- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093891127
作品紹介・あらすじ
「話すほどでもない幸せ」がちゃんとある。 Webメディア「kufura」で2020年~3年間にわたって連載した子育てエッセイの書籍化コロナ禍での学校生活、著者の離婚、働く母の葛藤、口げんかと家出…日々の暮らしの色々が、母と息子の「会話」を通して、リアルに伝わってくる・「子どもが生まれてわかったのは“たしかにできなくなったこともあるけれど、それ以上に、できるようになったことの方がずいぶん多い”ということだった」(本文より)・息子の言葉を聞いて笑ったり、考えさせられたり、悩んだり…。どこの家庭でもあるそんな日常の中にある「話すほどでもない」幸せを、気づかせてくれる一冊。・【目次】(抜粋)三年生のキミとママ・「僕の気持ちを勝手に決めないで」とキミは言う・「キミを守る」と誓ったけれど・この一年で一番勇気をふりしぼった日四年生のキミとママ・自分で中学校を選んでみたい!・「しまった。そういうことを言いたかったんじゃない……・」五年生のキミとママ・遺言だと思って書いている・息子の“小さき声“を聞く・シングルマザーなのに贅沢して大丈夫? 【編集担当からのおすすめ情報】 Webメディア「kufura」連載中から、反響が続々届いていた、この連載。「読みながら、涙がボロボロ溢れてきました…」「電車のホームで、読みながら泣いちゃいました」などなど。特に、ワーキングマザーの皆さんからは「そうそう、こういうことってあるし、私もこれでいいんだよね」と、共感と安堵の声をいただいていました。・自らも母親である歌人・俵万智さんは、「こういう考えのママ友がいたらなあと思うし、いない人のために本書はある」と帯の言葉を寄せてくれました。子育てで孤独になったとき、不安になったときこの一冊を「心のママ友」として傍においていただけたら。・子育てには大変も幸せも両方あって、おおむね幸せ。話すほどではない幸せは、ちゃんとある。(本文より)
感想・レビュー・書評
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1人でいることは最高に楽しい。
ふらっと旅にも、飲みにも出られるし、自分だけの時間を使える。
1人だと、スケジュールや誰かに意見を伺うわずらしさもない。
それって楽。でも、そうもいかないんだよね。
たとえば…。私の場合は、夫であるパートナーとの生活があって、なんだかんだ毎晩、彼のための食事のことを考えてる。メインは魚焼いて、副菜に昨日の煮付けと、あとはサラダとか。突然、頭の中で献立考える事のも日常。まあ、でもね。その時間は楽しくもある。
彼がいなければ、気づけなかったことも多い。
どーして、ココの汚れに気づかないの? どーして、この酢の物にお醤油たさなかったの?とか。
そんなこと、数知れず。それ、めっちゃ嫌やけど、楽しいことでもあるねん。
誰かと生きる。そのわずらわしさと、幸福。それってあるよね。
もしかしたら全然違うのかもしれないけれど、さとゆみさんのこの本は、誰かと生きる楽しさを教えてくれているのかもしれないと思う。
どんどん成長する息子さん。彼が投げかける言葉は、清らかで、怖くて、尊い。さとゆみママは、その一つひとつに真摯に向き合い、ちゃんと傷ついて前を向く。
ああ、尊いなあ。
よみすすめるたびにつぶやいた言葉。
わたしには子どもはいないのだけど、誰かと生きるということについて教えてもらえる気がした。だからみんな読んでほしいと思った。
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子供の頃の自分の寂しさを、キミが感じていて言語化されていて、あーそうだったのか、と今更ながら腑に落ちました。
大人が使いがち「好きにしなよ」という言葉にとても傷ついていたけど、それは勝手にしなよ、と言われてると感じていたんだなー。
ただ相談に乗ったり話を聞いて寄り添って欲しかったなー。 -
子育てに関するエッセイ。
シングルマザーでライターの著者と息子(小三〜小五)の日常が綴られています。
子育て関連の本はあまり積極的には読まないですが、なんとなく手を取ってみた一冊です。
日常の切り取り方がとても好きです。そして、作者の考え方や人間くささに好感がもてました。
作者や子どもの年齢が私自身の環境と似たところがあったり、ここ数年の話だということで新鮮さもありました。
作者の受け取り方もそうですが、それ以上に、生身の、今を生きる子どもの言葉や考え方がすごく刺さりました。
まだ色々な装飾やオブラートに包まれていない、偏見の少ない子どもから発せられる言葉に、読んでいて私もとても考えさせられました。自分の子が同じようなことを言ったらなんて答えられるだろうかと頭を悩ませました。
社会に溶け込む前の、その人自身の言葉ってなんて独特で面白いんだろうって思いました。 -
今後の育児が楽しみになった! と共に筆者のように、日常の子どもの言動を観察してなぜだろうと考えられるようになりたいと思った。
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こんなふうに子どもとの日常でのやり取りやそこで気付かされたことを覚えておきたいと思った。
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わざわざ書いたり人に言うほどでもない些細な出来事に幸せが散らばっている。日々忙しい子育て真っ只中の当事者の心をくすぐるエピソードばかりであっという間に読み終えました。キミに出会えた事は奇跡、今という一緒に過ごせる一瞬一瞬を大事にしようと改めて思えるそんな一冊でした。
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うちの子だけ?
私がおかしいの?
そう思っていた子育て。
そうじゃないよ!そういうこともあるよ!ってことを教えてくれた、共感できた一冊でした。
何より、著者の
人を嫌いになれない理由が、私の思いと似ていたことが嬉しかったです。 -
読んだ後に心が温かくなる話。
子供の気持ちをちゃんと汲み取ってあげている作者が素敵だと思った。
文体も優しく書かれていて、読みやすくて好き。
「大変も幸せも、両方あっておおむね幸せ」 -
シングルマザーのママと小学3年生の息子との3年間の日常のお話。話すほどでもない幸せは、ちゃんとある。
息子さんとの日常の会話や子育てをとおして感じたことや考えたことが綴られており、日常のお話ながらとてもおもしろかったです。息子さんとの会話がおもしろく温かい気持ちになりました。お話の中に出てきたMちゃんを私も見習おうと思います。
https://store.tsite.jp/umeda/event/business/33890-1524170527.html