- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094082869
感想・レビュー・書評
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2002年からBE-PALに連載された鉄道エッセイ。列車内や駅でのポートレートに女性鉄道写真家の強みが生かされている。アウトドア雑誌の限られた誌面では、乗車した鉄道会社や路線の簡単な紹介しかできなかったようだ。わが故郷のローカル鉄道、銚子電鉄が紹介されていて嬉しいぞ!
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元祖「鉄子」の矢野直美さんによる、名路線の旅・東日本編。北斗星・SL・路面電車・トロッコ列車・ローカル線と、味わい深い列車がたくさん!!美しい風景、地元の人々との交流、地元のおいしいもの探し(北海道・釧網本線の駅舎レストランまんぷく旅は読みごたえあったよ〜、どれもおいしそう〜!)とそそられる記事満載で、やっぱり「女子」目線だから共感ポイント多数!
ガイドとして面白いのは勿論だけど、個人的に深く考えさせられたのは、ローカル線の存続の難しさだ。惜しまれて廃止されたくりはら田園鉄道…。他にも、赤字を抱えながら、様々な工夫をこらして何とかどうにか経営しているローカル線の、何と多いことか。というのも、私の田舎にも、やはり赤字を抱えながら歯を食いしばるように運営している鉄道があるからだ。
地元民に愛され、そして生活する上で無くしてはいけない線。残し続けるために、自分にできることは何だろう。手っ取り早くできることといえば、やはり「乗る」ことなのだ。「乗り鉄」と言えるほど鉄道に乗り歩く時間も金もそんなにない私だが、この本で脳内紀行を体験したからには、是非実際に乗ってたくさんのことを感じてみたい。