  • 今後、日本の経済が縮小して年収が6割に減ってしまうかもかもしれないことに備えて、消費中毒から抜け出し、これまでお金を払ってやってもらっていたことを自分で行うことで対応しようということが説かれています。自分でできることとしては農業が紹介されていました。
    内容はそんなに多くありませんでしたが、いざというときに備えて支出を減らそうというのはその通りだと思います。
    後半の日本経済に対する指摘は経済が上向いてきている現在(2015年)では少し内容が古く感じました。

  • これほど素晴らしい経営理念と、全体・日本の将来を考えた意見を持つ経営者は珍しいのではないだろうか。
    大量消費社会に警鐘を鳴らし、「カジノ経済」への対策、日本を滅ぼさないための方針を示してくれる本。
    ご本人が実行していることばかりなので、説得力がある。

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