- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101054018
感想・レビュー・書評
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方言が読みにくくて困った。
明治の農民の暮らしがよくわかる。
みんなそれなりに、一生懸命生きている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
優れた人格者が貧困から努力して世に出ていく話でもなく、主人公が大きな不幸によって破滅していく話でもない。
特別でもなんでもない、田舎の貧しい一家の話である。
貧しさだけでなく、父と娘、義父と娘婿、主人と小作人など複雑な人間関係や、それぞれの持つずるさ、利己心、嫉妬などはとてもリアルである。
心を入れ替えたように見えても、また元の卑屈で卑怯で矮小な心が見え隠れしそうになるところも人間心のリアルであり、清々しさはないが、それがまた土とともに生きる農民の姿を嘘偽りなく伝えているのかもしれない。 -
作中の会話が方言の為、非常に読みにくいですね。其処を我慢すれば、貧農一家と生活を共にしたような感覚になるかな。
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どうにも盗みがやめられない最悪の親父とか、なんとなーく親父との近親相姦を仄めかされた娘とか、暗くじめついた内容と人間関係。読んでると気が滅入ります。人間って哀しい生き物なのよ。
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藤沢周平の「白き瓶」という長塚節伝を読んだ後に読むと、わかりやすいかも。
非常に読みづらい小説だが、読み終えた後に夏目漱石の解説を読むと非常に得心がいく。 -
学生時代に読み終えるのが結構大変だった記憶がある。ただ、タイトルと作者名は記憶しているので何か琴線に触れる点があったんだろうと思う。
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090509(m 100909)