ミステリと言う勿れ (8) (フラワーコミックスアルファ)

著者 :
  • 小学館
4.37
  • (173)
  • (137)
  • (38)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 2572
感想 : 95
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098712779

作品紹介・あらすじ

久能整、美術館で事件に遭遇!?

なぜか事件に巻き込まれては、いつの間にか謎も人の心も解きほぐしてしまう大学生・久能整。(くのう ととのう)

今回、ライカと美術館に訪れた整が遭遇したのは、
武器を手に押し入ってきた、"何か"を探す男たちで――!?

整の思考が冴え渡る、新展開の第8巻!

【編集担当からのおすすめ情報】
はやくも700万部突破!
「王様のブランチ」など各メディアでも様々な方がお薦めしてくださり、さらに注目が集まっている本作。8巻でも整の思考が冴え渡ります。
新エピソード開幕の今巻、どうぞお楽しみください。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この数年続きが気になって仕方なかった本シリーズをやっとまとめて読めた。前回、ホームズにおけるモリアーティ的なガロさんの陰謀で、広島の旧家の遺産相続争い(?)に引っ張られた整(ととのう)くんの活躍から(3巻〜)8巻まで一気読み。


    ドラマとかでもそうです。証拠を出してみろとか言うのは、たいてい犯人です。無実の人はそんなこと言わないと、僕は常々思っています。(3巻)

    僕は常々思っているんですけど、そういう古い掟とかルールは、別に天から降ってきたわけじゃ‥‥‥‥人がつくったものは、人が変えていいんだと思います。だって、人は間違うから。(3巻)

    僕は常々思っていて、ドラマなんかの爆弾犯はどうして、予告どおり、表示どおりの時間に爆発させるんだろうって、表示よりちょっと前に爆発する様に仕込んでおけば、大勢を巻き添えにできるだろうに‥‥「できるだろうに」ってことはないけども。(4巻)


    広島編の広島弁はかなりの「本格」です。映画「虎狼の血」でさえ使わないような‥‥てっきり作者は広島出身かと思いきや、4巻のおまけで、声優の佐々木望監修と書いていた。何故か感心した。

    5巻冒頭で指導教授の天逹先生が映画「ビリーブ 未来への大逆転」を大プッシュしていた。筋と全く関係ないが、嬉しかった。その先生が「人に会い、人を知りなさい。今のうち。」「ただし、犯罪が絡むようなら逃げてくださいよ」という素晴らしいアドバイスを整くんにしていた。もしかして、ここでこのシリーズのテーマが出たんじゃない?

    6巻は、よもやよもやのまるまるガロ編。今まで疑問だったところのピースが埋まり、また、新しいピースが付け加えられた。大長編の予感!

    僕、常々考えているんですけど、どうして自動車だけ、事故が仕方ないと思われているんでしょう。(7巻)

    6巻で、大長編が始まると予想したのだけど、7巻は、また別物語でした。でも整君の過去が少しわかって嬉しい。天逹先生の正体、もしかして6巻の謎のカウンセラーかと疑っていたんですが、その気配なし。7巻は純粋に天逹ゼミの「別企画」なのか?

    それで8巻でとうとう大長編が始まるかと思いきや、またもや大鬼蓮美術館編の中篇。でもここでライカさんの秘密が明かされる。そして遂にガロさんが整くんに近づいた。

    これは「絶対テレビドラマに向いている」と言ったのは、もはや遠い過去の、1巻目の感想の時。「僕は常々思っているんですけど」という台詞は絶対流行る。何でここまで遅くなったのかは知らないけど、来年の1月にドラマ化が決まった。主人公整くんには菅田将暉というピッタリの実力派が決まっている。

    ここで時間切れ。
    9巻以降はドラマが始まってから読みます。

    おまけ

    僕 いつも思うんですけど、血液が水より濃ゆいのは当たり前で、そのまますぎて、もっと他に水じゃなくて何かたとえるものがなかったんだろうかって‥‥(3巻)

    僕は常々思っているんですが、もし家にいて家事と子育てすることが、本当に簡単で楽なことだったら、もっと男性がやりたがると思う。でも実際はそうじゃない。ということは、男性にとってしたくない、できないことなんです。(3巻)

  • 面白かったー!

    整君のうんちくも相変わらずで、事件にも巻き込まれるけれど、ただの推理ものとかではなくて。
    いじめや幼児虐待、性差の問題なんかもあって重くて。
    久し振りに手元に置いておきたい!って思う漫画でした。
    続きを楽しみにしています。

  • 好きな作品。
    ミステリとしては色々粗いところもあるなぁと思うけれど、この作品の肝はむしろ整君の「僕は常々思ってるんですが」から始まる問題提起にあると思うので。

    Amazonのレビューで、アメリカ賛美の日本下げばっかりで整君は反日か?というのがあったんだけど、そういう話ではないよ、と思う。

    この国で当たり前とされている価値観や常識と、まるで違う価値観、常識で暮らしている世界もあるよ、という話であり、海外が全部素晴らしいとか言ってる話ではないのよね。
    なにかとすぐに反日とか言う人って、既成概念が揺さぶられるのが嫌すぎて瞬発力で反発してるんだろうなって気がする。

  • ライカさんの素性が明らかになる回。
    このマンガ読んでると、無性に美術館に行きたくなる。
    フルーツサンドも食べたくなる。大して好きでもないのにさ。
    イギリス、ドイツその他の子たちと暮らしてた頃、そうそう洗剤で皿洗って流さないでそのまま水切りカゴにあげるんだわ。そりゃびっくりしたよ。洗剤が違うんだね。
    ンゴロンゴロが出てきて笑ったー!私もしりとりで勝つ自信すごくある。んで始まる言葉知ってるから。

    しかも、めっちゃいいところで終わってるやーん!
    9巻が待ちきれないわっ。
    今酔っ払ってるのでこのくらいで失礼。

  • すごく面白い
    前半は名言だらけ。頷きながら読んだ。
    後半から一気にミステリーに。
    双子の秘密とは何なんだ〜。
    最後がすごく気になる終わり方で、次が早く読みたい。

  • ライカと美術部へ行った整くん。
    そこで遭遇した怪しい男たち。
    だが、今回も難解な謎を解き事件を未然に防ぐ。
    毎回思うことだが、整くんは嫌味にならないほど巧みに自分の気持ちを伝える。
    そしてその言葉が相手の心に沁みて行く。

    引きこもりについてもいけないとは言わない。
    その方が、生きやすい人もいる。
    引きこもり自体が問題ではなく、社会と断絶することが問題だと思っている。
    引きこもりでもできる仕事かあるし、どんな状態にいても働く方法はある。
    無理やり引きずり出して、外で働けじゃなくてその人にあった働きかたができる、その多様性が欲しいと。
    どの場所でどんなふうに生きるのか…その多様性も絶対ほしいと常々思っている。

    確かにいつも心に残ること言っているなぁと。

    ライカが自身で解離性同一性障害であることを告白。
    整くんも徐々に自分の過去を話していく…

    痴漢冤罪事件も小耳に挟んで、そっと優しいアドバイスをする。
    誰も傷つけないように言うところは、凄い。

    そして双子ちゃんの見分けかたへと話は続く。

  • 初めて整くんの口から過去のことが語られた巻。ライカさんの春になったらいなくなる謎も解き明かされ、物語が少し動いた感じ。美術館でまたまた事件にライカさん共々巻き込まれ、事件を未然に防ぎ、フルーツパーラーでは犯人の心を代弁し本当に「毒気を抜くのが上手い」。最後のエピソード、久しぶりに汐路ちゃん登場!双子を見分ける依頼で家庭教師に。読書感想文、私も苦手だったなぁ。双子座のリング登場。あぁ続きだったよ。次巻まで待つのが長いよ。

  • 痴漢の冤罪の話のところはとても好きな話でした
    絵が何度見てもきれいなところはやはり素敵だなと

  • ライカさんと美術館にきた久能くん。
    気づいたら美術館の中が不穏な空気に。
    黒装束で覆面の男たちに次々と監禁される来館者たち。
    満月に頭を垂れて星降る夜
    と、彼らの目的とは?
    そして明かされる、ライカさんの秘密。

    事件がデカすぎて実感がわかなくて、謎トレみたい。事件よりライカさんの事実の方が印象的。

    フルーツサンドを食べに行って小耳に挟んだ噂話から真実を突きつけたり、また汐路がらみで依頼が。
    うわー、まだまだ続くのねー。

  • 今回も、心に書きとめたい言葉が満載。もはやこれが楽しみで読んでいると言っても過言ではない。
    いろいろなことに対して、しっかりと自分の意見を持てるようになりたい。

    ・されたように育つからなp.24
    ・犯人たちは 家族愛とか"絆"とか そういうの ものすごく信じてるんだなあ・・・ってp.27
    ・戦争は自然災害じゃない 同族同士好きでやりあってることと 異性に強制的にやられることは 全く違うp.45
    ・更生施設がニートひきとりに有段者連れてくるってなp.81
    ・ひきこもり自体が問題なんじゃなくて 社会と断絶することが問題なんだと思います どんな状態にいても働く方法がある その人に合った働き方がができる その多様性がほしいですp.83
    ・一つのことで転んでも 屋上から飛び降りたりしないように 選択肢をもっと持てたらいい "何かになりたい"だけじゃなくて "どの場所でどんなふうに生きるのか" その多様性も 絶対ほしいとp.87
    ・人間10分・・・15分だけでも とっさに息ができる装置があったらp.112
    ・"あなた"と"仕事"と もう一つ "仕事以外の自分の時間"も大事なんだと思います 3択なんです きっとp.115
    ・海外の人は 日本に行くなら痴漢に気をつけろと言われるそうです 痴漢がなくなれば 冤罪もなくなるはずなんですけどねp.125
    ・自首って 捜査線上に名前が上がってくる前でないと認めてもらえないそうですp.125
    ・知らないものは見えないんだなp.129
    ・整くんの痛みも 代わってあげられたらよかったなp.135
    ・鳩が人より阿呆だと決めつける証拠もないp.169
    ・本を読んで 思ったこと 考えたこと それを言葉にするというのが 感想文の目的だと僕は思います 自分の気持ちを言葉にするのは 大人もあんまりできないのでp.175


    で、最新の冷蔵庫は マグネットがつかないの!?

全95件中 1 - 10件を表示

田村由美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×