地図にない場所 (1) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098607617

作品紹介・あらすじ

『町田くんの世界』の安藤ゆき、最新作!

中1にして「人生終わった」と絶望する少年・土屋悠人。
留守気味だった隣人のバレリーナ・宮本琥珀が
怪我で引退&天涯孤独で帰国と聞き、
「俺より終わってそうなやつが見たい」と訪ねるが、
なんかイメージと違うし、手がかかる人で…?

大ヒット作『町田くんの世界』の安藤ゆきが描く、
新時代の優しい物語!

“人生終わった2人”のご近所探訪記!!

【編集担当からのおすすめ情報】
『町田くんの世界』で少女漫画の地平を切り拓いた
安藤ゆき氏の、青年漫画初連載!

「皆の当たり前」、「普通の日常」…
そんな常識を優しくひっくり返して、丁寧に積み直すような、
安藤氏にしか描けない「新しい世界」!
時代に寄り添う漫画が、ここにあります。

感想・レビュー・書評

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  • 安藤ゆきの描く、優しいまなざしが好きです。

    安藤ゆき『地図にない場所』(集英社)

    中学生にして「人生終わった」と絶望する悠人と、母親が亡くなり、プロのバレリーナを引退したお隣さん・琥珀が、地元で都市伝説となっている『地図にない場所』を探しに行く、ご近所散策物語。

    悠人が琥珀に近づいたのは、「オレより終わったやつが見たい」という動機なのですが、これって、落ちているときに2ちゃんのアンチスレ見たり、SNSで叩かれてる芸能人をエゴサするのと同じ心理だよなあと思い、妙に共感してしまいました。

    そんな邪なキッカケではあったものの、2人が打ち解けていくうちに、琥珀の影の部分や、それを経験したからこそのあたたかい言葉の数々にハッとさせられます。

    周りの優しい人たちの、ときに無自覚で残酷な言葉の入れ込み方がほんと秀逸。
    読みながら癒されたり、チクッと刺されたり……
    青年誌の連載でも、安藤ゆきワールドは健在です。

  • 主人公の少年の心境は、誰もが一度は感じるものなのでは。周りはみんな優秀、あれ、自分って思ってたよりも普通の人間...?

    安藤ゆきさんの作品は、暗ーく重ーくなりそうな話を、さらっと温かく描いてるのがすごく好き。

  • 『町田くんの世界』を描いた安藤ゆき先生の最新作。家でも学校でも劣等感を抱き続けて「人生終わった」と思っていた中一の悠人。そんな彼が再会した隣人の天才バレリーナ・琥珀。彼女は引退を決め、まさに「人生終わった」ばかりだった。空っぽだった二人が始めたのは“地図にない場所”という都市伝説探し。何処へ辿り着くのかわからないご近所探訪が始まる。

    悠人が兄と比較されて感じ続ける劣等感や、琥珀がバレリーナをすべてを投げ打って続けてきた理由など、エピソードとしては重いものが多い。それでも、柔らかく感情を描いていくところが安藤先生のすごさだと感じる。琥珀のキャラもチャーミングで素敵。ぼくもこんなお姉さんが居たら懐いてしまいそう(笑) でも、その子どもっぽさは彼女がバレエに打ち込んで子どもらしく生きられなかったことからきてるんだよね。そう考えると切ない。

    そして、悠人が「人生終わった」と嘆いているのとは対照的な琥珀の考え方も好き。そこまでの人生が終わったということは、そこから新しい人生が始まるってことなんだと。琥珀と一緒に地図にない場所を探しながら、悠人も自分の目的地が見つかるといいな。

    「コハクさんの常識のなさに、常識という言葉を使うことは、俺の勝手なのかもしれないという気がした。」
    この悠人の言葉が好き。こんな風に思えるだけでとてもやさしい男の子だと思う。物語はまだプロローグなのかな?あるかもわからない“地図にない場所”探しと、人間ドラマをどうリンクさせてくるのか気になるね。

  • 初版 帯

  • 実力より無理をした中学に進学し、勉強についていけ無さそうで絶望している子が、お隣の引退したばかりの世界的バレリーナと親しくなる話。

    天才と言われていたけど、全てを捨ててバレエをしていたことを聞いて少しほっとした。
    悠人は「全てのエネルギーをバレエに充てた」と聞いて「そーゆーのを天才っていうんじゃね?」と思ったり、価値観の違いに気付いていくところが面白かったです。

    お母さんが割と悪気なくデリカシーの無い言葉をかけてくるからハラハラする…
    兄と同じ学校入ってから「聡太と悠人は違うものね」とか言うなよ。。

    「琥珀さんは俺の、秘密基地みたいな存在」というセリフが良かったです。

    イズコ探しはどうなるのかなぁ?

  • 「町田くんの世界」の安藤ゆきさんの新作。自分の価値はこれだ、と思っていたものが、達成できなくなってしまったふたりのはなし。なんてことない日常の中のドラマです。

  • 世の中を斜めに見ている中学生男子と、その隣の部屋に戻ってきた年上の天才バレリーナが共に都市伝説の「地図にない場所」を探しに行く物語第1巻。初めて読む作家さんだけど、めちゃくちゃセンスが良くて面白い。過去作も読んでみよう。

  • 分からない数だけ、不安は募ります。分からないことが分かれば、そういった不安も解消出来るのでしょうけど、怖がりな僕は、秘密基地、映画、漫画、ゲーム…そういった攻撃性のない分かりやすいもので自分を囲い、攻撃してくる世の中に対して、盾を構え続けていたように思います。
    人間社会の中で生きている以上、他人と付き合わずに生きることは出来ません。けれど、身の丈に合わない付き合いをすれば、身を滅ぼします。自分を守るためにも、人との距離感が大切だと思っていて、この漫画は、その距離感の心地よさを感じさせてくれました。
    主人公とお姉さんの付き合いを眺めながら、子供の頃に作った秘密基地を、ふと思い出していました。続きが楽しみです。

  • 中学生にして人生におちこぼれたと落ち込む中学二年生の悠人。優秀な兄とイケメンな弟に挟まれ、家庭でも学校でも居場所がない感じを受け。そこに越してきたのは、天才バレリーナから引退して、普通の生活をはじめようとする30歳の琥珀。自分よりもっと下の人をみたい、と回覧板をわたしにいったが、天真爛漫すべてが新鮮に感じているように見える琥珀を見て、違和感。しかし、その後、徐々に距離は縮まり、ひょんななりゆきで、都市伝説と揶揄されながらも、「地図にない場所」を一緒に探しにいくことに。

  • 『町田くんの世界』の安藤ゆき、最新作!

    中1にして「人生終わった」と絶望する少年・土屋悠人。
    留守気味だった隣人のバレリーナ・宮本琥珀が
    怪我で引退&天涯孤独で帰国と聞き、
    「俺より終わってそうなやつが見たい」と訪ねるが、
    なんかイメージと違うし、手がかかる人で…?

    大ヒット作『町田くんの世界』の安藤ゆきが描く、
    新時代の優しい物語!

    “人生終わった2人”のご近所探訪記!!

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