- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101157528
感想・レビュー・書評
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おもわずそばをたぐります。
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池波さんは何をしても池波さんで、パリへ行っても池波さんだった。
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帯を改めて眺めて、「もう没後20年か」としみじみしてしまいました。内容は、すでに読んだものがほとんど。私にとって(多分)初めてだったのは第二部の対談三本でした。山口瞳氏との対談が特に面白かったです。
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最近池波正太郎のエッセイを読むようになった。若い頃に学べなかった作法や考え方がすごく納得がいく。先達の言う事は聞いておくものだとしみじみうなずく事しきり。
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表紙を見て、「ぐじ(関西地方でアマダイのこと)って、江戸の味なの?」という、しょうもないところでひっかかって(笑)手に取りました。第1部「味の歳時記」は、まさにザ・食の池波エッセイ。シンプルなお料理とお酒が、池波さんの思い出とともに軽やかに紹介されます。小鍋だてで食べる具材はとても少なく、でも湯気とお酒の雰囲気が漂ってくるよ〜。シメをお雑炊にしないところも私好み。具材や味つけに、自分の地元との食材の感覚の違いを見たりして楽しめました。「お刺身は鮪より鯛」って当然やん!とはちょっと思ったけど…今は鮪全盛ですから、これだけでも言っていただけると嬉しいです(笑)。「食いてえと思うんだがねェ」といった、対談での飾らない口ぶりや、フランス取材旅行のエッセイも愉しい。池波作品のあの人生観って、そこからきてるんだ!と納得。うーん、でも正直言って、ちょっとまとまりに欠けており、しかもエッセイ自体も話題がポンポン飛びすぎるような気もして(笑)、徹頭徹尾楽しむというにはツラいかも…と思いました。でもそこは、粋人のいろいろな面を楽しめる、ともとれるわけで。どこから読んでも、軽やかに池波さんの人となりがたちのぼってくる気がする本であることには変わりありません。