不毛地帯(一) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104409

感想・レビュー・書評

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  • シベリア抑留という言葉しか知らなかった僕に、前半部分だけでも十分な衝撃を与えてくれた本。

    日本人が経験した悲劇を少しでも教えてくれる。

    そしてシベリア抑留で話が終わるわだけではなく、抑留から生還した元参謀が、商社マンとなるところから後半部分。
    なるほど、生還した人達にはその後の人生もあったんだと。
    戦後の輝かし高度成長期の裏で、繰り広げられる商戦。
    その中をその男が生きぬいていく姿まで描写されてるなんて・・・読むしかないっしょ。

  • 実は何度も読んでいるのですが、改めて再読しました。
    山崎豊子さん(先日、亡くなられました)の大作「不毛地帯」
    1巻は、主人公である大本営の参謀がソ連によってシベリア抑留される場面がメインですね。

    基本的には、事実を基にしてストーリーを再構築しているようなので、多少の誇張は当然あるにせよ、ここに描かれていることは、本当に何10年か昔にあったできごとです。この作品を読むと、国家とは何か、人としての尊厳ある生き方とはなにかを考えてしまいます。
    同時に、今ある豊かな生活を何気なく享受し、特別だと思うこともなく恵まれた人生を送っているのだなぁと・・・

    そう思うだけでは、意味がなくて、だったら自分はこの世界で何をするか、ということを考えなければなりませんね。山崎作品は、そういった人生の送り方を様々な登場人物に重ね合わせながら見せてくれます。

    5巻まで一気読みしちゃうやつですね、これ・・・

  • シベリア抑留と商社。相反すると思われる題材をモチーフに。かつ壮大なる人間ドラマ。一気よみ。

  • 圧倒的なボリューム感。早くこの小説に出会いたかった。ここまで命懸けで生き抜いた人が生きていた時代に我々の時代が勝てるはずがないと思ってしまった。

  • 感想は最終巻に。

  • ひたすら引き込まれます。
    シベリアでの11年の勾留。まったく畑違いの商社での第二の人生。圧倒的な取材と筆力。ドラマとはまさにこういうものを指すのでしょう。これがあと4巻つづくという幸せ。

  • びっくりした。かなり面白い。知識としては知っていたシベリア抑留に関して、過酷な現実がこれ程までに生々しく描かれていると、同じ日本人として知らなかった事が多すぎて恥ずかしくなる。敗戦後、日本の発展の礎を築いた財閥や商社を舞台に、ソ連での回想を交えながら、静かにストーリーが始まってゆく第1巻。

  • いつか読もうと思っていた不毛地帯を手に取る。
    戦後のシベリア抑留の描写が重く、戦争に発した悲劇をあらためて感じる。11年もそんな環境に耐えたことが信じられない。また、国をあげてそんな体制を維持していたことも信じられない。

  • シベリア抑留時代が話の中心。
    一巻時点では抑留時代と商社に入ってからの弱気な、もしくは周囲から学ぼうとする姿勢の壹岐が印象的だった。

  • 15年ほど前にドラマ化された事もあるので知っている人も多いと思うが、この1巻だけでも原作を読んでほしい。シベリア抑留の壮絶な内情が見て取れる。
    戦争はしてはいけないものだが、それ以上に負けてはいけないものということを強烈に認識させてくれる。
    ウクライナは早くロシアに降伏した方が被害が少ないとか言ってる頭お花畑の諸氏はこれ読んで反省を大にしていただきたいところ。

著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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