- Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101001050
感想・レビュー・書評
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修士論文の題材として使っている。
ショートショートの元祖なのかな。
不可思議な話から、どことなくエロティックな話もある。
川端康成の言葉遣いは曖昧さがある。
そこが彼の文章の面白さではあるけれど、若いころは彼の物語の理解を妨げてもいた。
この短編集の唐突さも相まって、よくわからないまま終わる感覚がどうしてもある。
川端康成の話のつくりは仏教思想が大きく絡んでいるようなので、仏教思想を学んでから再度読むと話の構造を深く理解できるのだと思います。
彼の実体験の断片も見られて、それを拾い集めるのもなかなか楽しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とにかく短い小品集です。通勤電車で細切れの時間に読みたかったのでちょうどいいと思い選びました。川端康成の作品を読むのは久しぶり。短いものだと2ページくらいで終わってしまいますが、どれも含蓄のある、示唆に富んだお話で、読後も余韻が残り、考えさせられるものが多かったです。
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短編集というか断片集。
唐突に始まって唐突に終わる。
文と文のつながりが薄くて、印象的な単語だけが浮かび上がってくる感じ。淡々と、細々と、切々と、残酷。 -
貧者の恋人、が好き。レモンの林の鮮やかな描写に圧倒された。女の幸せとは何ぞや。
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凝縮。川端康成
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色とりどりの錠剤がいっぱいに詰まったガラス瓶を思い起こさせます。用法容量を定めて毎日服用のこと。
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火に行く彼女
冬近し
港
離婚の子
百合
神います
霊柩車
母
心中
恐しい愛
家庭
眠り癖
喧嘩
死面
夏と冬
不死
父
めずらしい人
原稿用紙にして十枚にも満たない分量で、こんなにも胸を打つ小説が可能なのか、と感動しました。
「火に行く彼女」が一等好きです。 -
これが川端康成です。
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川端康成はこれさえ読めばいいのでは?とすら思ってしまいます。極論ですが。
「写真」が好きです。 -
火に向かう彼女の話がいちばんすき。