十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。 (新潮文庫)
- 新潮社 (2009年8月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101123387
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
さすがに古さは否めん。
-
筆不精を直す話。今の時代なかなか手紙を書く機会はないが、昔からよく書いていたことを思い出す。
便箋、封筒、葉書、切手を身の回りに用意しておくこと。字の上手下手や文体にこだわらず書いていたことを思い出す。
恋文に関することに多くの紙面を割かれている。
書き手に興味を持たせる。
相手の美点を上手に褒める。
無駄な不安感や警戒心を与えない。
ネチネチしたものの言い方を避ける。
褒める場合の要領は以下の2点。
抽象的な褒め方はしない。
彼女だけが気づいていて、あまり他人が気づいていないところを探す。
断りの手紙はハキハキと書く。
お悔やみは難しい。著者もそう感じている。
ちょっとした葉書や挨拶状、手紙こそ相手に印象を与えるように注意すべき。
書く前に相手の趣味や経歴などをよく考えて、喜ばれるようにする。
年賀状や、暑中見舞いより、季節外れの思いがけない一枚の葉書が相手の印象に残る。
本書は遠藤氏が亡くなってから見つかった原稿とのこと。しかも執筆から約半世紀後。 -
遠藤周作の手紙の書き方指南。内容的に流石に現代では無理だと思うものもあるが、骨子は今も充分通用する。「ようなゲーム」、表現力を高める訓練としてとてもよさそう。
-
気持ちを伝える手紙の書き方を、おもにラブレターの例で楽しく解説してくれている。今の時代、手紙を書くことは少ないが、デジタルで文を書くことは避けられない。またラブレターを書く年齢ではない人も、周りの人から共感してもらったり、好感を持ってもらいたいケースは多くある。そんな時に何をどう書けば相手に伝わるのか、この書はためになることを丁寧に教えてくれている。
狐狸庵先生が小説や随筆を書くときに、いつも気にしていたポイントなんだろうと思う。 -
タイトルが長い!そして挑発的!
長すぎて、逆にそれが目を引いて買ってしまいました。
色々な場面においての手紙の書き方についてです。
だいぶ昔に執筆された本のようで、今はあまりお目にかかることも少なくなった(…と思われる)ラブレターの書き方なども入っていますが、つづられ方にユーモアがあり、面白おかしく、でもフムフム、と納得してしまいます。
なるほど、同じことを伝える内容でも、書き方ひとつで相手が受ける印象ってこんなにも違うのだなぁ。
筆不精を克服した筆者のコツも書かれていますよ。 -
相手の心を動かす手紙はどう書くのか、ユーモアを交えながら講義形式で説明する。手紙の書き方だけでなく、人付き合いでの普遍的な大切さが書かれていて、読んで肯くことばかりでした。
-
【静大OPACへのリンクはこちら】
https://opac.lib.shizuoka.ac.jp/opacid/BA91246878 -
「ようなゲーム」わたしもやろう
結局は心の余裕大事だ〜でも迷ったらこうやって書けばいいんだな -
心の込められた手紙を書くには『読む人の身になって』書くと良いが、【どのようにして】という部分を、例題を絡めて綴られている。
手紙について2割、恋文に5割、お見舞い・お悔やみに2割、他1割といったバランスで、主にラブレターに関してだが、要領は他の内容でも使うことの出来るものだ。
少し古い価値観も見られるが、家族へしっかりとした手紙を書きたいと考えていた身としては、概ね参考になった。