ポーの一族 秘密の花園 (2) (フラワーコミックススペシャル)

著者 :
  • 小学館
4.11
  • (24)
  • (24)
  • (15)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 325
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098714995

作品紹介・あらすじ

秘密の花園の章、完結。新たな旅の始まり。

エドガーは目覚めたアランを連れてアーサーの館を離れ、アーサーはますます病重く死を迎えようとしていた。そんなおり父と再婚相手との娘・セスが現れアーサーの看病をすることに・・・?

アーサーの過去、パトリシアとの秘めた初恋の行方、そして目覚めたアラン。全てが絡み合い運命が1つの結末をつむぐ。
「秘密の花園」の章、完結巻。

【編集担当からのおすすめ情報】
「はるかな時間の旅人」であるポーの一族たちの物語の最新章「秘密の花園」がついに完結です。いつまでも私たちを魅了してやまないこの物語をご堪能ください。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とにかくエドガーが好き。
    ポーの一族の物語が続くかぎり、読み続けようと思う。
    読み終わってから この感想を書くまで 1ヶ月以上かかってしまった。

    • りまのさん
      goya626さん
      あけましておめでとうございます。
      今年もgoya626さんのレビューを楽しみにしています!
      goya626さん
      あけましておめでとうございます。
      今年もgoya626さんのレビューを楽しみにしています!
      2022/01/02
    • しずくさん
      レビューが書けない時にイイネをありがとうございます。
      私も今月はそんな時期に入っていて、せめて1月に読んだ本を整理しておこうと何とか残せた...
      レビューが書けない時にイイネをありがとうございます。
      私も今月はそんな時期に入っていて、せめて1月に読んだ本を整理しておこうと何とか残せた次第です。りまのさんのイイネが励みになりました。ありがとう!
      2022/01/30
    • りまのさん
      しずくさん
      コメントをありがとうございます!
      現在 レビューが書けない上に、とても遅読になっていますが、皆様のレビューを読むのが、楽しみなの...
      しずくさん
      コメントをありがとうございます!
      現在 レビューが書けない上に、とても遅読になっていますが、皆様のレビューを読むのが、楽しみなのです。
      マイペースで読書しようと思います。
      ありがとう、ありがとうございます!
      2022/01/30
  • 実は、ついこの前知ったのであるが、「一度だけの大泉の話」の3人の主要登場人物の1人、増山法恵氏が6月に亡くなっていた。公になったのは10月7日である。彼女の死亡と、本書の内容との関係はないが、この作品に関して、私は知りたい一つの「秘密(謎)」がある。

    話は1889年に移る。Amazon紹介文より。
    エドガーは目覚めたアランを連れてアーサーの館を離れ、アーサーはますます病重く死を迎えようとしていた。そんなおり父と再婚相手との娘・セスが現れアーサーの看病をすることに・・・?
    アーサーの過去、パトリシアとの秘めた初恋の行方、そして目覚めたアラン。全てが絡み合い運命が1つの結末をつむぐ。
    「秘密の花園」の章、完結巻。

    前巻の感想で、明らかにしないといけない謎は3つあると書いた。以下は完全偏見に満ちた私的解釈です。

    (1)メリッサの幽霊?が囁いた「ひとつだけお願い」の意味はなんだったのか?
    →エドガーは明確に言わなかった。それでも、エドガーがわざわざ後見人にアーサーを推薦したという事は、そういう事なのだろう。そもそも、メリッサ(アーサーの死んだ母親)の存在をエドガーは、一切不思議に思っていない。幽霊という存在も、ポーの一族の亜流なのかもしれない。

    (2)アーサー卿は何故、誰によってポーの一族の仲間になるのか?
    →私は、エドガーがアーサー卿を仲間にしたのだとしたら、精神的な主従関係が出来てしまいおかしいと思っていた。ポーの村の村長(!)クロエまで呼んで準備したとは思わなかった。

    (3)語られていない時代を埋めるという理由以外に、この時になって新しい物語を作り始めたのは何故か?
    →去年の12月に前巻を読んだ時には、単に「直ぐにポーの一族を終わらせたくない」という理由だと勘繰っていた。「大泉の話」を読んだ後に思うのは、「秘密の花園」全体が、「大泉の話」を執筆し、刊行し、その反響の中で描かれたということである。もちろん、萩尾望都は、描き始める前に、全ての構想と台詞を決めていた筈だ。萩尾望都の性格上、大泉とこの作品がリンクしないと思う方がおかしい。全体の問題意識は、10月15日に記されたという萩尾望都の「前書き(表紙見返しにあり)」がそれだと思う。
    「‥‥アーサーが望んでいた愛は夢のように現れては消えていく。彼は人間として生きたいのか、エルフになりたいのか。己の罪、己の贖罪を告白し、アーサーは子供時代の無垢な花園に帰っていきます‥‥」
    私は、アーサーの運命が、「大泉の3人」の運命のように思えてならない。萩尾望都は、どの時点で増山氏の訃報を知ったのか、私は知りたい。というのは、この全2巻、構想はこの上ないほどにしっかりしていて、緻密で凄いのだけど、人物の線が時々不安定に感じられる。「大泉」の反響の中で、萩尾望都の精神的負担があったとも思えるし、訃報に接していたならば、また違った動揺があったとも思える。15日段階では、おそらく城マネージャーから確実に知らされていたはずだから、この「前書き」はそういう意味でも重要だとだと思うのです。まあ、私の妄想ですが‥‥。

    ミーハー的には、2000年段階でアーサー卿も、ファルカも、ブランカも未だ消滅していないのが確認された。オービンさえ出てきた。彼が一生をかけて書いた「はるかなる一族」という本は、ポーの一族を脅かすほどの影響を持っていないことも確認できた(そもそも100歳のオービンは、目の前にアーサー卿がいるのに気がついていない)。

    次はとうとう「本題」に移るのだろうか?
    今までで最速のレビュー(名目上の発行日の11月15日以前に記入)になった。

  •  1年ぶりの続巻なので、話を忘れてしまい1巻から読み直す。キレイにおさまった感じである。後味も悪くないような…

     数年前だが萩尾先生の講演を聴いたことがある。その中で、連載ではページ数の関係でカットされる部分があることも多い。単行本では、その部分を付け足して刊行するとのこと。小説でも加筆修正があるし、文庫本化する際にそれをする作家さんもいる。

  • 「秘密の花園」編、完結。2巻目になっても新たな登場人物が次から次へと登場し、頭が追い付かない。次々と「え?え?」といった形で過去が暴かれ、思いがけない事態へと発展していくが…
    さすが萩尾先生、よくぞまとめたなと思う。個人的にテンション上がったのは、中盤の「覚醒」場面。ポーらしく、めちゃめちゃゾクゾクした。
    そしてやはり、エンディングでしょう。まさかあの人物が現れるとは!感無量です。
    1巻ではエドガー達に懐疑的だった、執事のマルコが少しずつエドガーに心を許していくところが好きだったな。何より主のアーサー卿に献身的に仕えていた彼だから、後日談の「満月の夜に」は短いエピソードながらぐっときた。
    多くの方が指摘されているが、今回は時々太い描線のコマがあり、一読目は正直戸惑った。デジタルで描かれているのでしょうか。まだ不慣れなのかな…という感じが窺えて、個人的にもアナログタッチの方が好みではあるのだが、新しいことへチャレンジをされる姿勢はさすが。
    これからの展開に期待します!

  • 1巻の時点ではあまり気にならなかったが、2巻では線の太さが気になった。
    というか、同じページ内でもぶっとい線と細い線が混在していて、なんか変。
    コマごとに違う人が描いているのかと思ってしまうくらい。
    時期によって絵柄が結構変わる作者なので、過渡期なのか。
    おそらく手書きとデジタルの組み合わせがうまくいっていないのだと思うが。
    そのせいでページ全体が窮屈な印象。
    短いページ内に物語が凝縮されているのが萩尾マジックだったのが、逆になってしまっている。
    と、正直に書いてしまったが、ところどころドキッとするくらい綺麗な絵もあるので、来年春からの再開も楽しみ。
    これにて個人的萩尾月間はひと段落とし、今後は都度都度楽しむことにする。

  • 「ポーの一族」復活四作目にして初めて、以前のように何も考えず心から楽しんで読めたように思う。「春の夢」は40年ぶりの感激でアップアップしてただけ、「ユニコーン」は、「エドガーが現在に!」「ポーの村の秘密が!」と二大衝撃で撃沈、「秘密の花園1」は、「あれ?アランの話じゃないの?」という戸惑いが邪魔をし、とまあ、余計なことを考えすぎていたのだった。

    今回はさすがに落ち着いて、アーサー卿の物語をゆっくりと堪能した。あらためて言うのもナンだけど、ちょい役に至るまですべての人物に厚みと説得力があって、本当にすばらしい。ドラマティックだったりそうでなかったり、人生はそれぞれだけれど、登場人物の誰もがその人の生を生きている。セリフと絵で(多くの場合絵だけで)ここまでの表現ができるのかと、漫画の凄さをつくづくと感じる。

    ふと思ったのだが、エドガーがより老練な雰囲気をまとっているような気がする。彼は遙かな時を生きているのだから、当然老成しているわけだけど、かつてはその残酷さや優しさにもっと「少年っぽい」感じがあったような…。ワタシが年とったのでそう感じるだけかもしれないけど。

  • ひとまず「秘密の花園」は完結。

    まだ1度読んだだけなので、自分の中で消化できていない部分もあるのかもしれないけれど、正直ちょっとものたりないというか食い足りないというか、モヤモヤしたものが残ってしまった。

    ひとつは他の方も指摘されているように絵柄の変化が激しいこと。初期に比べて絵柄が変化したことは受け入れてきたけれど、ここへきてさらに変化していて、正直自分の好みではなくなってきてしまった。ご高齢ゆえ、年齢的な問題のあるのかもしれないので、贅沢言っちゃ駄目みたいな気持ちもあるのだけど、それにしても線が太過ぎはしないか…。それに伴い感情表現なども大味になってしまっている印象で、表情や構図だけですべて納得させられる演出力も薄れてしまっている気がします。

    もうひとつは、アーサーの過去の複雑さ。そしてそれを明かしてゆくタイミング。実はこんなことがあったのです、というのが、後出しジャンケンのようにも思えるし、あれもこれも盛られすぎているような。パトリシアとの恋、ドミニクへの贖罪の気持ち、少年時代の怪我、母親との関係性、さらに彼が捨てた女性のこと、その弟の登場など、いろいろありすぎて、結局アーサーが何に苦しみ何を求めていたのかぼやけてしまっていた気がする。

    ・・・もう一度じっくり読み直してみます。

  •  ケイトリンについて『春の夢』で語られていたのを、とあるブログに指摘されるまで忘れていた。ダメな読者だと痛感する。
     連載中も衝撃を受けたセリフ、「生まれた娘たちは夫の子か息子の子かわかりません」
     人間をやめたくなるのも無理はない。上流と下流の女性の格差がしっかり描かれている。
     しっかりといえば、一族に迎え入れられるまでの過程がここまで丁寧に描かれたキャラクターはアーサーが初めてだろう。
     『小鳥の巣』のマチアスがバンパネラ化していれば、不自由な足が治ったのでは、とよく囁かれ、自分も半ば信じていた。連載が再開される以前のある日、閃いた。『エディス』ではクエントン卿の頬の傷が治っていない。ということはマチアスの足もあのままだ。
     ラスト、まさかのご長寿ジョン・オービン! 帽子と眼鏡と絆創膏の変装がなければ、アーサーの正体を見抜いていたのか?

  • マルコさんはいい人だ。

    秘密の花園編、もう少し読みたかったな。

  • エドガーの肖像画を描いたアーサー・クエントン卿の実は波乱に満ちていた恋愛遍歴と後悔と決着と、アランの目覚めとアーサーのポーの一族へ迎え入れられるまでの物語。面白かった!

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

萩尾望都の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×