シークレット・レース (小学館文庫 ハ 11-1)

  • 小学館
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感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (551ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088014

感想・レビュー・書評

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  • 暴露本とも評されるが、葛藤を乗り越えて描き出された優れたルポルタージュ。なぜレースでドーピングの必要があったのか。競技者として選んだ答えと、その後に破綻した生活の中で「一日を少しでも良く過ごす」ことを目標に再生に向かう著者の姿勢は、どろどろとした内幕の中でもすがすがしさを感じてしまう。

  • 暴露本というよりはドキュメント。
    ロードレースの闇の部分を克明に書いてる。
    ドーピングについての考えが少し変わった。
    自分も間違いなく仲間入りしちゃう…

  • 自転車競技の暗黙の掟のなかでもがいた選手の長い旅路です。目が離せないクライマックスへ収束していきます。

  • プロ自転車競技のドーピングの実体験を語った本。
    自転車競技に夢を持って取り組み、多くの仲間と走り、ツール出場も夢でなくなった頃からこの世界の「内側」へ。まるでミステリーのようにドキドキしながら読み進め、読み終わった後では主人公とともに完走したような心地です。

  • ★4.8
    かつての強豪チーム、USポスタルでランス•アームストロングのアシストを務めたタイラー・ハミルトンのドーピング告白本。

    ドーピングしなければみんなと同じ土俵に立てないロードレース選手たちの苦悩。

    アメリカで未だセレブとして存在するランスのカリスマ性とその横暴さ。

    奇しくもこの本を読み終わった現在、グランツールの一つ、ジロデイタリア2015の真っ最中。
    願わくは全ての選手がドーピング無しの身体で最後まで走り抜けてくれるように。

  • 翻訳が読みやすい

  • 2014年は自転車を半ば強制的に始めさせられたわけですが(苦笑)年末から読み始めたこの書籍が素晴らしかったです。ハミルトン・タイラーというオリンピック金メダリストが赤裸々に振り返る自転車界のドーピングに関するノンフィクションです。描かれるのはスポーツ選手の闇なのはたしかなんですが、そのシステムに入っていくときの心理描写がものすごぐリアリティがあり、単純に“ドーピングは悪”とも言い切れない感じを受けてしまう部分もあり、スポーツ界に生きるものとして、ものすごく考えさせられる作品となりました…。医学の知識があるわけではないので、限界はあるとは思いますが、今後はもう少しドーピングについて勉強をしていかないといけないと思い知らされました。(2014.12.30ごろ読了)

  • 翻訳本なのだが、
    その読みやすさ、文体の心地よさに驚かされた。
    その文体に進められ、ぐいぐい勢いで読んでしまえる本。
    タイラーの、ヘイブンとの別れがとても切なかった。
    本人のドーピングを告白した本なのだが、
    人生譚というか、
    自分をそっと後ろから支えてくれるような、
    そんな素敵な本。
    この本はもう何度も読み返している。
    個人的には、終焉に向かうまでの、
    物語の「転・結」の部分が一番好きかなぁ、
    と思う。
    本を読み終わり、この物語、
    タイラーの人生の軌跡から離れてしまうことが
    とても切なく思えた、そんな本。

  • ランス・アームストロングのアシストを務めたタイラー・ハミルトン元選手が、現役時代のドーピングを告白した本。
    しみじみと、自転車競技というのはスポンサーがいないと成り立たないスポーツなんだなぁと感じました。ゆえに蔓延していったドーピング。きれい事ばかりではやっていられなかった当時の選手たちの気持ちが痛いほど伝わってきます。もう読みながら「いつバレるんだろう、いつバレるんだろう…」とドキドキしてしまいました。そしてすべてを告白する下りのスッキリ感…。タイラー選手の気持ちを追体験している気分。
    自転車競技の過酷さや周囲からの期待を思えば、ドーピングをただ悪と決めつけて弾劾してしまうのは酷だな、という気がしました。

  • サイクルロードレース界のドーピング問題を選手自らが語った一冊。

    選手だからこそ知っている掟やドーピングに手を染めなければいけなかった背景。

    それらが生々しく描かれている。

    タイラー・ハミルトンがランス・アームストロングと同じチームだったからこそ分かる重さも伝わる。

    また、同時にドーピングがどれほど日常的で『普通』だったのかも分かり、ドーピングは悪だけど、その一言では片付けられない、もっと深いものを感じざるを得ない。

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