柳生十兵衛死す(上)(小学館文庫): 「時代・歴史」傑作シリーズ (上) (小学館文庫 R J- 7-1 時代・歴史傑作シリーズ)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094035612

作品紹介・あらすじ

250年の時空を超えて飛び交う二人の柳生十兵衛!

茫々と薄墨に染まる木津川の河原に一人の男があおむけに倒れていた。「こんなことが! 我らの殿をかくも見事に斬るとは!」死者は天下無敵の剣豪・柳生十兵衛であった。が、開かぬはずの方の目がかっと見開いていた!室町と慶安を舞台に250年の時空を超えて飛び交う柳生十兵衛二人・満厳と三厳。剣の奥義と能を媒介とした壮絶無比の大幻魔伝。伝奇小説の大御所が放つ畢生の大傑作といえよう。

感想・レビュー・書評

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  • 毎回色々あるけど
    設定がぶっ飛んでる
    自分の「能」に対するイメージは
    いまだにコレ

  •  柳生十兵衛が世阿弥の子孫、金阿弥が室町時代の柳生十兵衛と世阿弥へと入れ替わり、室町と江戸で壮絶な死闘をする(レビューは上下合わせて)。
     
     軽快な文章と豪快な柳生十兵衛のキャラクター、一瞬の真剣勝負、奇想天外な展開は今回も健在。ぐいぐい読ませてくれる引力がすごい。
     天下の剣豪、柳生十兵衛ついに死す! ストーリーは彼は誰に切られたのかという謎解きでもある。そこに室町と江戸の大陰謀が関わってくる。剣というミクロな物語と時代というマクロな物語の混ざり方が絶妙。
     山田風太郎の柳生三部作完結編。あれだけ魅力的なキャラクターを最後にはあっさり殺してしまうのだから、山田風太郎はすごい。

     絶対面白い剣豪小説の最高傑作シリーズ。

  • 少しごちゃごちゃしすぎ

  • 慶安と室町、二つの時代の二人の柳生十兵衛。なんといってもタイムリープの鍵が「能」という着想が面白いです。忍法帖のような奇想天外な忍者たちは登場しないものの、その分主要キャラらが描きこまれ深みがあります。

  • 山田風太郎の小説は忍法シリーズを中心にずいぶん読んできたつもりだが、何故かこの「柳生十兵衛死す」は読み残していた。感想は下巻で。

  • 室町ものでは一番面白い

  • そこには、二人の男の死体があった。
    一人の名は、柳生十兵衛。そして、もう一人の名も又、柳生十兵衛。
    果たして、この二人が死に至るまでに、一体何があったのか?

    少年時代の一休さんとか、明正天皇の悲恋を軸に話は展開していきます。最後の、一文に向かって全てが収束されていく、爽快感というか、最後の一文が分かっているのに、けれども、キターッ、と叫ばずにはいられない、悲しく寂しいのだけれども、納得の結末。

  • エンタテインメントを書く人。痛快無比なもので時間をすごすのもいいんじゃないか。見えない都市。物語の中で物語を描くメタフィクション。マルコポーロがどこにもない都市のことを喋る。有得ない世界を綴っている

  • おもしろい。ひきこまれる。楽しい時間をすごせる。素晴らしい。文学小説がエラソーにしてるのはまったくもってけしからん。折角自由に表現出きるのに、それをしない手はない。
    SFほど小説にふさわしいものはない。
    世界最大のベストセラー、『聖書』だって、ありゃSFともいえそーだ。
    『地球に表紙をかぶせときゃいい』と言ったのは坂口安吾だったけか?
    せせこましいクソリアリズム文学小説程くだらないものはない。ノーベル文学賞改め、ノーベル小説賞にすべきなり。

  • 鴉がしきりに鳴く…。茫々と薄墨に染まる木津川の河原に一人の男があおむけに倒れていた。抜きはなった刀身は血ぬられ、脳天から鼻ばしらに絹糸のような刀のすじが見える。「こんなことが!我らの殿をかくも見事に斬るとは!」。死者は天下無敵の剣豪・柳生十兵衛であった。が、開かぬはずの方の目がかっと見開いていた!室町と慶安を舞台に250年の時空を超えて飛び交う柳生十兵衛二人―満厳と三厳。剣の奥儀と能を媒介とした壮絶無比の大幻魔戦。伝奇小説の大御所が放つ畢生の大傑作。

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著者プロフィール

1922年兵庫県生まれ。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞、97年に第45回菊池寛賞、2001年に第四回日本ミステリー文学大賞を受賞。2001年没。

「2011年 『誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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