樅ノ木は残った(上) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101134642

感想・レビュー・書評

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  • 歴史物はあまり読まないが
    山本周五郎のこの作品は読むべきと
    ある作家が言っていたので
    手にとった
    幕府から逼塞を命じられた仙台藩主
    そして起こる上意討ち
    混乱する藩政
    それに乗じて力を得る一族
    それを見抜き
    じっと人と時の流れを観る原田甲斐
    陰謀渦巻く中で
    いかに対応していくか
    いかに考えるか
    面白い

  • 出てくる人が多すぎる。オッペンハイマーを超える。詳しい人物説明は有り難いけど私には映像がないと無理っぽい。名作なのだろうけど。

  • 江戸前期の仙台藩伊達家で起こったお家騒動を題材にした物語。
    江戸時代の「藩」がどういうものだったかをつかむにはよい作品。

  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18417

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BA61145237

  • コロナ陽性で自宅療養中の間に手に取った。予想外の素晴らしさ。下巻まで一気に行きそう。

  • あらすじ
    伊達家62万石の危機を察知した仙台藩の重臣・原田甲斐(里見浩太朗)が、たった一人で謀略から守る姿を描いた娯楽時代劇。 仙台藩の重臣・原田甲斐は3代藩主・伊達綱宗の放蕩に端を発した混乱の中、綱宗の叔父・伊達兵部の藩乗っ取りの陰謀を察知する。 兵部は幕府老中首座酒井雅楽頭と姻戚関係を結ぶなどして藩内での勢力を徐々に拡大。
    感想
    昔、仕事で涌谷担当をしてたので何か親近感を感じました。惜しい人を亡くした。

  • 伊達家三代目綱宗が遊蕩のかどで逼塞を命じられ、その酒色へ誘ったとされる家臣たちが「上意討」として斬られる。
    が、綱宗は実際にはそこまでの放蕩三昧でなく、裏に幕府側と結託した伊達家の要人の謀略が巡らされているよう。
    それに対処するかと思われる、伊達家重臣の原田甲斐もまた策謀を行い、誰が何を考えているのか掴み取れないこの上巻。
    登場人物も多く、焦点が当たる人もまた多岐に渡るため、全体像の把握が難しい。
    原田甲斐の正義の心だけは揺らがず、それを命綱として何とか文章についていっている。
    このまま中巻へ。

  • 重厚な時代小説。分量的にはさすがにお腹いっぱいという気分にはなるが、食べ応えならぬ読み応えはたっぷり。

  • 面白かった。
    但し後味は限りなく悪い。藩の為、長年の艱難辛苦を耐え忍んだ主人公が最後は一族切腹、奉公人離散の目に合わねばならぬのか?
    武士道と言うかも知れない。改易された家名は名誉回復の希望もなく関係者を全て絶望の底に叩き込んだ。
    こんな世界をどう肯定せよと言うのか?

    • 大瀧さん
      ネタバレにしてください
      ネタバレにしてください
      2021/02/25
  • おもしろい。ほとんど一気読みのように読んでしまった。けっこう中盤まで登場人物の整理に頭を使うけれども、一旦判ってしまえばそれぞれの人物が立ち上がって動いてゆく。
    ミステリのような読み応えがあって、この先どういう風に物語が展開していくのか、原田甲斐はなにを考えているのか。主人公の心の内を、敢えてつまびらかにしないようになっているため、この時感じたことなどはぼんやりわかるものの、それがどういった思案の結果なのかなど、読み取れない。そこが一気読みさせる効果をもたらしているのだと思う。続きが気になって仕方ない。

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著者プロフィール

山本周五郎(やまもと しゅうごろう)=1903年山梨県生まれ。1967年没。本名、清水三十六(しみず さとむ)。小学校卒業後、質店の山本周五郎商店に徒弟として住み込む(筆名はこれに由来)。雑誌記者などを経て、1926年「須磨寺付近」で文壇に登場。庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説などを発表。1943年、『日本婦道記』が上半期の直木賞に推されたが受賞を固辞。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べか物語』など、とくに晩年多くの傑作を発表し、高く評価された。 

解説:新船海三郎(しんふね かいさぶろう)=1947年生まれ。日本民主主義文学会会員、日本文芸家協会会員。著書に『歴史の道程と文学』『史観と文学のあいだ』『作家への飛躍』『藤澤周平 志たかく情あつく』『不同調の音色 安岡章太郎私論』『戦争は殺すことから始まった 日本文学と加害の諸相』『日々是好読』、インタビュー集『わが文学の原風景』など。

「2023年 『山本周五郎 ユーモア小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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