- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094033311
感想・レビュー・書評
-
笑える本を探していて、見つけました。
ちょっと前の話題が多いので、時流にピッタリの鋭さはないけれど、よけいにほんわかした雰囲気。
もともと若い女性向けに書かれていることもあり、笑わせながらやんわりと教訓を秘めている内容。
「むむむの日々」より真面目かな?
とはいえ気楽に読めます。
「清潔の落とし穴」は台北を訪問したら適度に汚く肩の力が抜けていて、東京は無理をしているのではと感じたこと。
「なりたかったもの」は、小学生の時に外交官になりたいと書いたその意外な理由とは…
「カッチョ悪い酒」はべろんべろんで倒れている若い女性を見た話。
自分も酒が弱いと言えなかった~若い頃の失敗談も。
友達とおのおのにキャッチフレーズをつけるという遊びをした所、「何でも自分に都合よく解釈する男」だったとか。
物事を良いように解釈する、これで幸せを呼び込むのが楽天的に生きる極意。
幼いわが子とのエピソードも色々、笑えます。
トイレに行くのを怖がってついてきてくれと言うの、可愛いね。
隣の個室での親子の会話も傑作。
「痩せればそれでいいか?」は女性には綺麗になったと言っても変な顔をされたりするが「痩せたんじゃない」と言うと、誰でも喜ぶ。
何が良かったのかしらと考えているのが手に取るようにわかって、可愛いと。
ただし、痩せるために陰で何かを犠牲にしたり、ものすごい努力をしているのはどうなのかと。
他にもエネルギーを注いだ方が良いことがあるのでは?というのは、深いですね。
92年から96年まで「Can Cam」に掲載されたエッセイ。
著者は1959年生まれ。
1984年、すばる文学賞受賞。
小説とは作風が違う~抱腹絶倒のエッセイで知られているそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
楽天
-
「楽天のススメ」3
著者 原田宗典
出版 小学館
p12より引用
“自分が自然派であるなんてかっこつけて言うつもりは微塵もな
いが、自然というのは人間にとって結構不潔だったりするものな
のである。”
コピーライター、エッセイスト、小説家、劇作家と多方面で活
躍する著者である、日常の出来事を描いたエッセイ集。
なりたかったものについてから創作の秘密についてまで、面白
おかしく書かれています。
上記の引用は、台湾に旅行した時に感じたことを記した項での
一文。清潔にしすぎることで、かえって健康を害してしまうこと
もあるようなので、何事もほどほどにしておきたいものです。
気楽な文章で読むのが楽しい一冊ですが、至極まっとうな事を
言っておられる所も多いです。
ーーーーー -
私には珍しく、原田さんのエッセイで、あまりピンときませんでした。
-
原田流違いの分る生き方論
・楽天というより、素直な生き方のススメという色合いが強い。
謙虚に自分を磨こうとする分別のある大人論、日常の小さな幸せ
を読み取れる大人、ユーモアの分かる大人、それが原田流の大人論。
・「要は外見ではなく中身が肝心だよ」という彼の美意識、そして何を
目指すにも楽しみを織り交ぜることが大切だということを主題として、
彼独特のユーモアでつづった文章が多い。
・原田流の理想の生き方、価値観を論じている。 -
個人的に好きな原田さんの本から一冊。
基本的にこの方の著書は「通勤電車で読むために」借りるので、比較的軽めのものが多い。のめりこんじゃうと降りそこねるので。
軽妙洒脱とはいかない部分もあるけれど、さらーっと読むことも勝手に(?)深読みすることもできるので、お好みに合わせてどうぞ。
それにしても。借りた本リストを黙々作るはずだったのだけど、結局印象に残ったのとかそんなのだけのせているなぁ。王子のはきちきちっとメモっとかないと借りたの忘れそうなんだけど・・・。 -
女性向けの雑誌の掲載のせいか、品良く手短にまとめられて気がして、本来の原田らしさが感じられないというか、物足りない気がした。