ハピネス (小学館文庫 た 1-9)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 430
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085242

感想・レビュー・書評

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  • こんな高校時代を送りたかったような気がします。ヒロインは不治の病ですが。

  • きれいな話だった。もう読む前からあらずじで亡くなることがわかってるのはせつないけど、結末がわかっていてもぐいぐい読んでしまう。さわやかな関係の2人だった。

  • ☆4
    「私ね、あと1週間で死んじゃうの」というセリフから始まる本小説。彼女は残されたわずかな時間を自分らしく生きるため、innocent worldのお洋服で身を固め、ロリータさんとなったのでした。
    ほんとにわがまま言っていいんだったら、こういう風に死ぬのもありかなぁ。なんか幸せそうだなぁ。と思った。

  • 嶽本野ばらさんの本というのは、「いかにも」というような少女、乙女的シチュエーション・センスで描かれていることもさることながら、緻密な、ロリータに関する考察、そして芸術に対する深い信仰、そしてそれらを全く以って穢す(否定する)ような性描写にあると思います。
    そんな話が成り立つのか、と言われそうですが、誰も仰るように彼の描くセックスに穢れたところが感じられないのです。セックスは愛する者どうしが結合する、必然にして当然で生まれた結果――それが彼の描く世界の成り立つ所以だと僕は思います。
    彼のファンに女性が多いのはロリータ服のブランドの名前が沢山出てくるからではなく、共感させられる面が多いからなのだと理解するのは、男の僕にも易いことです。
    最後に、(単行本の方は分かりませんが)解説の立川談四楼氏の「三年目」の引用が、この本に出てくるロリータブランドのことは(自分でもどうなのかと思いますが)すべて知っていても、落語に明るくない僕に「ほぉ」と言わせる内容であったことを付記します。
    解説の人がまともで良かったと安心もしてしまいました。

  • 若い恋人たちの唐突なお別れ。野ばらさんお得意のパターンだな。

    ロリータファッションの描写も安定してはる。死によって引き裂かれる恋人たち…くどいけど切ない。著者近影がちょびっと石田いっせいに似てるのは奇跡の一枚なのかしらん。遺書、も読んだけどこの方はエッセイより小説の方が良い世界観だなー。

  • 悲しいくらい、綺麗な愛の物語。

    短命だったとはいえ、主人公のような理解者と出会い、愛し合った彼女の人生はとても幸せだったのではないでしょうか。

    とはいえ、個人的には綺麗すぎたので☆は4つ。

  • ロリータファッションは、ファッションというより、思想なのか。

  • 死ぬのが本当に怖くなった本だった。私には余命十日だと宣告されてもやりたいことなど見つけられないだろうし、一緒に過ごしたいと思える人もいない。自分が空っぽな人間なのだとつくづく思った。だからこそ、いつかやりたい・やればいいやという考えを一変し今できることは今やりもっと一生懸命に生きようと思えた。

著者プロフィール

文 嶽本 野ばら
京都府宇治市出身。作家。
1998 年エッセイ集『それいぬ̶ 正しい乙女になるために』(国書刊行会)を上梓。
2000 年『ミシン』(小学館)で小説家デビュー。
2003 年発表の『下妻物語』が翌年、中島哲也監督で映画化され世界的にヒット。
『エミリー』(集英社)『ロリヰタ。』(新潮社)は三島由紀夫賞候補作。
他の作品に『鱗姫』、『ハピネス』(共に小学館)、『十四歳の遠距離恋愛』(集英社)
『純潔』(新潮社)など。『吉屋信子乙女小説コレクション』(国書刊行会)の監修、
高橋真琴と共書絵本『うろこひめ』(主婦と生活社)を出版するなど少女小説、お姫様をテーマとした作品も多数。

「2021年 『お姫様と名建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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