さよならエルマおばあさん

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著者 : 大塚敦子
  • 小学館 (2000年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (59ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097272496

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さよならエルマおばあさんの感想・レビュー・書評

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  • 発売当時かなり話題になり、ベストセラーにもなったらしい。
    にも関わらず読む勇気がなかなか出なかった一冊。
    でも、読んでよかった。本当に、良かった。
    読後しばらくすると、生きる勇気のようなものがさざ波のように押し寄せる。
    限りある生だからこそ精一杯生きるしかないのだと、いっそ爽やかなほどに教えてくれる。

    主人公は、平凡な老婦人。
    重い病にかかり、余命あと一年と知ったとき、死への準備をすすめていく。
    その一年間を、愛猫の目線で克明に語った写真絵本だ。
    だんだんに弱っていく姿も、容赦なく載せられている。
    命の尊厳とはどういうことだろう。
    病院での延命治療よりも、自宅で過ごすことを選択したエルマおばあさん。
    自分の一生を書き残し、身辺整理をし、会いたい人たちに最期の挨拶をし、
    毎日メイクを欠かさず、家族ひとりひとりにあてて手紙を残す。
    エルマおばあさんはこうも言う。
    【わたしはね、これまでの人生で今がいちばん幸せだよ】
    自分と、自分に関わるものとの全てを受け入れ、全てを赦し、あるがままに生きることの尊さ。
    そしてそんなエルマおばあさんの選択を尊重して、見守る温かい家族たち。
    窓の外からおばあさんの姿を探す猫の姿には思わず泣いてしまったけれど、
    「こうありたい」と願うひとの最期の姿が、ここにある。

    思えば、いのちの大切さを学校で教えるようになってから久しい。
    それが恐ろしいほどの欺瞞だとは、誰も思わないのだろうか。
    「死」はいつも、「生」のすぐ隣にあるというのに。
    汚いものを忌み嫌うかのように、大人たちはそれを遠ざけてきたのだ。
    快適な環境と、好きなものだけに囲まれた子どもたち。
    それが、どれほどかれらの成長を妨げていることか。
    言葉を尽くし心を尽くして教えることは、実はそんなに難しいことではないはず。
    この一冊が、その一助になってくれるのではないだろうか。

    死に向かって歩む自分の姿を写真に、本に残すことを著者に許可されたエルマさん。
    その崇高な気持ちに応えるためにも。

  • 第50回小学舘児童出版文化賞、
    第32回講談社出版文化賞、
    第11回けんぶち絵本の里大賞
    それぞれ受賞。


    『ある夏の終わり、
    エルマおばあさんは、
    お医者さんから、
    病気でもう
    長くは生きられない、
    と言われました。


    でもおばあさんが亡くなるまで、
    ぼくたちは
    幸せいっぱいに暮らしました。


    これは、
    おばあさんといっしょにすごした
    最後の一年間のお話です。』



    多発性骨髄腫(血液のガン)の
    告知を受けた
    エルマおばあさんが
    自宅で静かに
    死を迎えるまでの1年間を、

    おばあさんが可愛がっていた
    8歳のオス猫
    スターキティの目を通して綴った
    胸を打つ写真絵本です。

    日本ではまだ
    ガン告知をすること自体少ないけど、
    アメリカでは
    本人にちゃんと告知されます。


    そして患者本人が
    どうするかを決めるようです。

    おばあさんは死を前にして
    家族の歴史を書く決意をし
    必要以上の延命治療を受けない
    自宅療養(リビングウィル)という方法を選びます。


    会っておきたい沢山の人々と会い、
    家族のあたたかい介護を受ける日々。


    死を目前にしても
    おばあさんは
    優雅で穏やかで
    落ち着いていて、

    凛とした姿を
    最後まで見せてくれます。


    『死ぬってことは
    魂がこの体を出て、
    こことは
    別の世界に行くことなんだよ』


    衰弱していくおばあさんを
    見つめる
    心配気なスターキティ。


    死んだおばあさんを
    窓から探す
    スターキティの表情には
    涙があふれて止まりませんでした。


    子供でも分かるように書かれた文章と、

    アメリカのガン告知の在り方や
    死に至るプロセスを
    克明に捉えた
    繊細で神々しくもある
    モノクロの写真。


    それは日本での
    高齢者の延命治療の問題も
    深く考えさせられます。


    自分らしい最後を迎えた
    凛としたおばあさんの生き方は、
    生きるということを
    本当の意味で
    見せてくれます。


    死は決して怖いものではないということを
    自らの最期を捉えた写真で教えてくれる、
    一人でも多くの人たちに読んでもらいたい一冊です。

  • 猫のスターキティの飼い主のおばあさんがこの世を去る1年間を見届ける写真の絵本です。
    この本に私の感想などはいりません。

  • 2017/06/25

  • 少女時代も、おばあちゃん時代もキラキラ。

  • このように死をむかえることが出来ればいいのにと思いました。

  • 悲しいけど、良い話だと思った

  • 写真が、猫からの視点でおばあちゃんの死ぬまでの一年間を追っているんだけど、とっても幸せそうなおばあちゃん。死期が迫っていてもマイペースで、好きなことして少しづつ死ぬ準備をする。

    こんなふうに死を迎えたいと思うような、死がとっても柔らかな一冊です。。。

    少しづつ、少しづつ近づいて準備して、まるで長い旅行へ行くみたいな感じがとっても柔らかくて泣けました。

    めっちゃ短い絵本なんだけどね。笑

    一読の価値あり。こんなふうにとしとりたいです。

  • 丸々していたおばあさんがどんどんやせていく。どんどん弱っていく。
    目がすごく澄んでいく。不思議。
    未だ誰かを看取ったことがない。

  • エルマおばあさんとスターキティの、触れ合う手のアップが一番好き。

    人生は贈り物。
    その最後の1年をこんなふうに過ごせたら、どんなに幸せだろう。

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