警視庁特別捜査係 サン&ムーン (小学館文庫 す 16-1)

著者 :
  • 小学館
3.44
  • (3)
  • (8)
  • (12)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 129
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094068948

作品紹介・あらすじ

「警視庁公安J」の著者、最新シリーズ!

東京湾に接する野鳥公園と東海ふ頭公園で連続放火事件が発生。
同時にその付近の、みなとが丘ふ頭公園と大井ふ頭中央海浜公園では、連続殺人事件が勃発。
湾岸・大森・大井、三つの所轄署の管轄で、連続放火事件と連続殺人事件が、時を同じく起こったのだ。
すぐさま捜査本部が設置され、応援要員に狩り出された、湾岸署に勤める月形涼真巡査は弔い合戦を決意する。
警察学校の同期で、恋人・中嶋美緒の兄でもある健一が、連続殺人事件の被害者となったのだ。
拳を握りしめる涼真がコンビを組むことになったのは、なんと、突然会議を割って入ってきた、警視庁所属の警部補で、父の日向英生。
警察上層部に顔が利く、エリートキャリアで警視監の母・月形明子の差し金らしい。
息子の指導係に、元夫を送り込んだようだ。
涼真と英生の親子刑事は遊班として、ふたつの事件解決に奔走する!
規格外の警察小説シリーズ第一弾!


【編集担当からのおすすめ情報】
父と母の結婚生活、父の任務、母の出世、息子の成長など、親子三人の関係性が泣け泣けて、仕方ありません。それぞれが格好良く、自ら納得した生き方をしている、警察官家族をどうぞお楽しみください!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 既刊の他シリーズのように個人の圧倒的パワーや頭脳で何とかなっちゃうのではなく、親子の地道な努力と汗によって解決していく様は清々しい。このコンビの自作にも期待が持てる。

  • 東京を舞台とした刑事モノの小説である。
    湾岸署に勤める若い刑事の月形涼真(つきがたりょうま)が自身の歩みを振り返りながら過ごす日常から物語は始まる。
    月形涼真の母である月形明子は、警察庁キャリアで現在の階級は警視監であり、警視庁交通部長だ。父の日向英生(ひゅうがひでお)については、幼い頃に両親が離婚していて、余り思い出も無い。警察庁キャリアとして忙しい母は方々へ赴任する関係上、月形涼真の最も身近な家族は母の両親である祖父母で、母の千葉に在る実家で祖父母と暮らしたという期間が最も長い。千葉の大学に学び、大学在学中に祖父は他界していた。祖母は健在である。大学卒業後、月形涼真は警視庁に奉職した。
    月形涼真は幾つかの警察署での勤務を経て刑事となっていて、現在は湾岸署の刑事課に在って、受験資格が出来た巡査部長への昇任試験に臨んでいるところだった。私生活では、警察学校で最も仲が良かった同期であった中嶋の妹と知り合って交際中であった。
    そうした中で事件が起こる…
    湾岸署の管轄区域は大森署、大井署のそれと境を接している。その3つの区域の臨海部、埠頭や親水緑地になっている地域での事件だった。当初は緑地内での不審な火災が2件相次いだのだが、やがて殺害されたと見受けられる遺体が3体、3つの署の管轄区域から次々と発見されたのだった。
    3つの署の管轄区域で発生した事件は「一連のモノ?」と考えられ、大井署に捜査本部を設置し、3つの署の捜査員、本部捜査一課の捜査員が投入されて捜査活動が展開されることとなった。
    月形涼真はこの捜査本部に加わることを申し出た。3人の遺体の1つが、警察学校で最も仲が良かった同期であった中嶋のモノであったからである。中嶋が犠牲になってしまった事件の解決を図りたいと強く思ったのだ。
    その本部へ行けば、月形涼真が私生活では、殺害されたと見受けられる中嶋の妹と交際しているということを幹部に伝える者が現れた。そういう事情が問題視されようとしていた時、本部から「若い捜査員の指導」という名目で年配の捜査員が派遣されて来た。現れたのは日向英生であった。
    そして「日向主任と月形巡査」というコンビで、“遊班”ということで、一定程度随意に捜査活動を展開せよという事になって行った…
    本作はその「日向主任と月形巡査」という「実は親子…」というコンビが、3つの署の管轄区域を跨る形で3人が殺害されてしまった事件の謎を解き明かして行くという物語だ。
    本作全般を視て、「日向主任と月形巡査」という「実は親子…」というコンビの「顔見世」という印象も少し強かった。が、被害者達の人生を過去に遡って掘り下げながら事件の意外な謎を解き明かすという物語は少し夢中にさせてくれたと思う。本の帯に「新シリーズ始動」と在るので、そのうちに「日向主任と月形巡査」という「実は親子…」というコンビに再会出来る機会も生じることであろう。
    なかなかに愉しめたので、少し広く薦めたい!

  • 刑事の親子がバディを組んで事件を追う話。事件も登場人物の関係性もめちゃくちゃ面白い、地道に遠回りにみえる捜査をするバディカッコいい。元警察官達の情報網とかを駆使する系って初めて読んだかもしれんくて興味深い。
    このシリーズ絶対面白いと確信が持てる。

  • うまく纏まってた。ドラマの脚本みたい。

  • お母さんの活躍も見たかった

  • 2021/05/05 58読了

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

鈴峯紅也
一九六四年千葉県生まれ。ライター歴二〇年ののち、二〇一五年十二月に『警視庁公安J』で警察小説の作家としてデビューし、たちまち人気を博す。主なシリーズとして「警視庁公安J」シリーズ、「警視庁組対特捜K」シリーズ、「警視庁監察官Q」シリーズ、「警視庁浅草東署Strio」シリーズがある。近著は『警視庁公安J クリスタル・カノン』。

「2022年 『パーティーゲーム 警視庁組対特捜K』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鈴峯紅也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×