メロドラマ・オペラのヒロインたち

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 27
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093884501

作品紹介・あらすじ

オペラはメロドラマだ!

『オペラの運命』『西洋音楽史』など、クラシック界では異例のベストセラーを放ってきた著者の最新作。NHK Eテレ『スコラ 坂本龍一音楽の学校』出演でも知られる著者だが、軽快な語り口で、まったく退屈せず、初心者でも一気に読めるオペラ入門書である。
内容はワーグナーの楽劇から映画『ゴッドファーザー』まで、硬軟にわたり約20作品を紹介。音楽史に沿って、ヴィオレッタ(「椿姫」)ブリュンヒルデ(「ワルキューレ」)トスカ(「トスカ」)らオペラ黄金時代のヒロインを中心に、ハリウッド映画の金字塔であるスカーレット(「風と共に去りぬ」)、戦後日本の象徴ともいえるマドンナ(「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」)まで、“女神”(女主人公)の魅力をたっぷり解説している。ひいてはAKB48のアイドル論に至る分析力は圧巻だ。
著者によると「メロドラマ」の語源は「メロディ」+「ドラマ」で、もともとは音楽劇=オペラを指す。本来オペラとは「大衆が喜ぶたわいない恋愛劇を音楽で盛り上げたもの」であり、映画やTVドラマと同じように「小難しく構えず、いかに素晴らしい音楽を味わい尽くすか」、これこそがオペラの鑑賞術に尽きるのだ。

【編集担当からのおすすめ情報】
オペラは難しいと思っていませんか? オペラは筋書きのないドラマ。オペラを観たことのない方の入門書としてだけでなく、オペラ通の方にはエッセイとしても楽しんでいただける一冊です。おおの麻里さんの小悪魔イラストにもご注目ください!

感想・レビュー・書評

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  • 2017/8/21
    「METライブビューイングアンコール」2017 で また「トリスタンとイゾルデ」を見ることにしました。

    今回はここを読みました!
    ★ リヒャルト・ワーグナー作『トリスタンとイゾルデ』 実人生の中のメロドラマ 
    高尚・難解そうなワーグナーの楽劇も その人生と重ね合わせると なんだかおもしろい。
    確かに、ワーグナーの中では登場人物も少なくストーリーもシンプル。
    動きも少ないので、ひたすら歌とオーケストラを楽しみたい。

    次は全部読みたいですね。

  • オペラって、メロドラマなのよ。

    タイトルから想像した、ヒロインについて詳しく掘り下げた本ではなく、オペラって、楽しいものなのよ、大いなるメロドラマ、敷居を高く考えず、楽しんで、って、気持ち満載で、愛があふれているんだけど、ちょっと突き放して、女子的には、自分的には、といった身近なところからおしゃべりするような感覚で、楽しめる書。

    オペラからハリウッド映画に至るところが、目からうろこ。
    ハリウッド映画って、オーケストラ好きだなぁ、って思ってたけど、そのココロに言及されていて、ナットク。

    最後に著者肩書をみて、あれ、京大の先生だったんだ。
    京大にもこんなタッチの先生いるのね、って、感心。

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著者プロフィール

1960年京都生まれ。京都大学人文科学研究所教授。専門は近代西洋音楽史。著書に『リヒャルト・シュトラウス 人と作品』(音楽之友社、2014)、『音楽の危機』(中公新書、2020、小林秀雄賞受賞)、『音楽の聴き方』(中公新書、2009、吉田秀和賞受賞)、『西洋音楽史』(中公新書、2005)、『オペラの運命』(中公新書、2001、サントリー学芸賞受賞)、共著に『すごいジャズには理由がある』(アルテスパブリッシング、2014)など。

「2023年 『配信芸術論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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