魔女と猟犬 (ガガガ文庫 か 8-11)

  • 小学館
3.80
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094518641

作品紹介・あらすじ

使命は、厄災の魔女たちを味方につけること

農園と鍛冶で栄える小国キャンパスフェロー。そこに暮らす人々は貧しくとも心豊かに暮らしていた。だが、その小国に侵略の戦火が迫りつつあった。闘争と魔法の王国アメリアは、女王アメリアの指揮のもと、多くの魔術師を独占し超常の力をもって領土を拡大し続けていたのだ。
このままではキャンパスフェローは滅びてしまう。そこで領主のバド・グレースは起死回生の奇策に出る。それは、大陸全土に散らばる凶悪な魔女たちを集め、王国アメリアに対抗するというものだった――。
時を同じくして、キャンパスフェローの隣国である騎士の国レーヴェにて“鏡の魔女”が拘束されたとの報せが入る。レーヴェの王を誘惑し、王妃の座に就こうとしていた魔女が婚礼の日にその正体を暴かれ、参列者たちを虐殺したのだという。
領主のバドは “鏡の魔女”の身柄を譲り受けるべく、従者たちを引き連れてレーヴェへと旅立つ。その一行の中に、ロロはいた。通称“黒犬”と呼ばれる彼は、ありとあらゆる殺しの技術を叩き込まれ、キャンパスフェローの暗殺者として育てられた少年だった……。
まだ誰も見たことのない、壮大かつ凶悪なダークファンタジーがその幕を開ける。

感想・レビュー・書評

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  •  虐殺シーンが山ほど出てくるし、敵もめっちゃくちゃ強そうなので(実際、めっちゃ強い)、バトルが実に面白く楽しめる。それに、主人公が住んでいた国が滅ぼされる終わり方とか、ええーどうなっちゃうのー?という面白さ。こっから物語が始まるのだと思えると、これは追いかけたくなる。
     弱小国の外交で、いきなり国ごとほろびる終わり方は想定外だった。次の巻を必ず手に取りたくなるし、安定がなく、常に悲壮感と危機感、味方探しにあけくれないといけない緊迫感が、読み進めたくなる気持ちにつながってくる。

     魔女が最初は虐殺の張本人とされていたが、実は側近のほうが裏切っていたというストーリー展開や、外交や策謀、練り込まれた世界観で、後半からは一気に読むスピードがあがる。
     変幻自在というか液化する銀の鎌を操る魔女と猟犬のコンビは、まだ始まったばかりで、やり取りもほとんどないと言って良い。イメージとしては中世だが、魔法と武器が入り乱れ、とにかく敵が強いというのが良い。どうやって倒すねん、という敵の想定。敵がめっちゃくちゃ味方をぶっ殺しまくること。その重要さを教えてくれる一冊だと思える。

  • 容赦がない世界観と展開。ここまで追い詰められる主人公も稀。面白い。

  • 大国間の政治的な動きを背景に、様々なキャラクターがそれぞれの思惑で動き生まれるドラマに見ていて引き込まれました。特に魔女という存在が物語の鍵になっていて最強の存在である魔女がどのように物語に入っていくのか気になり先へ先へと読み進める事が出来ました。
    特に後半の展開は目が話せない物になっていて引き込まれました。次巻への引きも気になる一巻だったと思います

  • 聞きなれない固有名詞が多くて、登場人物の印象づけも少ないので読んでいて結構混乱する。故郷とは別の国で物語が始まり、別の国にいるまま終わるので主人公たちよバックボーンに感情移入しづらい。
    その割に必要ない無駄なシーンが結構あって冗長な気がする。核となる部分に魅力は感じるのだけど……

  • 小国キャンパスフェロー、大国アメリアに飲まれそうになるのを阻止するため、領主バドは世界中から畏怖の対象になっている魔女を自国の味方にしようという前代未聞の作戦を建てる。そしてバドの傍らには黒犬と呼ばれる暗殺者ロロが控えていた。
    キャンパスフェローとレーヴェ、どちらも大国からの侵略に対抗しようとする小国だ。序盤はお互いに手を取り合って大国への次の一手を指そう。中盤から互いの目的が噛み合わず、相手方が何を隠しているのかの腹の探り合い。そして終盤で目的達成のためのバトル。
    平坦な道を歩み始め、それが徐々に激しい下り坂になり、最後には坂道を転がり落ちるキャンパスフェロー。敵はハメる側で準備万端、戦力も十二分にあり、絶望的状況な上、味方を減らすのに躊躇いがない。作者の容赦ない書き方はご都合主義を排除していて個人的には好きだ。ただ、苦手な人は苦手かもしれないな~とは思う作品だ。

  • 表紙のインパクト!強いッ!笑
    ですが、読み進めるとこの“彼女”に対するイメージとのギャップを感じました(  ̄- ̄)
    次から次へと様々な出来事が起こり、ラストにかけては予想外過ぎて、言葉が出なかった……!
    “ラノベ”ですが、内容的には“ダークファンタジー”なのもあり、重め。
    動きも激しいので映像化してほしい……!

  • 本屋で表紙が気になったので買った
    本格的な物語は次から始まる感じなので続きが気になる

  • 題名と表紙のインパクトに釣られて購入、内容は人間同士が織り成す陰謀と策略の連続。
    ただただ利用されるだけの魔女という存在が、いい感じに物語の刺激になってて面白かった。

  • 目を引く美しい表紙と高評価につられて購入した本作。
    素晴らしいダークファンタジーでした。
    世界観に没頭できるものを、求めていた。
    ファンタジーで育った私は、大人になってからも剣と魔法を夢見てライトノベルに手を出してきました。しかしどれも物足りなく、騎士も魔法も竜も主人公の引き立て役でしかなかった。
    この作品は、きちんと世界に息づく人たちを描いている。
    もちろん楽しいことばかりではない。そこには裏切り、謀略、そして死があった。
    強いだけじゃない主人公も魔女も、これからどうこの世界を生き抜いていくのか。
    ぜひ続きを読みたいと思う作品だった。

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