十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101123387

感想・レビュー・書評

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  • 図書館でなんとなく手にとったら遠藤周作の本だった。

    手紙の書き方についての本。
    没後10年の節目に見つかった原稿だそう。
    古い時代の例文もありながら、現在にも通じる内容。

    形式より「読む人の身になって」書くことが大事と。手紙を書くときの気持ちが少し楽になった。

  • さすがに古さは否めん。

  • 筆不精を直す話。今の時代なかなか手紙を書く機会はないが、昔からよく書いていたことを思い出す。
    便箋、封筒、葉書、切手を身の回りに用意しておくこと。字の上手下手や文体にこだわらず書いていたことを思い出す。
    恋文に関することに多くの紙面を割かれている。
    書き手に興味を持たせる。
    相手の美点を上手に褒める。
    無駄な不安感や警戒心を与えない。
    ネチネチしたものの言い方を避ける。
    褒める場合の要領は以下の2点。
    抽象的な褒め方はしない。
    彼女だけが気づいていて、あまり他人が気づいていないところを探す。

    断りの手紙はハキハキと書く。
    お悔やみは難しい。著者もそう感じている。

    ちょっとした葉書や挨拶状、手紙こそ相手に印象を与えるように注意すべき。
    書く前に相手の趣味や経歴などをよく考えて、喜ばれるようにする。
    年賀状や、暑中見舞いより、季節外れの思いがけない一枚の葉書が相手の印象に残る。

    本書は遠藤氏が亡くなってから見つかった原稿とのこと。しかも執筆から約半世紀後。

  • 遠藤周作の手紙の書き方指南。内容的に流石に現代では無理だと思うものもあるが、骨子は今も充分通用する。「ようなゲーム」、表現力を高める訓練としてとてもよさそう。

  • 気持ちを伝える手紙の書き方を、おもにラブレターの例で楽しく解説してくれている。今の時代、手紙を書くことは少ないが、デジタルで文を書くことは避けられない。またラブレターを書く年齢ではない人も、周りの人から共感してもらったり、好感を持ってもらいたいケースは多くある。そんな時に何をどう書けば相手に伝わるのか、この書はためになることを丁寧に教えてくれている。
    狐狸庵先生が小説や随筆を書くときに、いつも気にしていたポイントなんだろうと思う。

  • タイトルが長い!そして挑発的!
    長すぎて、逆にそれが目を引いて買ってしまいました。

    色々な場面においての手紙の書き方についてです。

    だいぶ昔に執筆された本のようで、今はあまりお目にかかることも少なくなった(…と思われる)ラブレターの書き方なども入っていますが、つづられ方にユーモアがあり、面白おかしく、でもフムフム、と納得してしまいます。
    なるほど、同じことを伝える内容でも、書き方ひとつで相手が受ける印象ってこんなにも違うのだなぁ。
    筆不精を克服した筆者のコツも書かれていますよ。

  • 相手の心を動かす手紙はどう書くのか、ユーモアを交えながら講義形式で説明する。手紙の書き方だけでなく、人付き合いでの普遍的な大切さが書かれていて、読んで肯くことばかりでした。

  • 【静大OPACへのリンクはこちら】
    https://opac.lib.shizuoka.ac.jp/opacid/BA91246878

  • 「ようなゲーム」わたしもやろう
    結局は心の余裕大事だ〜でも迷ったらこうやって書けばいいんだな

  •  心の込められた手紙を書くには『読む人の身になって』書くと良いが、【どのようにして】という部分を、例題を絡めて綴られている。
     手紙について2割、恋文に5割、お見舞い・お悔やみに2割、他1割といったバランスで、主にラブレターに関してだが、要領は他の内容でも使うことの出来るものだ。
     少し古い価値観も見られるが、家族へしっかりとした手紙を書きたいと考えていた身としては、概ね参考になった。

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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