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- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101004068
感想・レビュー・書評
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セント1300年記念で映画化されるんですよね。
仁さんつながりで、青空文庫から。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
080818(m 080830)
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「くれがた奈良に着いた。僕のためにとっておいてくれたのは、かなり
奥まった部屋で、なかなか落ちつけそうな部屋で好い。すこうし仕事を
するのには僕には大きすぎるかなと、もうここで仕事に没頭している最中
のような気もちになって部屋の中を歩きまわってみたが、なかなか歩きで
がある。これもこれでよかろうという事にして、こんどは窓に近づき、
それをあけてみようとして窓掛けに手をかけたが、つい面倒になって、
まあそれくらいはあすの朝の楽しみにしておいてやれとおもって止めた。
その代り、食堂にはじめて出るまえに、奮発して髭を剃ることにした。」
(「十月」)
この洗練された一日の描写。
情景と、堀自身の動きと、心の動きから堀自身の人となりまで伺える
ような深み。
こういう日記(これは旅行記だけど)が書きたいなあ。
と思いましたよほんとうに。