不毛地帯(四) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104430

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  • 石油の開発という新しいステージ。
    単純に損得、安い高いだけでなく、利権が国を超えて争われる。また、自分が目をかけた部下を中心としたチームが主軸で動き出した。

  • 弱小自動車メーカを外資とくっつける話がメイン。里井副社長が壹岐に嫉妬して横からごちゃごちゃやって挙句心臓病で倒れて合併も東京商事に一杯食わされてちゃんちゃん。大佐の娘との老いらくの恋が意外に長くて面倒、要らんパートだと個人的には思ってしまう。。。

  • 2016

  •  2009年の改編後全5巻になったらしく。。
     ブッ⚪︎オフで買った5冊のうち、3巻と4巻は内容が重複していたという悲劇。。
    29章のみ読了。

     石油の鉱区入札という国益を揺るがすビッグプロジェクト。
     公社との合同入札グループから脱退、日米合弁という途轍もなく大きなことをやってのけることができるのか。
     環境の変化や時代の流れについていけず、自分の利益優先の考え方しかできず、論理的ではなく感情的に捉えて、「非国民」とか「国賊」とかゆう頭の固い人って今も昔も変わらずいるんやね。。
     いよいよ最終巻へ。

  • 主人公である壹岐が段々嫌な人間に見えてきました。
    良い人ぶって、でも会社の為なら裏工作でも何でも平気でやる、そして女性には煮え切らない態度、親としても失格な人格。
    そしていつの間にやら社内で社長に次ぐNo.2の座まで上り詰める。
    次の巻がいよいよ最終話、期待して読みたいと思います。

  • 自動車会社の提携話を土壇場でひっくり返されたり、イランでの石油開発に苦労したり、と商戦の裏側のとてつもない熾烈な闘いを描いている第4巻。
    ストーリーとして、最終巻でのフィナーレに向かってゆきます。

    それにしても想像するだけでも大変な世界・・・

  • アメリカの大手自動車会社との提携もライバル会社にかっさらわれ、次に浮上してきたには、イランの石油採掘。が、公社の思惑通り、他の総合総社とも共同事業で権利は微細に抑えられる。次なる一手出ようとするも、大博打の感は拭い去れない。千里との関係も、最終巻に向けてどうなるのか?

  • 自動車会社の提携、イランでの石油採掘、色恋話に戦争の記憶、ライバルの心臓病やトローリング。話がかなり拡散してきた。登場人物が多く、文体は読みやすいのに読みにくい。長すぎてだんだんとだれてきた。それでもだれさせる手前で色恋話が入ってきたりして絶妙。主人公に全然魅力は感じないけど。

  • 10/6

  • 壱岐正の勤める近畿商事はいよいよ石油開発に挑む。
    壱岐は専務に昇格し、社内での地位をますます高めてゆく。しかし昇進すればするほど周囲との確執も大きくなり、里井副社長と激しく対立する事になる。
    石油開発ではイランの油田の開発権を得るために、日本の商社グループを抜け、アメリカの会社と組んで落札を狙うという、ある意味日本を裏切ったとも受け取られかねない決断をする。一方、千代田自動車とフォードの提携では東京商事の鮫島の暗躍もあり、敗れる。そこでもすぐに次の手を打ち、千代田自動車とユナイテッドモーターズの提携を画策する。

    この巻でもっとも印象に残ったのは、中東の不毛地帯での石油利権を巡る争いだ。五菱商事の上杉や近畿商事の兵頭があらゆる手段を駆使して石油に関する決定権をもつミスターXに会おうとしのぎを削る。砂漠、土漠の乾いたすさまじい自然の描写も、まるで自分が砂地獄に迷い込んだような気分になる。

    展開も早くスラスラ読めた。
    本来は正義感の強い人間でありながら、商売のために手を汚さざるをえない壱岐が哀れになってきた。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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