トラオ 徳田虎雄 不随の病院王 (小学館文庫 あ 29-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094120479

感想・レビュー・書評

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  • 近年の徳田トラオに接近しなければ書けなかった本。秀作だがもう少し徳洲会やかつての過激な選挙戦に踏み込んでほしかったがこれが限界か???
    徳田の称賛本でないところが良い。著者の青木氏はテレビで見る範囲、感じが良く、バランス感覚もある。

  • 徳田氏の強烈な個性について知りたく読んだ。期待通りの内容で、徳田氏のような真っすぐで強烈な生き方が自身の中にもあることを気付き、目的に向かってまっすぐ進むべきだと勇気づけられた。

  • 保岡先生との選挙の争いのほか、一代で徳洲会グループを作り上げたことなどが、取材されてくルポ。普通に面白い。

  • 日本一巨大な医療法人を作った徳田虎雄という人物に興味があり読破。徳之島という僻地、幼少で亡くした弟、貧乏という環境が作り出した一言でいうと反骨精神、換言すればハングリー精神の塊である。最後の方でも明記してあったが医療法人の理事長というよりは宗教法人の開祖といった関係で社員と繋がっている。努力、努力、又努力、無理な努力、無駄な努力、無茶苦茶努力をして、初めて道は開ける、
    単純に精神力が凄い!

  • 著者はジャーナリストの青木理氏。

    感想。私にとってはとても新鮮な世界。

    備忘録。
    ・「生命だけは平等だ」
    ・「年中無休・24時間オープン」
    ・「急患は断らない」
    ・「患者からものは受け取らない」
    ・「保険の自己負担も困った人には免除」
    ・「冷暖房費無料」
    ・vs医師会
    ・医療改革→離島や過疎地にも充実した医療体制を
    ・政界進出
    ・保徳戦争
    ・自由連合、立候補者多数擁立→失敗
    ・石原新党
    ・小沢
    ・鳩山、徳之島移設
    ・バブル崩壊後RBSによる事業証券化で2000億円調達し邦銀借入を返済→リーマンショック後邦銀がリファイナンス
    ・2012年12月公職選挙法違反(職員の選挙応援=運動員買収)
    ・能宗

  • 真似できないな。徳田虎雄という特異な人物像をみてそう思った。慣習にしたがっているようでは、飛び抜けることなんかできない。徹頭徹尾一貫した態度は作為的でないことの現れなんだろう。良し悪しは抜きで、真にイノベーティブな人物は我々一般人とは全く異なる動機から仕事をしているのだろうなと感じた。
    そして何しろこの人の人生で一番スゴいのはルールなんか関係ない、俺が正しいと思ったら正しいんじゃい、と医者になってさえも貫き通した人生の終わりに、ALSという難病中の難病を煩い、病のルールに囚われていること。なんたる皮肉。

著者プロフィール

1966年長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクション作家。慶應義塾大学卒業後、共同通信に入社。社会部、外信部、ソウル特派員などを経て、2006年に退社しフリーに。テレビ・ラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『日本の公安警察』(講談社現代新書)、『絞首刑』(講談社文庫)、『トラオ―徳田虎雄 不随の病院王―』(小学館文庫)、『増補版 国策捜査―暴走する特捜検察と餌食にされた人たち』(角川文庫)、『誘蛾灯―鳥取連続不審死事件―』『抵抗の拠点から 朝日新聞「慰安婦報道」の核心』(講談社)、『青木理の抵抗の視線』(トランスビュー)などがある。

「2015年 『ルポ 国家権力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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