あなたの隣の発達障害

著者 :
  • 小学館
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093886406

作品紹介・あらすじ

これを知れば、周囲も当事者も楽になる!

大人になってから発達障害が明らかになる人が増えています。
そういう人は、もともと発達障害の要素をもっていたのに、それに合った育て方をされていないため、こじらせてしまって二次障害に至っている人も少なくありません。
そんな発達障害をもつ人の思考パターンは、一般の人とは大きく違っています。外見的には同じ常識を共有できる仲間に見えますが、じつは、話の通じない外国人のようなものです。
その違いを知らずに接してしまうから、齟齬が起きるのです。
そこで、発達障害をもつ人は、何をどう考えているのかを説明しつつ、「身のまわりが片付けられない」「時間が守れない」「企画書が書けない」などの困りごとに、周囲の人たちはどう対処していけばいいかを、具体的に説明します。
周囲がフォローすることで一般社員などの負担が重くなってしまうなら、もちろん配置換えや転職を視野に入れなければなりません。あるいは、本人が手帳を取得して、福祉的サービスに移行したほうがいいと思われるケースもあるでしょう。
こうした厳しい「現実」についても説明する、他の発達障害本とは一線を画する内容です。

【編集担当からのおすすめ情報】
発達障害の専門医として25年以上のキャリアをもち、多くの患者の幼少時代から成人するまでを診てきた本田先生が、初めて本格的に「大人の発達障害」について、しかも第三者目線で書いてくれました。これを読めば、「何度言ってもできない部下」や、「空気が読めない同僚」などに対して、どうアプローチすればいいのか、手に取るようにわかります!

感想・レビュー・書評

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  • 発達障害に向き合う周りの人への本。国際的な最新の情報を入れながら解説してくれているし、なんだか暖かい本。大人の社会では理解されていないし、理解しようとしてない人も多いけど、教育の現場では障害にまでならないように支援や優しさがあると、教育者なりに思っている。

  • まわりの人向け。
    参考になったところもあるけど、当事者向けの内容ではなかった。
    好感は持てた。よい内容だと思った。

  • 当事者として読みました。
    当事者がどうライフハックするかの本は飽き飽きしていたので、非常に参考になりました。

    医療行為のような特別な資源でもなく、周囲に助けを求める際に、このように動いてもらえばよいのか、早速実践できそうです。

    当事者にこそ読んでほしい本。
    当事者にこそ、周囲に共有してほしい本。

  • 発達障害の当事者ではなく周囲の人向け。特に職場の同僚や上司・部下を想定しているのか、そういう具体例が多い。特性を具体的な人物像に落とし込んで書かれているから(こんな人いるな・こんなことあるな)と想像しやすい。発達障害の原因は育て方にはないとはしつつも...社会適応には「育て方」が関わってくる・育ってきた環境の四つのタイプが参考になった。

  • 発達障害について、知識を広げ深めることができる良い本でした。
    発達障害らしき傾向が強い人(診断は無し)と職場の同じグループで働いていた時があったが、チームワークが非常に難しく、上司や他の口の堅い同僚や産業医、発達障害セミナーの講師にまで相談したことがあったが、結局銀の弾丸は無く、その道のプロでも慎重に対応を考えていかないといけない難しい問題と言われたことを思い出した。結果的に周りのメンバーが、その人のパフォーマンスを最大化できるように配慮・工夫しながら、チームとしての働き方を模索していこうということになったが、程なくして退職してしまった。
    しかし、そうした特性を持つ人間が一定数いて、脳構造の違いから本人にもどうしようもないことというのは、近年一般にも知られるようになってきたことなので、より多くの人に知っていただき、色メガネで見たりネタにしたりせず、適切な関係性・距離感を取れるような社会・文化になっていってほしい。発達障害自身も周りの人も出来るだけ無用なストレスを感じずに働けるような社会や仕組みが整っていくことを願っています…

  • ・ASDの人は「やりたいこと」をやれていない。「やるべきこと」で埋められている。自分が本当にやりたいことがわからなくなっている。


    ・進学はワンランク下にしておく方が良い。ベストの力を出さないとついていけない環境は選ばない方が良い。

    ・仕事をする意味は「遊ぶための金を稼ぐこと」。自分にできる範囲のことをやってそこそこのお金をもらえればいい。

  • 発達障害というテーマからか、平易な文章で当事者含め誰にも読みやすい。これは周りに発達障害の人がいる人向けだけど。
    自分の職場にいた人に当てはまった。わたしはできないことを頑張ってさせていたのかもしれない。接し方もよく理解でにた。
    いっぽかまた、本当に辛かったら逃げても良いと言ってくれたのも良かった。

  • 色々な人と接していて、相手の発言にとても傷ついたときがあって、やりきれない気持ちをどうにかしたくて読んだ本。いくら「特性」と言われても、こちらも辛いものは辛いし、言われたことは数ヶ月経っても忘れられず、ふとした瞬間に心がつらくなる。といっても、他人と過去は変えられないので、こういう本を読んで、世の中には色々な人がいるのだと知ることが、楽しく生きていくには大事なのだと思う。

  • 発達障害本。

    発達障害の人が周りにいる人向けに書かれている。しかし当事者が読んでも他者の考えをトレースできるという点で有用。

    発達障害の人と向き合うときの「ケース」集が参考になる。職場に発達の人がいる人は読んでほしい。

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著者プロフィール

信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授。東京大学医学部医学科、東京大学附属病院、国立精神・神経センター武蔵病院、横浜市総合リハビリテーションセンター、山梨県立こころの発達総合支援センター所長、信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長を経て、2018年より現職。博士(医学)

「2020年 『障害者・障害児心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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