千里眼 (小学館文庫 R ま- 2-2)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (571ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094032529

作品紹介・あらすじ

可憐で心優しい最強のカウンセラー、岬美由紀登場!横須賀基地から最新鋭のミサイルが突如、都心に向けて発射された。着弾を阻止するには十桁のパスワードを解読しなければならない。美由紀は解読にとりかかる…。一方、千葉の南房総では巨大な観音像に魅せられる不審な少女の姿があった。その陰には世界を震撼させる"催眠"の罠が待ちうけていた!予断を許さぬサスペンス、えも言われぬ爽快感。エンターテインメントの粋を尽くし、ベストセラー街道を独走した大傑作、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 松岡佳祐の初読み。
    大人気シリーズの1作目らしい。

    【読間】
    現在おおむね、全体の中間地点くらい。

    基本設定は、十二分に面白い。
    少々出来すぎな感もあれども、ヒロインのキャラ設定も十分魅力的。

    “悪の教団vsそれに立ち向かう者”という構図は昭和な雰囲気を感じさせるが……文体及び進行の妙により、かなり惹き込まれて読まされているところ。

    ただし、ツッコミどころも散見・・・。

    ●小二女児が“ドラクエ”の話題に夢中になる?

    ●八王子から富津まで……小二女児が夜な夜なバスで通える距離?

    ●催眠と“催眠術”とは違う。魔法のように自由に人を操るテクニックなわけではない!!!!
    ……と繰り返しヒロインに主張させてるけれど、“後催眠暗示によって夜な夜な富津まで行かされる少女”って・・・一般人にとってはやっぱり、「いわゆるひとつの催眠術」というやつじゃないの?

    ●小学校教師の人権無視な振る舞いは…1999年という刊行時期を差し引いても、有り得な過ぎるさ過ぎるのでは?


    ・・・と、残念なツッコミどころが目につき始めたが、物語の引力にはまだ惹かれっぱなし。上記のマイナスポイントがあってなお「面白かった」と思える結末であってくれることを願う。



    【読了】
    痛快エンタテイメントだった(^-^)v。

    上に並べたツッコミどころ・・・完全に拭いきれてこそいないが、小二女児の件とステレオタイプな“残念な教師”の件を除けば、多少のことには目を瞑れる位の説明は、きちんととなされていたしね。

    映像向きな作品。実際に映画化されているらしいが、評判はどうなのだろう。
    クライマックスの空中戦がちゃちなCGで誤魔化されるようなことさえなければ、シリーズ読破後にでも見てみたい。
    (ビジュアルイメージが固定されてしまわないために)

    ★4つ、8ポイント。
    2016.12.02.図。

    ※山場のひとつ、台車で螺旋階段を滑り降りながらケータイかける場面は……、スマホ時代じゃ無理だな(笑)。

    ※好きな作家が漫画にリメイクしてくれて・・・それを忠実にアニメ化されたなら、かなり良い作品になるだろうと、妄想してみる(笑)。

  • ストーリーや展開はなかなかだが、主人公の心理描写があまりに稚奢で残念…

  • 導入部の映像的な冒頭の2章に、グッと惹きつけられました。
    主人公のスーパーウーマンぶりや、主犯者の犯行動機と比較してのとんでもない暴挙…荒唐無稽ではありましたが、読みやすくはあり、あっという間に読み終えることができました。

  • カウンセラーの主人公は、自分を育ててくれた先生と
    元職場に行く羽目に。

    現実の催眠術では洗脳はできない、と繰り返され
    そうなのか、と納得した後での真実。
    驚きとか、そういう問題ではなかったです。
    それは生物として大丈夫なのか、と聞きたいですが
    そのあたりの知識まではないので何とも…。

    事件が一気に見えた時、その対応に
    すごいスピード感とスリルが。
    現実にあったら、もう頭がついていかなさそうです。

  • だいぶ以前に購入した、積読をこのゴールデンウィークに読んでみた。
    物語前半でのミサイル発射を解除するパスワードを犯人の心理状態から
    読み取る下りは、だいぶ無理があると思った。
    そこまで読んで、読む気がしなくなり、途中読むのを辞めたが我慢して
    読み進めると、後半は物語のテンポが早くなりイッキに読み進めた。
    物語終盤での岬美由紀と犯人との戦闘機での1対3の戦闘シーンは、
    あまりに突飛すぎて、「いくらなんでも、それはないだろう」と思ったが、
    エンターテインメントとして見ると「まあ、いいか」と思えた。
    シリーズものとして後続に何冊も続くが、たぶん購読はしないと思う。

  • 千里眼カウンセラー岬美由紀シリーズ

    ミステリーとアクションがうまく絡んでいて堅苦しくなく読み進めやすい。
    美由紀は正義感が強くて頭も良く、応援したくなる部分も没頭できた。

    文中に出てきた『ひとりごちる』という表現を初めて知りました^^;

  • 旧シリーズ第1弾。

    「恒星天球教」というカルト教団の信者が横須賀基地に侵入し、ミサイルを制御するための暗証番号を変更えてしまうという事件が起こります。この事件を解決するため、航空自衛隊空将の仙堂芳則(せんどう・よしのり)は、かつての部下で現在は心理カウンセラーとして働いている岬美由紀(みさき・みゆき)と、現在彼女が勤めている東京晴海医科大学の院長で「千里眼」の異名をとる友里佐知子(ゆうり・さちこ)の協力をあおぐことになります。彼女たちは、信者の男の振る舞いから暗証番号を推察し、みごとに事件を解決します。

    その後も恒星天球教のテロはつづき、美由紀たちは事件の解決のために協力をすることになります。その一方、彼女が担当していた宮本えりいう小学2年生の少女が、何者かの催眠によって「東京観音像」へくり返し足を運んでいたことが明らかになります。やがてこの二つの事件が結びつき、美由紀は思いもかけない真犯人の正体に迫っていくことになります。

    ジェットコースターのような展開のエンターテインメント小説で、リラックスして読むことができます。シリーズ続編ほど荒唐無稽な展開に苦笑させられることもなく、著者がストーリーをしっかり制御している安心感があります。

  • 可憐で心優しい最強のカウンセラー、岬美由紀登場!横須賀基地から最新鋭のミサイルが突如、都心に向けて発射された。着弾を阻止するには十桁のパスワードを解読しなければならない。美由紀は解読にとりかかる…。一方、千葉の南房総では巨大な観音像に魅せられる不審な少女の姿があった。その陰には世界を震撼させる“催眠”の罠が待ちうけていた!予断を許さぬサスペンス、えも言われぬ爽快感。

  • 久しぶりの読書でしたが、ミステリーエンターテイメント作品で、あっという間の読了となりました。

    宗教、心理学、自衛隊、政府関係…いろいろな要素がバランスよく含まれており、テンポよく展開されています。

    特に、宗教と心理学の知識については初めて知ることも多く楽しみながら勉強できました。

    また、岬美由紀という人を大切にする魅力的な主人公に感情移入し、ハラハラドキドキしながら楽しく読めました!

    調べてみると大量にシリーズ本があるようで、終わりなき千里眼シリーズ…( ̄∀ ̄)
    次のミドリの猿は読もうと思います!

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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