影喰らい (小学館キャンバス文庫 し 1-15 封殺鬼シリーズ 15)

著者 :
  • 小学館
3.49
  • (7)
  • (5)
  • (24)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 90
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094303254

作品紹介・あらすじ

時は平安末期、鳥羽法皇の院政時代。乱の悪い予感をはらむ京の都に、『影喰らい』と呼ばれる化け物が出現した。安倍に仕える二人の鬼、高遠と鬼同丸は陰陽師・安倍泰親とともに調伏に乗り出すが…。夜な夜な人を襲ってはその影を喰らう、化け物の正体とは?そして崩壊してゆく貴族の世に鬼たちが見たものは-。また、人がまだ、妖怪たちを恐れながらも、愛していた明治時代を舞台にした『幻戯師』を同時収録。弓生と聖とゆかいな妖怪たちの交流を通して、現代の世相をも痛烈に皮肉った逸品。読ませます。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【収録作品】影喰らい/幻戯師

  • 同時収録「幻戯師」が読みたくて、キャンバス文庫版も拝読。
    蒼はここで初登場だったのかー!!ルルル文庫思い出す……。なんだか特に恐ろしいことも起こらず、さりげなく一番平和な封殺鬼だったのでした。

  • 蒼さんの初出(……初出?)はこの巻だったのか……。何度でも言うけどルルルから入った読者なので、この巻の登場人物紹介に蒼さんを見つけたときはびっくりした。どっちの短篇も好きだけど、幻戯師のほっこり加減はたまらない。鬼さえもふわっとだまくらかして、闇でけらけら笑っている、でもそれは嘲笑でなくて、充分に人間と共存していけるはずの、笑み。そのあたたかさ、あやかしの愛嬌がが素敵。更にここからルルルへ繋がってゆくと思うと、また何ともいえない味わいがある。

  • 影喰らいはルルル文庫の方で読んだので。
    もう一作の『幻戯師』は明治の文明開化の時代。浅草十二階なんか出てきたりね。
    だんだん人間が妖怪を信じなくなった・・・そんな時代のお話。
    ほかのお話でも出てきた蒼という妖怪との出会い編でもあり。

  • 『影喰らい』表題作。平安時代、阿部泰親に仕える高遠と鬼道丸。
    泰親≠晴明であることにイラつく高遠。
    『幻戯師(めくらましし)』明治時代、人は妖怪の存在を否定する風潮が流行るのをみて聖は己の存在を危ぶみはじめる。

    泰親いーね。好きだ。ちょっと影があっておバカなフリもお手のもの。なのにやるときはやっちゃうよーみたいな。時折見せる弱い顔もよいです。またでてこないかなー。むりだろーなー。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

大阪生まれ。『出てこい!ユーレイ三兄弟(ブラザーズ)』でデビュー。ファンタジーとホラーのジャンルで活躍。「封殺鬼」シリーズ 、「カラクリ荘の異人たち」シリーズ、「九十九字ふしぎ屋 商い中」シリーズ、「あやかし同心」シリーズほか、著書多数。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

霜島ケイの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×