姉川忠義 北近江合戦心得 (〈一〉) (小学館文庫 Jい 04-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094072112

作品紹介・あらすじ

第六天魔王・信長の首、頂戴つかまつる! 元亀元年(一五七〇)六月二十八日(新暦七月三十日)、浅井・朝倉勢と織田・徳川勢が激突した姉川の合戦が、弓の名人・与一郎の初陣だった。父・遠藤喜右衛門が壮絶な戦死をしてから三年、家督を継いだ与一郎と、郎党の大男・武原弁造は、主君・浅井長政率いる四百の兵とともに巨大な山城・小谷城の小丸に籠っていた。まさに風前の灯だった。長政には、信長の妹で正室の於市との間に、五歳の長女・茶々以下三人の女子があり、於市ら四人を織田方に投降させるという。だが、十歳の万福丸と乳飲み子の万寿丸は、信長とは血の繋がりがない。信長は決して男児を許すまい。万福丸を連れて落ち延びよ。主命とはいえ、浅井家が果てようという時に、自分一人生き残るなど、与一郎には、及びもつかない。だが、死にゆく主人から嫡男を託されて、古風も美意識も矜持も吹き飛んだ。浅井家再興がなるまで守り抜く。与五郎と改名させた万福丸を弟に仕立てて、小谷城脱出を決行する与一郎。供は、元山賊の頭目・武原弁造ただ一人。天正元年(一五七三)旧暦八月二十八日未明、三人は敦賀を目指して出立した。 【編集担当からのおすすめ情報】 シリーズ75万部を突破したベストセラー「三河雑兵心得」姉妹篇!新シリーズ、いよいよ出陣!主君・浅井長政と父の仇、信長討つべし!若き弓の名手と元山賊の頭目が戦国の世を駆け抜ける!

感想・レビュー・書評

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    織田信長に滅ぼされた浅井長政の旧臣、遠藤与一郎の活躍の物語です。

    近江国小谷城で育った浅井家の重臣、遠藤喜右衛門40才の嫡男、遠藤与一郎18才は、小谷城主浅井長政29才から、織田信長に攻められて落城まじかな小谷城から嫡男の万福丸10才を連れて城を落ちるように命じられる。

    与一郎は万福丸を連れて、一旦は、遠藤家に奉公して、与一郎の乳母である紀伊37才の嫁ぎ先の敦賀に逃れたが。信長の居城である岐阜城にいる亡き浅井長政の夫人於市御寮人27才に頼まれて万福丸を連れて、信長の直臣で小谷城の足軽大将安達佐兵衛に万福丸を託す。が、万福丸は、即刻首を刎ねられ刑場にさらされる。

    裏切られた与一郎は、万福丸の首を取り戻し、荼毘に付し、その骨を於市御寮人に渡し。安達佐兵衛を秘かに殺し、信長の足軽募集に応募して岐阜城に入り信長を討つ機会を探っていると。五千貫(一万石)から十二万石の大身に出世をして小谷城主となった羽柴秀吉37才から万福丸の仇は、安達のほかに幼馴染の阿閉(あつじ)万五郎18才がいることを教えられる。

    【読後】
    字が大きくて、テンポがよく、面白く、読みやすいです。今後、与一郎が万福丸の仇討ちを続けていく物語なのか、先が読めない物語です。ただ、最後に秀吉が出て来て万福丸の仇は、安達のほかに幼馴染の阿閉万五郎がいることを教える所は唐突過ぎると思う。次作を楽しにしています。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    姉川忠義 北近江合戦心得シリーズ1作目
    2022.12発行。字の大きさは…中。2022.12.27~28読了。★★★☆☆
    書店で新刊を748円で購入2022.12.26。
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    《北近江合戦心得シリーズ一覧》
    01.姉川忠義 2022.12.28読了

  • 新たな心得シリーズは、姉川の戦い後、敗軍の将・浅井長政の家臣、遠藤与一郎と郎党・弁造が主役という、最初からハラハラさせる設定。与一郎らが、小谷城から長政の長男・万福丸を一時は敦賀に落ち延びさせたが、於市の方の手紙が要因で織田方へ投降。万福丸は獄門首になり果ててしまう。そこから与一郎の復讐が始まる。織田方の足軽となり、万福丸の首を刎ねた安達佐兵衛は仕留めたが……。羽柴秀吉が終盤与一郎の前に現れ、復讐は意外な方向に向かいそう。戦国時代も面白いな~

  • ご先祖様らしき人物登場、遠い遠い親戚筋登場。
    なじみのある地名も地勢も面白く、家族で盛り上がった。
    主人公はまだ若者なので、
    それなりの描写という前提は我慢して、
    予定調和なのだけど、どう予想外にしてくれるか楽しみ。
    図書館で借りたのだけど、購入しようかな。。。
    このシリーズ、どこまで続くのか、
    「三河雑兵心得シリーズ」はまだ読んでいないけど、
    おそらく家康派であるなら、
    こちらの「北近江合戦心得シリーズは」秀吉派だろうと思うが、
    どこが終点なのか、見届けたいと思う。

  • 浅井家に仕える遠藤与一郎は小谷城落城に際し、浅井長政の嫡男万福丸を脱出させる密命を負う。
    弓の名手であり、美男、鎌倉時代から続く名門である遠藤家の嫡男の冒険が始まる。

  • 浅井長政の家臣、遠藤家の嫡男与一郎が、信長によって陥落される小谷城戦を生き延びる所から始まり、裏切りと忠義に翻弄されながら秀吉の元に辿り着くまでの第一巻

  • 雑兵と比べると主人公にイマイチ魅力が無いんだよねぇ(^^;

  • 三河よりも若干もたついた進み方。第二巻に期待する。

  • 三河雑兵シリーズでお馴染みの作家の、浅井長政筋の武士を描いた新シリーズ第1巻。

    三河雑兵シリーズも私に取って、必ず読みたくなる面白いシリーズだが、立場を変えての新シリーズ。
    どんな展開になるのかと、ドキドキしながら読み始めた。

    浅井長政が信長の怒りによって滅ぼされるところから話は始まる。
    負け組の武士なのだ。

    長政とお市から万福丸という10歳の嫡男を逃すことを願われる主人公、遠藤与一郎。そして山賊上がりの従者、武原弁造。

    早くも秀吉も登場。2巻が今から楽しみだ!

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著者プロフィール

神奈川県出身。2000年に「連弾」が第25回城戸賞に入選し、経塚丸雄名義で脚本家デビュー。16 年「旗本金融道」シリーズ(経塚丸雄名義)で時代小説家デビュー。17 年『旗本金融道(一) 銭が情けの新次郎』で第6回歴史時代作家クラブ新人賞受賞。21年「三河雑兵心得」シリーズで「この時代小説がすごい! 2022年版」文庫書下ろしランキング1位。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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