対談 美酒について―人はなぜ酒を語るか (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101128122

感想・レビュー・書評

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  • 酒についてと言うよりは、酔っ払った状態及び性愛について、といった感じ。性愛の方ははっきり言ってどうでも良いと思うのは、性差のせいかな。

  • さすが、開高さんと吉行さん、軽い話のようで奥が深い
    人としての厚みを感じる。

  • 作家の妄想力がわかる本。
    男性が読んだ方が楽しいかもしれない。
    言葉の表現や、女性について、何かと昭和を感じる。
    でも開高健の思考のベースには世界地図があって、
    そこが私が開高健を好きな理由なんだなぁと改めて思った。
    章の始まりにある、デスクサイドのコラムが面白かった。

  • エロい話をこんなにさりげなく、こんなに上品に話せる男達が今いるだろうか。戦後間もない頃の銀座のキレイなお姉さんの話から、膝の上に乗せたホステスの話(狐狸庵先生の話はマジで面白い)、500人切りの話、紫色のオメコ(伏字じゃない!)の話。「酒について」が主題だが酒、人生、女、文学について蘊蓄の有る話が続く。しかしながら実態は殆どネエチャンの話である。いや~面白かった!

  • この2人の対談、しかも主題が「酒」(しばしば「女」・笑)。面白くならないわけがないだろう。今、これを企画するなら、誰と誰かなぁ?。って、すぐに思い浮かばないのが淋しいね。

  • ≪内容≫
    開高健と吉行淳之介による、酒にまつわる対談。
    巻末に銘酒豆辞典も付いている。

    ≪感想≫
    酒飲みの話は面白い。ましてや開高健と吉行淳之介の酒談義ならば面白くないわけがない。芳醇な人生論に発展していく両氏の対談を、酒場で聞き耳を立てているような感覚で楽しめて、読んでいるうちにこちらも美味しい酒が飲みたくなってしまう。

    2人の会話の中には戦後の時代感がしばしば顔を出す。そういう時代が語られることも僕にとっては新鮮で、戦争を経験した世代のリアリスティックな一面を見ることができるのも本書の面白いところだと思う。

    なぜ人は酒を語るのか。タイトルにもなっているその問いについて、両氏から直接の答えは与えられない。ただ、読んでいて感じたことは、酒を語ることは人生を語ることであり、女を語ることであり、貧困を語ることであり、戦後を語ることであり・・・どんなテーマであれ、いつのまにか万事が酒と交わり、とろとろと話の輪郭を失いつつも深みが増していく、そんな妙があるのではないかということだった。

    酒を語る理由というのは、酒を飲む理由と存外変わらないのかもしれない。そんなことを感じさせる一冊。

  • お酒とお食事の勉強ができる。おなかがすいて、いいものが食べたくなる。開高さんがよく喋り、淳之介さんが相変わらずいいおとこ。

  • 飲めない人は、本書を読んで酒呑みに憧れるかな。それともいままで以上に蔑むかな。

  • 吉行氏と開高氏、二人の芥川賞受賞作家による対談。
    美酒についての記述はほとんどなく、主に二人の人生と酒、女についての回想がメインとなっている。


    一つ面白かったのは、アルコール志向性質と酒乱のくだり。

    「〜前者は生まれつき、のべつ血液に何パーセントかの酒が混じっていないことには生きて行けない人種、後者は酒に弱くて、肉体的行動に移る奴。〜」

    この世の中は酒乱ばっかだなーと思いました(笑)

  • 開高健という人は博覧強記の人である、ということがよく分かる対談集。私自身はお酒はたしなむ程度であり、淫したことはないので、お二人の対談は少し他人事みたいなところがあるのだけれども、それでも充分に面白い本だった。

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著者プロフィール

開高 健(かいこう・たけし):1930年大阪に生まれる。大阪市立大を卒業後、洋酒会社宣伝部で時代の動向を的確にとらえた数々のコピーをつくる。かたわら創作を始め、「パニック」で注目を浴び、「裸の王様」で芥川賞受賞。ほかに「日本三文オペラ」「ロビンソンの末裔」など。ベトナムの戦場や、中国、東欧を精力的にルポ、行動する作家として知られた。1989年逝去。

「2024年 『新しい天体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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