- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784096820667
作品紹介・あらすじ
人々が懸命に生きた時代の証し。笹本恒子の優しく懐かしい写真集。
感想・レビュー・書評
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1914年9月生、103歳の現役写真家。戦後の日本をレンズを通して見つめて来た。女流かどうかではなく、この人の持つ旺盛な好奇心と、厚かましくなくグングン人に近づいて、相手がついつい胸襟を開いてしまうという、魔術を備えているな。2016年、ルーシー賞受賞。
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2012/11/11読了。
著者を存じ上げなかったが、すごい人だ。本書の大半を歴史上の著名人のポートレートが占めているが、そのラインナップが凄まじい。徳富蘇峰の顔なんて本書で初めて見た。浅沼稲次郎が同潤会アパートの前に立っている写真などは背景まで含めて文化財級だろう。
ポートレートとスナップの間のような、被写体とその背景の空気を絶妙にフレームに収める感じの写真が多い。その空気とは著者と被写体の人間関係そのものに他ならない。若くして音大教授になった天才バイオリニストが竹箒を持って笑っている写真なんて、ちょっと撮れない、普通の人には。
驚いたのが、著者が百歳を目前にしてなお現役の写真家ということ。そしてとてもお洒落な人だ。歳はこういう風に取りたいと憧れる。 -
笹本恒子さんという方を存じ上げなかったのだが、あるテレビ番組で初めて拝見し、97歳現役写真家だと知る。
私にとっては歴史の授業で聞いただけの、はるか昔の日独伊三国同盟の写真(実際には夫人達のパーティーの様子)を撮った方が今もお元気だということに不思議な驚きを覚え、興味を持ったので図書館で借りた。 -
男性では、浅沼稲次郎、徳富蘇峰、室生犀星、升田幸三。女性では加藤シヅエ、朝丘雪路、斎藤史さんの表情が個人的には好きです。 女性の表情が特に活き活きとしています。
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目黒のギャラリーコスモスで、出版記念写真展が開催中。7月8日まで。