九十三歳の関ヶ原: 弓大将大島光義 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 107
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101004518

作品紹介・あらすじ

信長、秀吉、家康から弓の名人と認められた実在の老将大島光義。鉄砲より優れた連射技と一射必殺の狙撃の凄腕で名を上げ、八十四歳の時、八坂の五重の塔の最上階天井に十本の矢を射込んでみせた。九十三歳で関ヶ原に参陣、生涯現役を貫いた剛直無双の士だったが、激動の時代に大島家を守り抜いた臨機応変の人でもあった。史書に「百発百中」と記され、九十七歳で没した傑物を描く力作歴史小説。

感想・レビュー・書評

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  • 大島光義のことはまったく知らず、名も無き1人の弓大将の関ヶ原を創作したのかと思って手に取った
    題名に反し、関ヶ原に至るまでのストーリーが大半で、光義の出世を追うことができる。とはいえ、登場時で40代なのだから凄い。
    様々な武将に仕え、最後は大名としてどうするかというところに至った大島の物語を、とても興味深く読んだ。

  • この著者の文章は最初のうちは流れが悪く読みづらい面があるが段々と流れが良くなり中盤以降は一気に読みきることが出来た

  • 大島氏の名を郷土史なんかで探してみたくなった。
    信長と一緒に地元辺りにいたこともあるのだと知って、なんだかワクワクしてしまった。

  • 弓大将 大島光義。正直これを読むまでこの老将の人生など知る由もなかった。歴史を紐解くとかなりきわどい人生ともいえるが、途中を省いても信長、秀吉、家康と天下の三英傑に仕えながら鉄砲の時代でもかたくなに弓を引き搾り洗浄に立った男の物語である

    「九十三歳の関ヶ原」

    それにしても道三の没落の戦から始まり、九十三歳で迎える関ヶ原。衰え知らずの弓の腕はその弓の軌道でさえもまげて次々と兵を倒していく。最近では大物武将ではなくこういった目立つ小規模の武将にスポットを当てた作品が多くなっている。

    物語りを作り上げることができるのかと思いきや、この大島光義に関していえば前出の三英傑の人生ともかかわっているので、読みやすい!読み終えてしまえば平凡といえば平凡なのだが、なかなかに面白い!

  • 鉄砲が戦の主役に成り代わる時代の真っ只中にありながらも、ただひたすらに弓を極めんとする老兵。
    しかも、93歳で関ヶ原に参戦してたとは驚くしかない。

    人間50年じゃなかったんだな。すごいよ。

  • とても読みやすく物語に没入できました。

  • とても面白かった。初めて読む作者だったが、しっかりした戦国話で、安心して読めた。とても夢がある清々しい話だった。おススメ。

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著者プロフィール

1964年、埼玉県生まれ。大学卒業後、暫しオートバイレースに没頭。その後、通信会社勤務を経て、フリーライターに転職。『時空の覇王』(ベストセラーズ)で作家デビュー。主な著作に『上杉三郎景虎』『南部は沈まず』『長宗我部元親 』『北条戦国記』『九十三歳の関ヶ原 弓大将大島光義』ほか多数。

「2023年 『兵、北の関ヶ原に消ゆ 前田慶次郎と山上道牛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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